【忍殺二次創作】ザ・デス・シュス・ウィズ・デス・シューズ【実況付き】

ニンジャスレイヤーの二次創作小説です。 他の作品はこちらのリンクから。 http://togetter.com/id/lilivid
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とんぼがえり @lilivid

もはやムーンサルトはドゲザ姿勢のまま死を向かえるしか無いのか?死神の殺意を止める手が無い事をムーンサルトは理解していた。そして、ここが勝負の時であるとも。「イヤーッ!」坂道途中の段差を利用し、ニンジャスレイヤーが飛ぶ!これまでよりも高いジャンプだ!「イヤーッ!」38 #tmbnj

2016-07-12 19:15:17
とんぼがえり @lilivid

ジャンプの最高点でムーンサルトが叫んだ。死神の右足がボードを離れる。シテンノ・ジツを解除したのだ。「油断したなバカめがーッ!ここでキサマを殺し、キサマが慮ったあの奴隷共も嬲り殺してくれるわーッ!死ねーッ!ニンジャスレイヤー=サン!死ねーッ!」殺人チョップを放つ!39 #tmbnj

2016-07-12 19:17:47
とんぼがえり @lilivid

その時、ムーンサルトは死神の瞳を見た。不思議な話ではあるが、このイクサが始まってからこれが初めての対面であった。そこに。カラテがあった。殺人チョップがニンジャスレイヤーのジュー・ジツに絡め取られる。死神のカラテに些かの揺らぎもなし。罠だ。「バカなーッ!?」40 #tmbnj

2016-07-12 19:20:28
とんぼがえり @lilivid

ウカツなムーンサルトの一手への返礼に、死神の断頭チョップが抜き放たれた。「イヤーッ!」「グワーッ!」右腕ケジメ!更にチョップ!「イヤーッ!」「グワーッ!」左上ケジメ!そしてケリ・キック!「イヤーッ!」「ゴボボーッ!」内臓破裂して嘔吐!空中で両者ははじけ飛ぶ。41 #tmbnj

2016-07-12 19:23:31
とんぼがえり @lilivid

ちぎれた両腕と吐瀉物がゲレンデを汚した。吹き飛ばされ、薄れ行く意識の中、ムーンサルトは喪われた右腕でイマジナリ・キツネ・サインを出す。遠ざかる死神の背には雪崩が迫る。いかなニンジャとて、あの大雪崩に呑まれれば実際死ぬ。(俺は死ぬが、お前もおしまいだ。ざまあみろ)42 #tmbnj

2016-07-12 19:26:22
とんぼがえり @lilivid

だが、その呪詛は右足に加えられた衝撃にかき消された。雪崩に向かうはずの死神が、空中で距離を詰める。ありえぬ動き。ムーンサルトは右足を見た。フックロープが互いを結んでいた。「オヌシにはまだやってもらう事がある」死神はそう告げると、ムーンサルトの胸板を踏みつけた。43 #tmbnj

2016-07-12 19:28:52
とんぼがえり @lilivid

そしてそのまま着地!「グワーッ!」地面への衝撃がムーンサルトを襲う!ニンジャスレイヤーは右足を強くねじりこむ。シテンノ・ジツは破れたり。背中でなく胸板を踏んだのだ。接着も謎めいた倦怠感も無い。カラテ抵抗する為の両腕は雪崩に呑まれた。「麓までは耐えてもらおう」44 #tmbnj

2016-07-12 19:32:11
とんぼがえり @lilivid

「「「アババババーッ!」」」マウント・ジュズの山麓に、ムーンサルトの断末魔がコダマめいて響き渡った。そして、最後に声が一つ。「サヨナラ!」45 #tmbnj

2016-07-12 19:34:16
とんぼがえり @lilivid

「何とお礼を言ったら良いか」マウント・ジュズ頂上、手渡された防寒着を着込んだ14人の男達が涙ながらに頭を下げていた。彼らは皆、パワーバー労働に従事させられていた被害者である。礼を受けるトレンチコートの男はそれを止める。「まずは山を下りなければ。雪崩がアブナイ」47 #tmbnj

2016-07-12 19:37:59
とんぼがえり @lilivid

その言葉に男達は頷き、生の実感を確かめるように雪原を踏みしめながら、一人また一人と登山道を下っていく。トレンチコートの男は空を見上げる。雪は収まり、しばらくは快晴が続くだろう。「オモイヤッテネ」の看板に光が灯る事は二度と無かった。48 #tmbnj

2016-07-12 19:40:41
とんぼがえり @lilivid

【The death schuss with death shoes】終わり。 #tmbnj

2016-07-12 19:41:04
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