古川飛行士の『宇宙船シミュレーション訓練』２月１５日 ～鍵はソユーズ宇宙船の軌道離脱噴射～

古川聡 Satoshi Furukawa @Astro_Satoshi

2月15日、モスクワ郊外星の街は晴れ。昼前の写真がこちら。このときの気温はマイナス20℃。放射冷却で朝はマイナス22℃だった。 http://twitpic.com/40acsp

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古川聡 Satoshi Furukawa @Astro_Satoshi

午前中、手動にてソユーズ宇宙船を宇宙ステーションに最終接近、ドッキングさせるシミュレーション訓練。以前と同様なシナリオにて、燃料、時間をより節約して効率的に飛ばせるよう、繰り返し実施。

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午後、ソユーズ宇宙船が国際宇宙ステーションから離脱し、地上に帰還する部分のシミュレーション訓練。宇宙飛行において、最も危険性が高い時期のひとつなため、様々な異常事態に対処できるよう、繰り返し行う。

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ソユーズ宇宙船の軌道離脱噴射が鍵。すなわち、ソユーズ宇宙船の姿勢を制御し、決められたタイミングで、決められた時間の噴射を行う必要がある。噴射が少な過ぎると、大気圏突入角が浅くて大気に弾かれ、噴射が多過ぎると大気圏突入角が深くて速度が上がりすぎ、空力加熱で機体破壊の恐れもある。

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そのため、正常な軌道離脱噴射を妨げるような様々な異常事態への対処を訓練する。赤外線を使って地球の縁をとらえるセンサーの故障で、船長が手動でソユーズ宇宙船の姿勢を制御。軌道離脱噴射開始前に、メインで使用のデジタルループが故障しアナログループへ移行。

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軌道離脱噴射エンジン用燃料タンクを加圧するヘリウム系に漏れが発生。軌道離脱噴射中には、メインの軌道噴射エンジンが停止し、バックアップのエンジンを点火して噴射を継続。その他、帰還モジュール内への酸素漏れ、などなど。3人のクルーで力を合わせて乗り切る。