アドナンさん、お墓参りに行く

アドナンさんが両親のお墓参りに行く話。 戦闘後にアドナンさんが倒れたのは無理矢理眠らされたから。
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ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

片付けが終わった後は順番で風呂に入って部屋で休む事になった。 寝室にベッドは2つしかなかったからルチルちゃんと小麦粉を被って器官にダメージを受けたカゲツ君に休んで貰ってる。 リビングのソファーで僕達3人。 「みんな本当にお疲れ様だったね」 「そんな事はない…貴方が疲れてる筈だ」

2016-08-21 20:12:52
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「俺も同感、フレデリックがしっかり休めよって話だぜ」 「ははっ、ありがとう。実は明日の朝に墓標にするのに木を切りに行こうと思うんだ」 「お、木工得意だったもんなフレデリックは」 「今はバッシュがくれた鋸あるからね。なんでも切れるさ」 「そ、そうか…」 「力仕事なら任せてくれよ」

2016-08-21 20:15:27
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「お、本当かい?助かるよガッツ」 「なっ…!俺も手伝う…!鋸だけで終わらせないでくれ…!!」 「いやいや!バッシュももちろんだよ!大変だけどよろしくね」 「う、うむ」 今のバッシュの顔は初めて見たな…焦りと驚きと悲しみを織り交ぜた顔は… 「もう寝ておこうかな…疲れていたかも」

2016-08-21 20:18:48
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「それがいい…俺も休む、もし寝てたら起こしてくれ」 「隣に同じー」 「僕も。思ったより疲れてたら起きれないかもしれないからね…」 「あ、俺も行きますからねー!」 「ありがとう…ってカゲツ君、どうしたんだい?」 「いやぁ、ルチル姉さんすぐに寝たあとにおトイレ行きたくて通ったら…」

2016-08-21 20:22:28
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「へぇ…そうかそうか、そういう年頃だもんなー!」 「え?」 「ガッツ 」 「え?ってそりゃお前」 「ガッツ…」 「お?……わ、わりぃ」 「おやすみカゲツ君。またあしたね」 「はい!おやすみなさーい!」

2016-08-22 16:44:09
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

ーーーー …今何時だ? 眠り始めたのは23時過ぎ、今は…2時か。 ソファーなのと同じ部屋だが、まだ一人だとやはり深くは眠れないか… しかも眠気がもう飛んでると来た。 仕方ない…外の空気でも吸う… ガッツがいない? まぁトイレでも行ってるんだろう。 そう思いながら静かに玄関を出た。

2016-08-22 22:17:20
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

…いい風だな。 「よっ、いい風だろ?」 「なんだ、外に居たのか」 「眠れなくてよ…バッシュは?」 「俺は寝た。もう眠気が無くてな、寝れん事も無いが…それをしてまでは寝る気も無いな」 「そうか…んじゃあ、ここからは独り言だから気にしねぇでくれよ」 「あぁ…」

2016-08-24 12:14:03
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「ま、長くねぇけどよ」 「…」 「やっと、やっと警備隊の奴らに終わったぜ、仇はとってやったぞ…っていいに行きたいところなんだが…墓には死んだ奴の遺品しか入ってねぇんだわ、死体は妖異に向こうに連れていかれちまったんだ。もし、いつか倒した、倒す妖異があいつらかと思うと…」

2016-08-24 12:22:26
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「報われねぇっつーかなんつーか…」 「…救ってやればいい、今回と同じだ。言う事は出来ても、同じく思うのは困難か?」 「…そりゃそうか」 そーだよなー、そうするっきゃねーよなーと言いながら寝転がる。 「スッキリしたぜ、サンキュ」 「別に構わん、独り言に勝手に返しただけだ」

2016-08-24 12:28:16
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「それでスッキリするものなのか?上辺だけな気がするが」 「…いいんだよ、腹括ったつもりになれてるからな」 「…そうか」 「おう…そういやバッシュはこれからどうすんだ?」 「む…とりあえず今の内に墓標に使えそうな原木でも採ってこようかと思ってな」 「なら俺も行くぜ、技術は無いが」

2016-08-24 18:02:24
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「俺がある程度の技術はある。任せておけ」 「えっ?大丈夫かよ…いつも料理失敗してんのに」 「料理は関係ないだろう!?甲冑だって武器だって作れるんだ、相性が悪いだけだ!」 「小麦粉落としたのに〜?」 「あれはお前が指示したんだろう。木を紛らわせてやろうぜ、と」 「まぁな~」

2016-08-24 18:05:18
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「俺がある程度の技術はある。任せておけ」 「えっ?大丈夫かよ…いつも料理失敗してんのに」 「料理は関係ないだろう!?甲冑だって武器だって作れるんだ、相性が悪いだけだ!」 「小麦粉落としたのに〜?」 「あれはお前が指示したんだろう。気を紛らわせてやろうぜ、と」 「まぁな~」

2016-08-24 18:06:34
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「…まぁいい、行くなら行くぞ。夜が明ける。それともスッキリしたのなら寝るか?」 「うーんにゃ、寝れねーから行くぜ。お手並み拝見だ」 「ふん」 ーーーー …よく眠れた気がするな。 きっと昨日のルチルちゃん達の励ましと少し怒っちゃった大掃除のお陰だろう… 後でお礼言おうかな。

2016-08-24 19:52:51
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

さて、ご飯を作って…… あれ、二人共もう起きてる?! すると玄関先からガタンゴトンと複数の木材を置く音がした。 急いで玄関を開けると 「よっ、よく眠れたか〜?」 「おはよう…とても早く目が覚めてな、原木を採ってきてしまったんだ。昨日の事もあったから起こしたくなかったんだ、すまん」

2016-08-24 22:44:53
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「そうだったんだね…バッシュはともかく、ガッツは今からでも休んだ方が良いんじゃないか?」 「うーんにゃ、大丈夫だ」 「そっか…木材ありがとう、ご飯の支度をするから休んでて。ご飯食べたら作業を始めるから」 「わかった」 「おう」

2016-08-25 06:42:11
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

そう言って玄関に入ると 「ずるい…私も行きたかったな…」 「俺もですー…」 少し不満気な顔した二人が出迎えてくれた 「お、おはよーさん…わ、悪かった」 「2時には眠気が無くてな…すまん…」 「僕も今起きたから驚いたよ…とりあえず、ご飯の支度をするから休んでて」 「手伝うよ…」

2016-08-25 12:24:52
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

ーーーー 「バッシュ、ここ持っててくれるかい?」 「あぁ」 「よし、これで2本を括り付けて…よし、完成」 朝食をみんなで食べたあと、僕とバッシュで墓標を作り終えた。 「花冠出来たよ…」 「結構咲いてましたよー!」 「お、綺麗だ…ありがとう二人共…」

2016-08-26 14:14:25
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「よし、行こうか…ガッツー!出発するぞー!」 んあー?ほいよーとリビングから声が聞こえると程なくガッツが出てきた。 「今頃ねみぃのな…」 「寝てても大丈夫だよ?行くって言ってたから起こしちゃったけど」 「おう、行くぜ。俺としても、お前の両親の墓参りは行きゃなきゃならねーしな」

2016-08-26 14:24:46
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「うっし、行こうぜ!ちゃんとフレデリックの両親をお参り出来るようにしないとな」 「そうだね…行こう」 ーーーー 親玉を倒したあと、また妖異が残っているのかと注意しながら思いながら進んだけど、妖異はもう消え去ったのか何事もなく到着した。

2016-08-26 17:18:35
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「よし…墓標を立ててくるよ、待ってて」 ーーーー フレデリックは親玉をそれぞれ倒した場所に行き、何か考えているのか、少し佇んだ後に墓標をそれぞれの場所に突き立てた。 最後に母親の墓標を突き立てた後はそのまま佇んでいる。 心配になったから声をかけようとした

2016-08-27 23:35:58
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

瞬間、フレデリックはこちらに振り向いた。 その顔はとても穏やかな顔をしていた。 内心驚いた、悲哀な顔をしてるかとばかり思っていたからな… 驚いていると 「お待たせー!作ってくれた花冠を持ってきてくれるかーい?」 「今持っていくね」 「俺もー!」 「元気だなお前ら、ほらバッシュも」

2016-08-27 23:49:05
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「あ、ああ…」 みんなでフレデリックの元に向かい、3つの墓に花冠を手向ける。 「よし…みんな、ありがとう。きっと父さんたちもゆっくり眠れると思う」 後ろを見ると、男女が立っていた。 二人がこちらを見て微笑んだ後に姿が薄らぎ、消えた。 あの二人が… 「…そうだな、そうに違いない」

2016-08-28 00:02:20
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「よし、家に戻ろうか。その後にシルヴィアのお墓に行こう、そしたら終わりだ」 「っと悪い、俺は少し遅れてそっちに行くぜ。少し行ったところに元警備隊の奴がまだ住んでるから、そいつに挨拶と報告に行かせてくれ」 「もちろん、じゃあ、先に行ってるよ。場所は…知ってるか」 「おうよ、後でな」

2016-08-28 01:25:56
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

ガッツと一度別れ、家に戻った。 すぐに出るからということで外で待っていると 「お待たせ、行こうか」 カンパニュラの花束を持ったフレデリックが出てきた。 「綺麗なお花…きっと喜ぶよ」 「そうだといいな…よし、いこう」 「うん」 「終わったら帰るんですよね、あっという間だったなあ」

2016-08-28 01:42:33
ラウバーンイーティングウェイ @bakamut_ff14

「そうだね、のんびり過ごすだけのつもりが色々あったからね…みんながいてくれて本当に良かったよ。ありがとう」 「私も苦しいけど、大切なことを思い出せた…来てよかった」 そんなことを話しながら森を抜けると、シルヴィアの墓がある丘に出てきた 「わあ…いい景色…」 「そうだろう?」

2016-08-28 01:49:19
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