小児甲状腺がんと放射線ばくと BRAF 、RET/PTC3 に関する論文について「福島とチェルノブイリは違うと言えるのか」(2016.10.3作成)♯光武論文

光武論文は赤字
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:食事による低ヨウ素摂取の影響も、甲状腺による放射性ヨウ素の取り込みと結果的な甲状腺への被ばく線量の増大と、甲状腺がんの成長を促進することにより、これらの甲状腺がんのリスク因子として報告されている。濾胞がんと濾胞腺腫もまた、放射線被ばくコホートで見つかっている。

2016-10-04 15:35:24
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:BRAF変異よりもRET/PTC再配列の頻度が高いのは、放射線誘発性のDNA損傷に関連しているが、RET/PTC再配列がBRAF変異より頻繁なのは、また、放射線被ばくのない状況でも、成人のがんと比較して若い患者で見られている。

2016-10-04 15:36:15
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”充実型の割合が高いのは、放射線被ばくそのものよりも、がん診断時の年齢が低いことと関連している”で引用された論文2つ ①  onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/(S…clinicaloncologyonline.net/article/S0936-…

2016-10-04 15:47:42
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

①Tronkoらによる1998年無料論文「チェルノブイリ事故後のウクライナにおける小児と思春期の若者の甲状腺がん:統計データと臨床形態的特徴」 onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/(S… 色々と興味深いデータがあるけど、とりあえずこの表だけ紹介。充実型は14歳以下で多かった pic.twitter.com/MrENFVlDqf

2016-10-04 15:50:59
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

② LiVolsiらによる2011年有料論文 「チェルノブイリの甲状腺がんの経験:病理学」 clinicaloncologyonline.net/article/S0936-… チェルノブイリ組織バンクの病理パネルのメンバーによる論文。

2016-10-04 15:53:57
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)チェルノブイリ組織バンクの委員会のひとつである、内分泌病理医の国際チームで構成される病理パネルが、組織バンクのがん標本を国際的に研究に提供するにあたり、すべてのがん標本を再検討し、パネル内で同意できる診断を確立した。

2016-10-04 15:55:37
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)その時に用いられた方法や採用された診断カテゴリーを説明し、初期のがんと長い潜伏期間後のがんの病理的特徴を比較し、さまざまな形態パターンに関連し得る原因を述べた論文。(テキストの一部のスクショ添付) pic.twitter.com/oAwBtjQuZG

2016-10-04 16:09:23
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:事故後最初の10年以内に見つかった、最初のシリーズのがん(”初期のがん”)は、充実型(あるいは、充実型・濾胞型混合)で代表される傾向があり、“未熟”と分類された。事故後10年以降に発生したがんは、通常型乳頭がんか濾胞型と特徴づけられ、充実型はもっと少なかった。

2016-10-04 16:10:09
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:この形態の明らかな変化の理由は完全に理解されていないが、次のような可能性が示唆されている:がん発達時の年齢、がん発達時の食生活でのヨウ素含有量、放射線量、その他。

2016-10-04 16:10:59
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:PTC診断時の年齢とがんの形態には相関性があった。充実性パターンは主に年齢が低い患者で見られた。この事実はすでに小児PTCの文献に記録されている。(文献① ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2082334、文献② ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…

2016-10-04 16:13:11
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:充実型PTCの形態はとても珍しいから唯一無二であり、放射線に関連していると考えるべきか?答えは、断固としてNoである。充実型は、大施設での過去の小児PTCシリーズで記録されている。(文献は同じくさきほどの2つ+他の文献1つ)

2016-10-04 16:16:27
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:充実型(特に純粋な充実型)は普通、年齢が低い、10歳未満の子どもで見られる。チェルノブイリの初期の症例では主に年齢が非常に低い子どもで影響が見られたので、ゆえに、この充実型がわりとよく見られたとしても驚くべきことではない。

2016-10-04 16:17:28
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:チェルノブイリ組織バンクの病理パネルが携わった一研究は、腫瘍の形態と食生活のヨード含有量であった。日本の年齢が低い患者のPTCの組織が、英国とチェルノブイリの患者のものと比較された。(注:後で説明しますが、この論文ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P…

2016-10-04 16:19:08
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:充実パターンの頻度は、チェルノブイリで最大で、日本の症例では見られなく、英国のグループでは2〜3例が見られたが、濾胞型と混在していた。グループ間の年齢に違いはあったが、ひとつの可能性としては、食事中のヨード含有量の違いである。

2016-10-04 16:23:23
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:これは、チェルノブイリでは低く、英国では通常か最小限に低減され、日本では非常に高い(事実、日本は世界で食事内にヨードが最も豊富な国のひとつである)。

2016-10-04 16:24:04
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用和訳:充実型は、小児だけ、あるいは、放射線被ばくを受けた人だけで見られるものなのか?この質問への答えもNoである。充実型乳頭がんは成人でも見られる。(後略)

2016-10-04 16:24:24
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

このTW内の文献② twitter.com/YuriHiranuma/s… Williams氏共著の1995年無料論文「イングランドとウェールズにおける小児甲状腺がん」 ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P… 30年間のがん登録での15歳未満小児甲状腺がん154例のデータ解析 pic.twitter.com/P7zcxx2jbU

2016-10-04 16:30:45
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

つまり、散発性の小児甲状腺乳頭がんでも、充実型は存在する、ということ。

2016-10-04 16:32:22
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

Williamsらの2008年無料論文「チェルノブイリ関連の小児甲状腺乳頭がんの形態的特徴は放射線被ばくとは無関係だがヨウ素摂取量によって異なる」 ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P… ベラルーシ、ウクライナ、ロシア3国、英国と日本の非被ばく群3つを被ばく群と比較。

2016-10-04 16:35:44
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

非被ばく群 U1:ベラルーシ、ウクライナとロシアで、チェルノブイリ事故後6ヶ月以降に誕生した子どものPTC23例。女性19人、男性4人。手術時平均年齢9.86歳(中央値9.0歳、男女比=1:4.75)

2016-10-04 17:05:45
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

U2:被ばく群に年齢適合された、英国のPTC18例。平均年齢11.1歳(中央値11.5歳、男女比=1:3.5) U3:日本の3病院での全例を合わせたPTC27例。平均年齢11.9歳(中央値12.0歳、男女比=1:4.4)

2016-10-04 17:05:55
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

被ばく群(この研究 ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/P… より取られた) Ec:U1と同じ年齢範囲のPTC84例 Es:同じ地理区域での非被ばく症例に年齢・性別適合した23例 pic.twitter.com/pqk3tFYpls

2016-10-04 17:08:05
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

分化度の指標としての、充実部などの未熟なエリアの割合 U1: 36.9% (中央値 28.96%) Ec: 34.12% (中央値 28.3%) Es: 34.49% (中央値 39.3%) U2: 27.3% (中央値 26.6%) U3: 3.98% (中央値 0.8%)

2016-10-04 17:13:53
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

未熟なエリアには、solidとtrabecularの部分が含まれる。チェルノブイリ周辺では、非被ばく群も被ばく群も同じくらいである一方、英国(U2)では少し低く、日本(U3)では有意に低下。日本の症例はほとんど全部、高分化がんで占められていた。 twitter.com/YuriHiranuma/s…

2016-10-04 17:16:38
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

甲状腺外浸潤:日本(U3)ではかなり低い。 Ec: 57% Es: 62% U1: 65% U2: 67% U3: 30%

2016-10-04 17:17:59
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