【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようと言うコーナー。第106話「水鏡先生」の巻 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」01】 前回、蔡瑁の魔の手から辛くも逃れた玄徳。しかし、ずぶ濡れのままトボトボとひとり駒を進めます。わしはいったい何をしているのか、こんなところで命を落とせばわしの志はどうなる、この数年間何をしていたのか、と嘆きます。

2016-09-15 12:49:34
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」02】 そんな玄徳の耳に聞こえてきたのは笛の音。見ると、水牛に乗った童が。手綱を持たず、牛に横乗りしています。よほど牛が慣れているのか、扱いが上手いのか。玄徳はいいところで会ったと、その子に道を尋ねようとします。

2016-09-15 13:00:32
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」03】 すると、その童子は、これは劉備玄徳様ではございませぬか、と言います。一瞬玄徳は警戒モードに。なぜ自分の名を知っているのかと尋ねます。童子はやはりそうでございましたか、と言い、自分の先生が玄徳の話をいつもしているからと答えます。

2016-09-15 13:01:57
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」04】 童子が言うには、名は司馬徽というが、みんなは水鏡先生と呼んでいるとのこと。司馬姓を名乗っていますが、後に魏で活躍する司馬懿仲達とは関係がないようです。水鏡先生は襄陽では有名な学者で、名のある人物がよく訪ねてくるとか。

2016-09-15 13:07:47
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」05】 そんな人物なら自分も会ってみたいという玄徳に、童子は先生も喜ぶと言って案内してくれることになりました。笛を吹きながら進む童子の後についていく玄徳。すると、一軒の屋敷が。中からは琴の音が聞こえてきます。

2016-09-15 13:10:47
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」06】 遠慮無く入れという童子でしたが、玄徳はまず無断で入るのは失礼だから取り次いでくれと頼みます。そんなやり取りをしていると中から誰じゃ、という声が。水鏡先生です。琴を弾いていたのが、はじめは清らかな音が殺伐とした音色になったとご立腹。

2016-09-15 13:13:19
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」07】 血なまぐさい戦場を駆け巡ってきた落ち武者かなんぞが訪ねてきたのだろう、という水鏡先生に、童子はよく話題となっている玄徳だと紹介します。そこで、はたと玄徳の姿を認めた水鏡先生。

2016-09-15 13:14:58
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」08】 突然の訪問の無礼を詫びる玄徳に対し、よく訪ねてくだされたと、態度を改め、玄徳を屋敷の中へと案内します。玄徳が見ると部屋の中には相当数の書物が。水鏡先生が部屋へ案内し着席する玄徳。水鏡先生は玄徳がずぶ濡れの訳を聞きます。

2016-09-15 13:16:56
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」09】 玄徳が追いつめられて檀渓を馬で跳んだ話をすると、やはり噂通りただの祝いの会ではなかったか、とつぶやきます。水鏡先生の耳にも、蔡瑁の策謀など、よくない噂が入っていたようです。

2016-09-15 13:20:33
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」10】 それにしても玄徳のような人が他人(=劉表)の領で、小人(=蔡瑁)の奸言に追われ、身も心も疲れてさせて、時をいたずらに過ごされているとは…、と水鏡先生が言うと、玄徳は、時の運とはいかんともしがたい、とうなだれます。

2016-09-15 13:22:04
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」11】 しかし、水鏡先生は、運命のせいではなく、玄徳の周りに良い人物がいないから、機会を逃すのだと言います。玄徳はそれは言いすぎだと反論します。玄徳には関羽、張飛、趙雲がいる、決して人がいないとは思わない、と。

2016-09-15 13:23:21
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」12】 水鏡先生は、家来をかばうだけでは立派な君主とは言えないと言います。君主は家来を一団体として見なければならない、自分自身に加え、何が欠けて何が不足していないかをつかまえなければならない、と説きます。

2016-09-15 13:25:12
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」13】 たしかに、関羽、張飛、趙雲は一騎当千の豪の者。しかし、この激動する世の中に臨機応変に立ち向かえる男たちではない、と看破します。そして、水鏡先生曰く、玄徳はそういう人物を欠いている、と言うのです。つまり、軍師となる人物です。

2016-09-15 13:27:46
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」14】 水鏡先生のいうことは理想論にすぎないのではないか、そのような人物が野にいるとは思えない、と玄徳。もし優れた人物であればとっくに仕官してるはずです。しかし、水鏡先生は(優れた人物は野に)いると言います。

2016-09-15 15:08:04
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」15】 世に知られていないが優れた人物がいる。しかし、その人物を真に用いる人物がいないのだという水鏡先生。その言葉に、玄徳はそれが誰なのかを教えてほしいと言います。ここから、水鏡先生のもったいぶった言い回しが始まります。

2016-09-15 15:09:54
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」16】 建安の初年より流行っている童歌があると言います。 「八、九年の間始めて衰えんと欲す、十三年に至って孑遺(げつい)なし 到頭天命 帰する所あり 泥中の蟠龍(はんりゅう)天に向かって飛ぶ」…

2016-09-15 15:13:47
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」17】 ちなみに、この回の話は建安12年の冬の頃です。建安8年に劉表の前の妻が亡くなりそれから家の乱れが始まった。これが「始めて衰えんと欲す」の意味。「孑遺なし」とは劉表亡きあと、文武官の一人も残るまいという意味だと水鏡先生は言います。

2016-09-15 15:16:49
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」18】 「孑」とは一人の子、孤立していること、という意味で、「遺」はのこされたもの。つまり、建安13年、来年には劉表がいなくなり、「孑遺なし」残された者がいない、ということになります。

2016-09-15 15:19:44
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」19】 「天命帰する所あり」とは、あなた(=玄徳)を指していると言います。玄徳は、そんな…と言いますが、水鏡先生は、帰するところはいずこ、すなわちあなたしかいない、天命に選ばれた身であることを自覚せよと言うのです。

2016-09-15 15:21:23
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」20】 そんな力はないという玄徳ですが、水鏡先生は、今この地には天下の英才が集まっている、その人物を用いれば志は遂げられる、と言います。この回の冒頭、玄徳は自分の志はどうなるのか、と嘆いています。そこで、思わずその人物は誰かと訊くのです。

2016-09-15 15:25:23
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」21】 玄徳の志とは何か。大雑把に言うなら、世の乱れを正し、民が安心してくらせる世の中にすること。そのために曹操を倒し、漢王室を再興し正道に戻すこと、と言えましょうか。その志を実現するためにはすぐれた人物が必要なのです。

2016-09-15 15:33:36
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」22】 水鏡先生は、伏竜か鳳雛か…、そのうち一人を得れば天下も握れる、と言います。玄徳は思わず身を乗り出し、伏竜、鳳雛とは誰のことか、と聞きます。それを水鏡先生はまあまあ、と手で制します。そこに童子が食事の支度が出来たと知らせにきます。

2016-09-15 15:36:09
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」23】 ここで一旦話は終わり、水鏡先生は食事をして今夜は休むようにと玄徳を食堂に案内します。玄徳はそのまま水鏡先生の言葉に甘える事に。そして、夜、寝室で横になっている玄徳は、先ほどの水鏡先生の言葉を反芻します。そこに蹄の音が。

2016-09-15 15:38:31
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」24】 追手かと思い起き上がる玄徳。しかしどうやら水鏡先生を訪ねた客のようです。聞こえてくる会話からは、相手は徐元直という男らしいです。徐元直は劉表に会いに行ったものの、思った通りの人物ではなかったので引き返してたとのこと。

2016-09-15 15:41:05
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【横山光輝「三国志」講座106「水鏡先生」25】 水鏡先生は、時代は玉も石もごちゃまぜで、自分の目で玉を見出さねばならん、英雄豪傑は目の前にいるではないか、と言います。相手の男はその通りだと言います。玄徳は何者だろうかと思っています。もしかしたら伏竜か鳳雛か…

2016-09-15 15:43:37