顕微鏡で見た花粉の姿が「パックマン」にそっくり!日々ミクロの世界を覗く研究者に見つけ方を聞いた

鼻がムズムズしてくる
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X(Twitter)に投稿された、顕微鏡で見た花粉の姿が話題になっている。

横に開いた切れ込みがパックマンのよう

画像を投稿したのは、海洋生物の研究者であるでんか(@K_theHermit)さん。

「このごろ顕微鏡使っていると、ふだん見かけないパックマンがいませんか?」という言葉の通り、顕微鏡を通して撮影された花粉の姿は懐かしのゲームに登場する「パックマン」にそっくり。

毎年多くの人を悩ませる花粉が、こんな可愛らしい姿をしていたとは…!

いっぱいいる

水分で膨張して弾けた殻の部分がパックマンに見えていたよう

一連の投稿にXユーザーからは「そんな形なんだw」「花粉憎らしいけど、こう見るとちょっとかわいく見えてきますね」と、驚きの声が集まっている。

花粉の意外な姿を伝えたでんかさんに、花粉を見つけた経緯を聞いた。

スギの雄株を軽く叩いたら採れすぎるくらい採れます

花粉はどのようなものを観察する時に発見しましたか?

海の生物を顕微鏡で観察していたら混ざっていました。

風が強かったので舞い込んできた花粉がプレパラートに付着したのだと思います。

花粉の姿を知った時の感想を教えて下さい。

初めて見た時は「なんだこのプランクトンは」と思いました。当然、プランクトン図鑑には載っていないからです。パックマンが花粉の外殻だとわかるまで少し時間がかかりました。

顕微鏡作業をしているとこの時期よく見かけたので、昔気になって調べたことがありました。こういう地味だけれど身近な知識は広く伝わればいいなと思います。

また、今回の一件で調べた時に『花粉ガイドブック』(文一総合出版)の表紙を見て、花粉といっても形にバリエーションがありそう、形が違えば他にも差異があっておもしろそうだと思いました。

実際に顕微鏡で花粉を調べる時、花粉を採取するコツはありますか?

この時期にスギの雄株をポンポンと軽く叩いたらどっさり花粉が採取できる思います。採れすぎるくらいです。聞く人が聞いたら涙しそうですね。

海の生き物を観察していても混入するほど空気中を舞っているらしい花粉。この愛らしい姿を知ったら好きになれ…はしないが、興味が湧いた方もいるのではないだろうか。

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書いた人
中野ようす

野生のフリーライター。本とお笑いを摂取し日陰で眠り、たまには濡れた犬の匂いが嗅ぎたい。Twitter:@nakano_books