- hukurou_nayuta
- 1321
- 9
- 0
- 0
「イィィヤアァーッ!」コボリージャージは満身創痍ながらも鋭いチョップ突きを繰り出す!「グワーッ!」「イヤーッ!」蹴り付ける!「グワーッ!」コボリージャージの圧倒的不利、だが彼は死に物狂いでカラテを続けた。強い妄執故か。もはや叶わぬ邪悪なる夢の為か。21
2016-08-07 16:21:18キャヴァリーチャージはそれらを斬り捨てるようにバトル・ジョルリを操り、コボリージャージを追い詰めた。「グワーッ!」コボリージャージは人気のない建物の壁に叩きつけられた。決着は着いた。ゴシップミルは意識を失ったままのロトンテイルを抱え、そのインガオホーを見た。そのまま、消えた。22
2016-08-07 16:24:49ジャージの主よ。せめてアノヨでは従者とともにあれと願いながら。キャヴァリーチャージは、迷いなくコボリージャージへカイシャクをした。最期の瞬間の直前、彼は己を殺す若武者を見、口を歪めて言った。「私は貴様だ、死に行く貴様」「イヤーッ!」「サヨナラ!」コボリージャージは爆発四散!23
2016-08-07 16:28:12息をつき、血塗れの手をポケットに突っ込んだキャヴァリーチャージは、その中で何かに当たったことに気付いた。掴み、見た。ルマンドだった。「アーッ、もう!」キャヴァリーチャージはそれを口に含みながら、地団駄を踏んだ。24
2016-08-07 16:31:42風が吹いている。比較的穏やかな風、それと、小さな手の感触を感じた。己を揺する…揺する、というか揺すりすぎでは、パワに満ち溢れすぎでは。「…起きる、起きるからヤメテ」「でしー!」ゴシップミルは起き上がり、隣にちょこんと座る少女の姿を確認した。「オハヨ!」「…オハヨ…ッス」26
2016-08-07 16:36:17自分の帽子を探す。よく見るとロトンテイルが被っていた。「返してな…」「でし!?」取り上げ、被る。そうして、キョンシーに溢れていたはずの街に目をやった。これまでと何ら変わらない、灰色の雑多な街。「ゴシップミル=サン?どうしたんでし?」ロトンテイルはきょとんとした顔で覗き込んだ。27
2016-08-07 16:39:36「何でもない、まだ夢の中だからな」ゴシップミルは立ち上がり、独り言のように言って、はぐらかした。ロトンテイルはゴシップミルをぺしぺしと叩いた。「起きてない!起こしたのに起きてないでし!」「ウワーッわかったヤメロ!お前は力が強いんだから!」28
2016-08-07 16:44:00