オスだと思って飼ってたエミューが卵を産んでびっくり!3年目でメスだと気づいた衝撃について、飼い主さんに聞いた

「ドッキリ」かと思ったそう
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オスだと思い育てていたエミューが、卵を産んでいたという報告がX(Twitter)で話題だ。

深い緑色の大きな卵

エミューはオーストラリアに生息する、体の大きな鳥。人間と同じくらいの体高になり、飛べはしないが時速50㎞ほどの速さで走ることができる。

4羽のエミューと暮らすダイオウイカ(@daiouika0316)さんが投稿した画像には、緑色の大きな卵が映っている。エミューの卵は約13㎝前後、重さは約650g前後。重さで言うとちょうどニワトリの卵10個分くらいにもなる。

ダイオウイカさんは、産卵を始める2歳の時期を過ぎても卵を産まないため、4羽ともオスだと思っていたという。今回卵を発見し、メスが1羽いたことに気がついたそうだ。

メスだと発覚したエミューさん

驚きの体験をしたダイオウイカさんに、当時の状況について詳しい話を聞いた。

「メスみたいな鳴き声のオス」なんだと

エミューを飼うことになったきっかけを教えてください。

エミューが好きで飼ってみたかったからです。

以前は掛川花鳥園(※)によく行きエミューとたわむれていたので、大人になった時の大きさや愛らしさも知っていました。

(※)静岡県掛川市にある「花と鳥とのふれあい」が楽しめるテーマパーク。

妻と「いつか飼えたらいいね〜。卵を産んだら近所の幼稚園にニワトリの卵と一緒に『この卵なーんだ?』って持って行って食育の話をできたらいいね」なんて話していました。

ちょうどその頃、知り合いから「エミューの有精卵を譲ってくれる人がいるけど、欲しい?」と連絡が来たので「じゃー3個ください」と頼んだところ、そのうち2羽が孵化しました。

名前は「エミリー」と「エミ」、3歳です。2羽とも甘えん坊な性格ですが、エミの方がヤキモチ焼きでエミリーを撫でているとエミリーを小突いたり攻撃しようとするので、平等に「いいこいいこ」してあげないといけなくて、大変です。

さらに昨年、高齢の方が病気で倒れ飼育できなくなった2羽のエミューを引き取り、「ポッポ」「ボーボ」と名付けました。現在は4羽飼育しています。

「ポッポ」「ボーボ」は、迎えた当時は人に慣れておらず触ることもできなかったので、我が家に連れてくる時は大人5人で捕まえ、移動の際も暴れて大変でした。

少しずつ慣れて触れるように

毎日餌をやりながら話しかけ、徐々に距離を詰めていき、触るのに半年かかりました。1羽は1年経った今でもたまにしか撫でさせてくれないです。でも、来た当初に比べればだいぶ距離が近くなった気がします。いまだに人見知りで性格もよくわかりませんが、この2羽も愛らしくてかわいい子たちです♪

卵を見付けた時の状況やお気持ちは?

飼育小屋で掃除をしていたら、角に卵が転がっていて「え? なに? なんで?」とビックリしました。

エミューはオスが抱卵する習性があるため、去年エミューの卵を買って小屋に置き、本当に卵を温めるのか観察したことがありました。なので、今年も観察するために妻が置いたのかと思い聞いてみたところ「買ってないけど何で?」とのことでした。

小屋にあった卵を妻に見せたら「え!? なに? 待って待って? どういうこと? みんなオスだよね? 誰か置いてった? ドッキリみたくカメラ回ってる? え? じゃあメスだったってこと?」となり、二人して狐につままれたようでした。

「メスならまた卵を産むだろうし様子を見てみよう」ということになり、4日後にまた卵を見つけたので、大喜びしました。

エミューたちがオスだと思っていた理由は、産卵以外にもはありますか?

エミューを飼う時に牧場の人から生態について、

・生後2年で卵を産み始める
・メスは低音でバイクの単気筒のような「ボッボッボッボ」という声で鳴く

と聞いていたので、鳴き声でメスだと思い、卵を産むのを期待していました。

しかし2年経っても卵を産まず、知り合いに聞いてみたら「ニワトリのメスでも『コケーー』ってオスのように鳴く子もたまにいるし、もしかしたらメスみたいな鳴き声のオスかもね」と言われ納得し、それ以来ずっとオスだと思っていたのです。

まだ小さかった頃の様子

なるほど、卵を産み始めるのが普通より1年遅かったので、オスだと勘違いしていたようだ。

ちなみに今回メスだと発覚したのは、3歳のエミちゃん。初めて卵を発見した日から、エミちゃんは4日ごとに卵を産んでいるという。

今後、卵を食べるご予定はありますか?

昨年末にエミューの飼育仲間からもらったエミューの卵でおでんを作り、その写真をXにアップしたらバズりました。私はエミューを飼っていて飼育仲間もいるので「そんなに珍しい?」と思いましたが、一般の人とすでに価値観が違うんだなと気付きましたね。

おでんになったエミューの卵、圧倒的存在感

今回発見した卵は、近所の方がお孫さんを連れて遊びに来た時に見せたら「え? なにこれ? 卵なの? 緑じゃん! え? 何の?何のたまご? 恐竜?」といいリアクションをもらえたので、「食べてみてね」って差し上げました。

今も4日ごとに卵を産んでくれているので、小さい子どもがいる近所の方などにニワトリの卵とセットであげてます。鳥たちの鳴き声で迷惑もかけていますから、おわびの気持ちも兼ねて。

私も以前サプライズでエミューの卵を送っていただき驚きもあり嬉しかったので、今度は私が人を楽しませようと、知人にサプライズで送ったりもしています。

別の料理にもチャレンジしてみたいですが、この前食べたばかりなのでエミューの卵はしばらくはいいかなと思っています。味は美味しいんですけど、とにかく量が多いので…。

エミューがオスだと思っていたさなかに起きた今回のサプライズ。エミちゃんの産む卵は、ダイオウイカさん一家だけでなく、たくさんの人に驚きとワクワクをお届けしているようだ。

仲良しのご様子

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書いた人
中野ようす

野生のフリーライター。本とお笑いを摂取し日陰で眠り、たまには濡れた犬の匂いが嗅ぎたい。Twitter:@nakano_books