夏休みの自由研究で、風の流れを調べる「風洞実験」を行った画像が投稿され話題となっている。
子供の夏休み自由研究、風洞実験やりたいって言うから、手伝ったら、結構マジな渦が撮れて興味深い https://t.co/rKUpkYwTre
— nikq (@nikq) 2023年8月30日

夏休みの自由研究でお子さんから「風洞実験をやりたい」との申し出があったという、投稿者のnikq(@nikq)さん。投稿された画像は、空気がトラックのミニカーの車体に沿うように流れており、車の屋根と荷台の間にしっかりとした形の渦が見事に捉えられている。
これは、空気の流れを人工的に作り空気抵抗を計測する「風洞実験」の様子を撮影したもの。乗り物のボディ開発や燃費測定にも空気の流れは大きく関わってくるので、風洞実験はとても大切な役割を持っている。

過去にnikqさん自身も何度か風洞実験をして知見があったため今回はお子さんの実験をサポートすることに。主に100円ショップで実験材料を揃えて装置を作った結果、渦を巻く空気の流れの撮影に成功!
X(Twitter)ユーザーからは「模型でこんなきれいに風洞実験できるのか」「息子が子供の頃にやってあげたかった!」「昔やったなぁ」など、驚きや懐かしむコメントが届いている。
お子さんが風洞実験を自由研究に選んだ理由や撮影に成功した感想など、nikqさんに詳しく話を聞いた。
理論通りの渦ができて、親子でびっくり
なぜお子さんは風洞実験に興味を持たれたのでしょうか。
私が自宅のTVで風洞実験のYouTubeを観ていたところ、子どもが自分でも直接空気の流れを見たいと思ったそうで「きれいだし、面白そうだからやりたい」と言ってきました。
私が以前に牛乳パックで簡単な風洞実験をしていたので、子ども自身もできると思ったようです。
学校から 「現象を予想し、実験し、結果と予想の差について考察する」と条件を指定されたそうで、風洞実験はこの条件に当てはまるのでちょうど良かったと言っていました。

印象に残っているエピソードを教えてください。
私には卓上の風洞実験の知見があったので、装置作りはそれほど大変ではありませんでした。
多くの風洞実験ではストローを使って整流板を作っていますが、これは非常に大変な作業です。
しかし、重要な機能と要素に絞って作るとなると、100円ショップなどで手に入る材料で簡単に組み立てられます。PCファンと超音波加湿器も含めて3000円くらいでできました。
今回の風洞実験で重要なのは装置ではなく、操作と内容です。
どのクルマのミニカーを対比し、そのクルマが受ける空気の流れはどうなるのか。そして、安定して煙を出すためにストローをどう持つか、風速はどれくらいにするか。
5つの車種を用意しそれぞれの風の流れを調べるところから、ほとんど子ども自ら考えて実験しレポートにまとめていました。
私がしたのは風洞の部材提供と、カメラを置いてシャッターを押したくらいです。
実験の最中、お子さんの様子はいかがでしたか?
子どもも私も、実験の最中は渦を確認する余裕はありませんでした。
超音波加湿器の水滴がストローに詰まってしまうのでそれをぬぐいながら、ひたすら煙がきれいに流れるようにストローの位置や整流板を調整し、 私がシャッターを押し続けるような状況でした。
画像ではっきり渦が確認できた時の感想を教えてください。
まさか、こんなに理論通りできれいな渦が写っているとは思いませんでしたし、 もっと流れるような線が写ると子どもも思っていたようで、二人でびっくりしました。
実際の風の様子を再現するには、風速をとても速くする必要があります。
今回の実験では煙の見やすさを優先し、風速はかなり遅くしていたので、 ここまできれいに渦が見えるとは予想していませんでした。

自由研究の条件にピッタリと当てはまった風洞実験は、大人にも子どもにもわくわくを届ける結果となった。親子二人三脚で行った実験の、最高の1枚を見せてもらえて感謝!