「『遊戯王』全巻読まないと出られない部屋」やってみたレポ 38巻読み通すのにかかった時間は…

思ったより大変だったけど楽しかったデース!!!
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1日目で読み終えた巻数は

基本的には集中して読み続けたにもかかわらず、初日に読み終えることができたのはたった13巻。全体の約3分の1である。

適宜中座していたとはいえ、純粋に読む時間だけでも12時間くらいはかけている。「まぁ頑張れば1日で終わるのでは」なんてのんきに考えていた私は、とんだ見通し甘ボーイだった。そう、初見の漫画を読むのって、思ったより全然時間がかかるのだ

日をまたいで27日の午前4時近くまでねばったところで体力の限界が来たので、いったん休むことに。もちろん、「読破しないと出られない部屋」なので寝室には戻らずこの部屋で就寝である。

念のため枕と毛布を持ち込んでおいて本当によかった

2日目以降、読むスピードが加速

4時間ほどの仮眠をとって、読破再会。ここから読み進めるスピードが加速する。

寝起き一発で読み始める図

まず初日に比べて頭が『遊戯王』のテンポに慣れてきたこと、ストーリー自体が佳境に向けて動き出し、どんどん先を読みたくなったことなどいくつか理由が考えられるが、何より大きなポイントとして「中盤以降、作品の主軸がTCGに統一されたこと」が挙げられると思う。

現在も世界中で熱狂的な人気を誇る遊戯王オフィシャルカードゲームの元となったゲームは、原作においては2巻で初登場する。ちなみに作中では『マジック&ウィザーズ(M&W)』という名の架空のTCGという扱いだ。

私はてっきり「連載初期はいろんな種類のゲームをやっていたけど、TCGが出て以降はこちらをメインにシフトした作品なんだろうな」と思っていたのだが、原作を読んでみると、TCGが登場したあとも16巻くらいまではいろんな形のゲームが展開されていた。

いろんなゲームが登場していた時も楽しかったが、新ゲームが登場するたびに新たにルールをたどりながら読む分、時間がかかってしまっていたのも事実。

これが17巻以降はほぼTCG1本になる。ある程度ルールを把握している分、17巻以降は物語の展開により集中する形でサクサク読めたのだ。

3日目に持ち越すか...と思ったけど

特に17巻以降、物語自体もシリアス寄りの展開になるので、愉快なツッコミどころも少しずつ減る。唯一の?アイスブレイクは海馬社長による奇行・奇発言くらいだ。

こんな具合でページをめくる手が止まらなくなっていき、またしても日をまたいで午前4時くらいになって、ようやく30巻まで到達した。

ここで体力も限界、いったん休んで3日目に持ち越そうかと思った。が、続きが気になって眠れないので、そのまま最後まで駆け抜けることにした。

ついに完結!トータルでかかった時間は

疲労とアドレナリンが混ざった謎のハイテンションモードで続行し、午前8時16分についに最終巻まで到達。

最後のゲームはもちろんTCG。高校生の遊戯と、己の正体が分かった「もう一人の遊戯」との一騎打ちという、誰もが予想し、そして誰もが見たかったであろう一戦だ。

そして午前9時3分、ようやく38巻を読了した。いやぁ、最高だったぜ。そして、大変だったぜ。

大いなる達成感とともに、そのまま力尽きるように寝た。

今回の企画にあたり、仕事の対応や食事、仮眠などで抜けた時間など以外は、基本的に遊戯王に全集中していた。それでも純粋な読書時間だけで23時間くらいかかった。

もちろんどの漫画を選ぶかにもよると思うが、30巻以上の作品で「読破まで出られない部屋」を開催しようとすると、かなりストイックなスケジュールになることがわかった。

余裕を持ってゆったり楽しむ企画としてやるなら、既刊15〜20巻くらいの作品がちょうど良いと思う。

あと、長時間同じ姿勢を維持することを求められるので、座椅子+普通の椅子+ソファーみたいな感じで、読む体勢を変えられる準備をしておくと攻略がより楽になるだろう。(ここが一番大事かも)

もちろん、この記事内で語りつくせなかった『遊戯王』の魅力はほかにも大量にある。気になった方は、ぜひ原作を読んでみて欲しい。なんなら、言ってくれたら貸します。