フォビドゥンフォレスト2話「バケグモ大進撃」 #7「桐葉隊②」

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「フォビドゥンフォレスト2話「バケグモ大進撃」 #6「桐葉隊」」をトゥギャりました。 togetter.com/li/1028228

2016-09-24 03:05:21
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まとめを更新しました。「フォビドゥンフォレスト2話「バケグモ大進撃」 まとめ」 togetter.com/li/1024051

2016-09-24 10:47:40
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(俺達が助けた生存者から話を聞いていた頃、桐葉さん達もバケグモ集団との交戦に入っていた。連中との戦いとその後、一体何があったってんだ?話は桐葉さん達の戦闘開始の時に戻る…)

2016-09-25 00:03:38
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バケグモが南下する除雪済みの道。それを正面に見て右側に桐葉と将雄、左側に残り4人が息を潜める。一番最前の桐葉は右の樹上で双剣を、幸市は反対側の大樹の陰で斧を構えて潜む。義奥は幸市の10m南の岩陰に、高柳姉弟は彼の更に10m後ろの草陰に隠れる。将雄は桐葉の30m後ろの樹上だ。

2016-09-25 00:05:12
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バケグモのうち大グモ3匹は、南から見て「逆くの字」の配置で向かってくる。先頭の1匹は普通だが「く」の中心の個体は体高1・5m級の大型。先程映像で見た、片桐達が苦戦した個体と同等の頑強さを持つように見える。一番後ろの1匹が繭を背負っている。小グモは彼らの中央から左側にいる。

2016-09-25 00:05:46
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最初に肉眼で確認した時とほぼ同じ陣形だ。繭持ちは勿論、大型も足が遅めだからか。情報を元に配置した桐葉達には好都合だ。小グモを後ろや中央で守らないのは繭との優先順位を悩んだのか?蟲の思考を推測しても仕方がない。桐葉はタイミングを図る。樹を二本蹴り、先頭の個体に真横から飛び掛かった!

2016-09-25 00:08:28
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フォビドゥンフォレスト2話「バケグモ大進撃」 #7「桐葉隊②」 実況・感想タグは #禁森実況 です。

2016-09-25 00:16:33
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双剣を右は順手、左は逆手に持つ。縦回転でクモを胴切りにし、続く横回転で神経節を内から切り裂く。側に倒れる頭部を、滞空状態のまま左剣で突き刺して仕留め、遅れて倒れた腹側を蹴り、そのまま大型へ跳びかかる。開いた射線を将雄の狙撃が通り、繭持ちの左前脚を射抜く。 1

2016-09-25 00:17:39
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幸市が斧を投擲し、小グモ2匹を巻き込みつつ右前脚二本を粉砕。繭持ちが前のめりに滑り落ちる。桐葉は回転しながらの連続攻撃で大型を攻撃し注意を逸らす。大型は脚と毒液、糸で猛反撃。桐葉を寄せ付けないが、他へ向ける余力はない。その隙に繭持ちへ走る幸市を、シャワー状の光弾が援護する。 2

2016-09-25 00:28:59
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光弾を放ったのは義奥の左腕に装着された盾だ。射撃モードの他、盾モードでは魔力盾を自動展開して身を守る。2モードを併用できないことと、実弾より威力が劣る欠点はあるが、かさばらず牽制には充分な威力の優れものである。光弾で小グモを引きつけながら突撃銃で1匹づつ仕留めていく。 3

2016-09-25 00:36:52
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「ほら、何してるの。そうちゃん」 「え…あっ!」 姉に言われて、霜夜は慌てて通信機のスイッチを入れた。2・3匹倒したら入れろとは言われたが、まさか5秒とせずに終わるとは思わなかった。切ってから1分も経っていない。無理もない。桐葉がいなければ、もう30秒は掛かっていた筈だ。 4

2016-09-25 00:40:23
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その間に将雄は繭持ちの左脚を全滅させ、幸市狙いの小グモを一匹だけ仕留めると、大型の単眼を潰し始めていた。柔剛併せ持つ大型の皮膚は狙撃一発では抜けないからだ。桐葉が右側面を中心に立ち回る間に左側から潰していく。 『皆、聞こえるか!』 インカムから桐葉の声が響く。 5

2016-09-25 00:47:27
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『熊切の兄ちゃんはまずソイツを仕留めてくれ。それからこっちに』 「分かった!」 幸市は既に右脚を全滅させ、本体に斧を振り下ろしている。 『保葉はヨシオと交代だ』 「おっけー」 弟の護衛は姉がしたい、と後ろにいたが、本来雑魚散らしはショットガンの方が上だ。既に走り出している。 6

2016-09-25 00:52:08
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「だからヨシオキですって…!」 義奥はぼやきながら残り3匹の小グモを尻目に雪上を転がり、突撃銃で大型を撃つ。 「で、その後は!そっち?」 空いた場所に保葉が立ち、散弾銃で敵を狙う。 『兄ちゃんと交代して繭をばらせ。散弾じゃこっちはキツいだろ』 「分かった!」 7

2016-09-25 01:02:13
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散弾は大型獣や多数の敵に有効だが、大型グモ相手では接射でもせねば弾が通りそうもない。また性質上、近接戦闘者の援護には向かないのだ。 「あ、あの僕は?」 『姉ちゃんを手伝え。ただし、ちっこいのが片付くまでは離れとけ』 「はい!」 霜夜は戦闘を避け、雪の深い所を歩いていく。 8

2016-09-25 01:08:58
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『ヨシオ君、目はこっちに任せて脚を頼む』 将雄は6つ目の単眼を射抜く。これで半分だ。 「田畑義奥、了解しました」 足元の安定を確認しながら、慎重に安地を確保しつつ足の付け根を狙う。桐葉も1本は落としたが前から3本目だけで、全身に手傷を負いながらも動きは衰えない。 9

2016-09-25 01:14:44
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3人で包囲しており、唯一生き残った仲間も幸市が仕留めるところだ。上空30m辺りを飛ぶドローンが周囲を警戒しており、途中で別れた他のクモが来る気配もない。圧倒的優位だ。ここが一番危ない。麻痺毒や糸を受ければ一発で動きを封じられ、溶解毒なら即死もありうる。 10

2016-09-25 01:22:16
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桐葉は脚の無い隙間から腹部に滑り込む。クモは尻を曲げて狙うが、無防備な背を光弾シャワーの1点集中が焼く。桐葉に糸を撃ちかけたクモが悶えて、ピクリと硬直する。その隙にまず腹を切る。次いで気合一閃、左脚の前から2本目を落として、そこをくぐる。直後、糸が打ち出され地面に命中する。 11

2016-09-25 01:29:19
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樹上に登った桐葉に、クモは左回転で向き直ろうとする。だが義奥が反対周りに移動しており、彼に背後を晒しに行く形となる。突撃銃が、尻の射出口を背側寄りから狙い撃つ。クモは不可聴域の悲鳴を上げながら真後ろに糸を放つが、義奥はこれに自ら突っ込むと、盾を任意展開して防いだ。 12

2016-09-25 01:34:13
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「おりゃあ!」 魔力を集中して盾で糸を押し返し、射出口を塞ぐ。暫くは安心だ。クモはバックステップめいた動きで善奥に迫る。糸の心配が無くなった善奥は、背を晒すバック転で後ろの除雪エリア縁まで後退する。クモがそれを追うが、今度は将雄の格好の的だ。右の単眼がガラ空きである。 13

2016-09-25 01:46:01
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それは同時に、単眼が全滅した左側面を桐葉に晒すことでもある。将雄が単眼を2つ潰す間に桐葉が左最前脚を奪い、善奥も同最後尾を奪う。クモの体が左に傾ぐ。左側は前から3本目だけ、右は3本目以外しか残っていない。善奥が右最後尾を撃ち抜くと、とうとう最後の左脚は折れ、クモは倒れた。 14

2016-09-25 01:46:13
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「遅くなったぁっ!」 走ってきた幸市が、数メートル上空へ跳び上がり、全力で斧を振り下ろす。右側面の尻側から腹側にかけて、体の半分ほどまでが一撃で裂かれる。 「あ、遅れて来といてずりぃぞ!兄ちゃん!」 文句を言いながら双剣が首の神経節をえぐり取る。 15

2016-09-25 01:50:30
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「いや繭の上の方だけでも、と思ってバラすの手伝ってたんだよ」 保葉達を見れば、そのかいがあったのか、中の人間を引きずり出していた。 「じゃあしょうがねぇか、な!」 刺したままの剣で頭部まで削ぎ落とす。 「そうだろ?…おらぁっ!」 大ぶりの横薙ぎで最後の二本を切り落とす。 16

2016-09-25 01:54:15
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そこからは最早戦闘ではなく、ただの解体である。この作業を近接担当二人に任せ、将雄は戦場へ歩きながら後方へ通信で報告しつつ、銃の調子を見て弾も補充する。義奥は念の為、糸の射線から外れつつ同様に突撃銃の作業をする。2人共万一の時は1~3秒で攻撃に移れる心構えだ。 17

2016-09-25 01:58:52