「津田氏の論文は注目を浴びてるが、それが間違いとわかる論文の方は全く注目されていない」という記事:3県対照調査の論文を読もう(完全版)

発端となった英語記事(どなたか和訳お願いします) Nope—There's No Thyroid Cancer Epidemic in Fukusima A New Study on Child Thyroid Cancer Gets Widespread Attention From the Media—While Another Study Proving It’s Wrong Gets None http://thebreakthrough.org/index.php/issues/nuclear/nopetheres-no-thyroid-cancer-epidemic-in-fukushima 続きを読む
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(本論に戻ります)

nao @parasite2006

2015年3月12日にScientific Reports誌に採択された第3報(無料)bit.ly/1MU7LBf は3県対照調査の追跡調査の報告(日本語報告書はこちらbit.ly/1LnvMOL )。(続く)

2015-10-22 10:22:08
nao @parasite2006

(続き)3県対照調査の受検者4365人中の「B判定」(5.1 mm以上の結節又は20.1 mm以上の嚢胞あり)44人中、保護者の同意が得られた31人を(福島県民健康調査の二次検査と同じ手順、判定基準で)再検査。

2015-10-22 10:39:01
nao @parasite2006

再検査の結果、31人中「B判定」が確認され通常診療に移行したのは20人(いずれも5 mm以上の結節)。そのうち2人が細胞診を受け、そのうち1人(15歳以上の女性)が手術を受けて病理診断により乳頭癌の診断確定。

2015-10-22 10:49:22
nao @parasite2006

(英語論文の検査結果まとめの図2 bit.ly/1GjbPd3 はちょっとややこしいので、日本語報告書bit.ly/1LnvMOL p.21=印刷ページ番号p.13にある診断病名一覧の表2-7を見た方がわかりやすい。英語の病名の意味もわかるし)

2015-10-22 10:54:27
nao @parasite2006

著者らは考察で、1)標本数が少ない、2)再検査の同意率が低い(31/44=70.4%)、3)対象集団の背景が福島と異なるかもしれない(ヨウ素摂取量の違いなど)という制約があるため3県対照調査の甲状腺癌検出率を福島県民健康調査と直接比較することはできないと述べているものの(続く)

2015-10-22 11:27:06
nao @parasite2006

(続き)3県対照調査の結果は小児甲状腺癌が一般集団中に一定の頻度で存在する可能性を示唆するものだと述べています。

2015-10-22 12:21:39

(補足:追跡調査でB判定の再検査の同意率が低い理由)

ryugo hayano @hayano

ここ重要→「今回の調査では B 判定であったきわめて限定された対象者に対し、より詳細な情報をいただくことが必要であったことから、甲状腺がん等も調査対象となることにより、同意をいただくことが容易でない状況であった」 twitter.com/parasite2006/s…

2015-10-22 10:44:27
nao @parasite2006

@hayano 3県対照調査の当初の計画には、B判定の人の再検査は入っていなかったのでしたっけ?

2015-10-22 17:06:44
ryugo hayano @hayano

@parasite2006 もともとは福島でA2判定が40%出たことを受けてスクリーニングしたもので,甲状腺がんの診断を目的とした検査では無いと明記されていたと記憶

2015-10-22 17:45:48
nao @parasite2006

@hayano ご確認有難うございます。平成24年度の調査報告書bit.ly/1epE8XZ p.22(印刷ページ番号)の結果説明会用スライドに「今回の甲状腺検査はスクリーニング検査による評価であり、確定的な診断をするものではありません」という説明がありました。

2015-10-22 19:03:10

(補足ここまで)

nao @parasite2006

甲状腺スクリーニングの3県対照調査の論文を読んだり紹介したりするなら、無料の第2報1.usa.gov/1elmOPZ と第3報bit.ly/1MU7LBf がお勧め。日本語資料ならここbit.ly/1Lnxi3o の下2件の報告書

2015-10-22 15:11:35

日本語報告書を読んでいてさらに詳しい事情を確認したいと思ったら、NPO法人情報公開クリアリングハウスが情報公開請求で入手した「「福島県外3県における甲状腺結節性疾患有所見率等調査」の実施経過」関連資料の公開ページ
http://clearinghouse.main.jp/wp/?p=763
の解説を読み、ここに置いてある資料に目を通すのがいいでしょう。

nao @parasite2006

3県対照調査の追跡調査結果を公表した第3報bit.ly/1MU7LBf の採択(2015年3月12日)は、津田敏秀氏の論文bit.ly/1Nm4njD の投稿受付(2015年1月25日)より後なので、津田論文序論の3県対照調査の引用には使われず

2015-10-22 20:55:22
あ〜る菊池誠(反緊縮)公式 @kikumaco

@parasite2006 津田論文のreviseには間に合ってると思うので、追加で引用できたはず

2015-10-22 21:02:08

(↑津田論文は2015年1月25日の投稿受付後、採択通知が2015年8月10日に出されるまで6ヶ月以上かかっており、この間に最低1回は改訂稿を提出していたと思われます。たいていの雑誌は改訂稿の受付日付を掲載論文に明記していますが、この論文には記載がありません)

nao @parasite2006

@kikumaco 「津田論文のreviseには間に合ってると思うので、追加で引用できたはず」私もそう思います。しかし実際には、環境省HPの日本語の速報bit.ly/1W7atJr しか引用していないのです。国際誌に投稿する論文なら和文の引用文献は通常避けるのに

2015-10-22 21:14:41

福島県の甲状腺検査結果(1巡目)を3県対照調査と比較

nao @parasite2006

甲状腺超音波スクリーニングの3県対照調査結果(一次検査bit.ly/1epE8XZ 追跡調査bit.ly/1LnvMOL )を福島県民健康調査の先行調査(1巡目)の確定版検査結果bit.ly/1RzoSs3 と比較してみます

2015-10-23 09:24:26
nao @parasite2006

3県対照調査のデータとして英語論文を使わず日本語報告書を使うのは、英語論文の年齢区分(3-4歳、5-9歳、10-14歳、15歳-18歳)が福島県民健康調査の報告書(0-5歳、6-10歳、11-15歳、16-18歳)と違っていて直接比較できないためです。

2015-10-23 09:31:57
nao @parasite2006

3県対照調査と福島県民健康調査の一次検査受検者の年齢分布の比較。3県対照調査は実施3大学(弘前大、山梨大、長崎大)の教育学部の付属幼稚園と小中高校で参加者を募集(山梨大だけ付属高校がなく一般高校で募集)。 pic.twitter.com/nGaByAXD72

2015-10-23 09:58:11
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nao @parasite2006

3県対照調査の年齢分布の注意点:幼稚園は定員が少ない上0-2歳児がいません。また実施時期が2012年11月-2013年1月だったため、受験と重なる高校3年生(18歳)の参加者が少ない。pic.twitter.com/nGaByAXD72 そこで0-5歳児をはずして年齢比を再算出(黄色)

2015-10-23 10:03:32
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nao @parasite2006

3県対照調査と福島県民健康調査の一次検査受検者(6歳以上)の年齢分布の比較。総数は福島212678人、3県対照調査4176人。 pic.twitter.com/GQ9JZztfrB

2015-10-23 10:10:55
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