"* I want make..." 猪瀬直樹都知事 @inosenaoki の「英語」と日向清人先生 @hinatakiyoto による添削
"increase the population of sports"という和製英語、ググると99%、都知事ツイートのRT。
2013-01-06 08:11:53ググるとpopulation of sports participantsも多少あるけど、普通の言い方はincrease the number of sports participantsでしょう。スポーツ人口を増やすと言いたいなら。
2013-01-06 08:16:27「日本と世界の健康のために」と思しきfor Japanese and the world healthも、強引な和製英語。
2013-01-06 08:20:30「日本と世界の健康のために」はimplyされている「促進」を入れて、for the promotion of health in Japan and elsewhere が相場でしょう。
2013-01-06 08:29:43猪瀬英語ですごいのがこれ。 Contents to be revealed to the press on the 8th. プレスに対してはpresent, release, announceあたりが普通で、この一文は「内容が記者団に対してムキ出しにされるのは8日の予定」
2013-01-06 08:41:27都知事の和製英語を取り上げているのは、くさすためではありません。元祖コミュニケーション能力であるDell Hymesが指摘する「言葉は可能な組み合わせから適当に選べばいいというものではなく、実際にその言い方がつかわれ、通用しているか」という問題に目を向けてもらいたいからです。
2013-01-06 08:58:26プロの通訳・翻訳の人を含め、英語ができる日本人にありがちなのが、ともかく文法的に可能な範囲で英語を作って終わりというもの。果たして通りがいい言い方なのかを調べずじまい。でも、これがコミュニケーションではすごく大事。ケンブリッジ英検のようなテストでも、appropriacyは必須。
2013-01-06 09:04:46この英文、I love sports. I hold karate black belt & play tennis every week. The power of sports will boost Japan. 英文ライティングのいい反面教師。
2013-01-06 09:50:26I love sports.を読んだら英文の読み手は「ほう、書き手にとってのスポーツの話か」と受け止め、次の I hold karate black belt [ママ]& play tennis every week. は、それを膨らましているんだなと読み進めます。
2013-01-06 09:53:34ところが、 The power of sports will boost Japan.で混乱します。I love, I holdと、書き手本人の話だったのに、いきなりテーマがスポーツの力。英語ではこういう作文はincohesiveと評価されます。
2013-01-06 09:56:46訂正です。I love, I holdと来て、The power of sports で終わるテキスト、スポーツつながりがあるので、cohesiveでないとは言えません。ただ、話の筋が通っていないので、incoherentつまりdoesn't make senseです。
2013-01-06 10:22:13これを生徒に教えるのは至難の技、スポーツ繋がりなので。できる子に限って分からない“@hinatakiyoto: スポーツつながりがあるので、cohesiveでないとは言えません。ただ、話の筋が通っていないので、incoherentつまりdoesn't make senseです。”
2013-01-06 11:34:32@LOJCNJ 英語はWHO+WHATの連続で、後行のWHOでは、先行のWHOを繰り返すかWHATの要素を受け継ぐかして、既知の事項を起点に新情報を導入しえいるという図式を説明するというのはいかがでしょう。都知事ツイートはいきなり新情報を出すので英語らしさに欠けています。
2013-01-06 11:56:091/2 都知事ツイート、こう言いたかったんだろうなという英文:I do sports. I'm a karate black belt and play tennis on a weekly basis.
2013-01-06 10:30:062/2 . I love sports. It's great. It empowers you, me and every Japanese.
2013-01-06 10:30:16@Nobushioi トヨタの社長の英語を論評したときに実感したのですが、ある人の英語を論評するのと本人の評価は別問題ですから、自分の英語が酷評されたからと言って、それで萎縮するのは変な話です。また、英語による発信だからと言って一般学習者と高い地位にある人とは同視できません。
2013-01-06 11:07:08猪瀬都知事、インタビューで英語で書きゃいいってもんじゃない、言葉に深みがなきゃと言っているのを見て、深みは、英語で言えば、complexity and profundity of thought あたりかなと。
2013-01-07 07:34:28しかしI love sports. と軽く始まり、自分が空手の有段者であること、テニスをやること、スポーツの力で日本全体を盛り上げると言っている一文のどこにcomplexity and profundity of thought を見出せるのか謎です。
2013-01-07 07:38:32eventはmakeするものではなく、organize したり、 holdするものに決まっているというコロケーション(定型的組み合わせ)もひとつのテキストとしての「まとまり」を読み手に認識してもらうための要素とされています。
2013-01-07 09:17:25猪瀬ツイートに対する論評記事に英文のコメントが来ました。おもしろいのは使われている動詞の7割方がBE動詞で、すぐ、ああこの人日本人だとわかります。
2013-01-07 17:55:58アクセス解析を見ると、@Ksyzrが作成してくださったtogetterからの来訪者多数。ありがとうございます。気づいたのは、ネイティブの配偶者に見せたら意味不明と言っているコメント。いいとか悪い、ネイティブ並みじゃなくていいじゃんではなく、あれ、英語的には非文なのです。
2013-01-07 18:05:34反応を見ての感想
猪瀬ツイート擁護論はおもしろいことに読み手責任に慣れている人が「こういうことを言いたいんでしょ、わかるよ」と文面からは読み取れない言外の事情で補完していること。こちらは書き手責任の立場なので、何を言っているのかつかめずじまい。やはり、東は東は、西は西・・・
2013-01-08 08:13:22英語が英語圏人以外も使う、寧ろそちらの方が多いとの視点が落ちてる。まず通じる英語だしそうでないしろ「日本語で訳の分からないtwを流すのと同じ」の喩えは不適切。同じじゃないです。 ~ 猪瀬都知事の英語tweetに対する日向清人氏の論評 http://t.co/9Bo6XXDg
2013-01-08 07:46:05