「人工」知能と知能を考えるための61冊 「生物の国」「哲学の国」 解説

「人工知能のための哲学塾」(BNN新社)さんから発刊させて頂きました。 全国の書店で知能を考える61冊のフェアを自分が選び開催させて頂いています。ここでは。その一冊一冊を順番に解説して行きます。今回は生物と哲学の分野から14冊を解説します。 三宅陽一郎 人工知能のための哲学塾 続きを読む
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三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 進化とはなにか  固定した考えを宙に浮かし、生物の進化を考え直すための絶好の書です。

2016-09-10 12:31:40
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 著:ニコライ・A・ベルンシュタイン 監訳:佐々木正人 翻訳:工藤和俊/金子書房 @kanekoshobo さんです。dexterity-lab.c.u-tokyo.ac.jp/research.html 歴史的名著、世界的名著であり、とても重要な本です。

2016-09-10 12:37:00
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 この本は、動物の運動の原理を解いた本です。明かした、という表現の方が良いぐらい、この分野の包括的な自身の研究を書物にまとめました。特に重要なのが協応の原理です。

2016-09-10 12:38:29
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 ベルンシュタインは、人間の運動を4つの段階に分けます。その4つの段階がお互いに協調することで、運動が生成すると説きます。さらにそにお4つの段階は、生物の進化の中で段階的に得て来た順番で動作する、とも言います。

2016-09-10 12:41:41
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 ところがこの本は書かれてから出版までに20年以上の歳月がかけられました。ベルンシュタインは、条件反射説で有名なパブロフを批判したせいで、政治的にも追い詰められます。

2016-09-10 12:45:56
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 彼の出版直前であった原稿は研究所の片隅で埋もれることになります。彼の死後20年経って、その遺稿は発見され、ようやく英語版が出たのは90年代、日本語版が出たのは2003年になります。

2016-09-10 12:47:29
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 私が初めて見たのもこの頃、本郷の東大の書店だったと思います。ですから、学問的にこの本が果たすべき役割が少し前後してしまっているかと思いますが、今でも、これからも身体の運動を考える重要な本です。

2016-09-10 12:49:43
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デクステリティ 巧みさとその発達 ギブソンの心理学の源流ともなる本です。環境、進化、身体から、運動の構成が見事に描かれます。

2016-09-10 12:50:25
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 動物の環境と内的世界 著:ヤーコプ・V・ユクスキュル 翻訳:前野佳彦/みすず書房 @misuzu_shobo さんです。これはユクスキュルが書いた専門書です。それぞれの生物の環世界について書かれています。

2016-09-10 12:53:52
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 動物の環境と内的世界 また対世界という環世界をさらに発展させた概念について語られます。さすが、みずす書房 @misuzu_shobo さんですね。すごい本を訳しますね。

2016-09-10 12:54:46
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 動物の環境と内的世界 もちろん持っています。翻訳もさることながら、註も充実しています。

2016-09-10 12:55:46
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 さて、駆け足でしたが「生物の国」の9冊の書籍の解説はこれで終了です。bnn.co.jp/wp-bnn/wp-cont…

2016-09-10 12:57:41
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 次は「哲学の国」の5冊の書籍のについて解説しましょう。bnn.co.jp/wp-bnn/wp-cont…

2016-09-10 12:58:30
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 人工知能のための哲学塾 著:三宅陽一郎 @miyayou ビー・エヌ・エヌ新社@BugNews さんです。この本は単にトレンドとしての人工知能ではなく、今を生きる人々にとって人工知能とは何なのか、人間にとって人工知能はどんな存在なのかをテーマにした本です。

2016-09-10 13:01:09
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 動物に魂はあるのか 生命を見つめる哲学 著:金森修/中公新書 @chukoshinsho さんですね。この本はとても良い本ですね。金森先生の深い哲学的知識が縦横無尽に織り込まれていて、それでいて動物と魂というテーマが貫かれています。

2016-09-10 13:03:46
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 動物に魂はあるのか 生命を見つめる哲学 哲学よりの本ですが、哲学者にもフォーカスした読みやすいし、何よりたいへん勉強になる本です。この本でなければ知らなかったようなこともたくさん含まれています。おすすめ。

2016-09-10 13:06:05
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デカルト的省察 著:フッサール/岩波文庫 @Iwanamishoten さんです。 現象学は難解な哲学と言われますが、その一つは、現象学そのものが、常に発展し続けているからでしょう。フッサール自身も時期によって、表現を替えながら現象学を発展させました。

2016-09-10 13:09:19
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 デカルト的省察 この本はフッサールの後期と呼ばれる円熟期にフランスで行った講演に加筆したものになっています。文章も明確であり、比較的読みやすい言葉で書かれています。また現象学の思想がコンパクトに美しく描かれています。入門書としても最適かと思います。

2016-09-10 13:12:11
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 論理哲学論考 著:ヴィトゲンシュタイン/岩波文庫 @Iwanamishoten さんです。ヴィトゲンシュタインは、最初工学を研究し、数学を研究し、最後に哲学を研究したオーストリアの天才哲学者です。若くして論理哲学論考を書き上げ、哲学から身をひこうとします。

2016-09-10 13:14:44
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 論理哲学論考 ヴィトゲンシュタインは哲学のさらに深部、人間が語を使って考えることは何か、について考察します。人間が語を使って考えること、語と世界との対応、概念や観念について、理路整然とした記述を展開します。

2016-09-10 13:17:10
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 知覚の現象学 著者:モーリス・メルロ = ポンティ 翻訳:竹内芳郎、小木貞孝/みすず書房 @misuzu_shobo さんです。現象学はドイツから生まれましたが、フランスでもサルトル、メルロ=ポンティがフランス現象学を発展させます。

2016-09-10 13:19:54
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 知覚の現象学 メルロ=ポンティがテーマにしたのは身体でした。身体と言っても人間が内側から生きている自分の身体の経験です。つまり内側から生きられることによってしか体験できない身体について現象学を展開します。

2016-09-10 13:23:04
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 #61冊 知覚の現象学 メルロ=ポンティはフランスの田舎の出身で、とても温和な語り口で、決してもってまわった言い回しをしない人です。ですので、自分もまず初めにこの本を読みました。そして哲学書にかかわらず、メルロ=ポンティ自身のみずみずしい体験の記述が含まれています。

2016-09-10 13:24:13