アイドルマスターメモ

洲央@土曜西“は”45a @laurassuoh

寮の耐震工事をすることになって、実家が関西のため多田李衣菜の家に転がり込んできた前川みくさん、偶然李衣菜の両親の海外出張と重なって二人で1か月一緒に暮らすことになってしまう……みたいな話書きたい（言うだけ多田）（タダ）

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安部菜々さんがシンデレラ獲ったら泣いてしまう

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高校卒業と共に地下アイドルやりながらメイド喫茶で週6日働いてきた安部菜々さんはいつの間にか実家に帰ることもなくなり、それでも毎月仕送りは欠かさず、年老いた両親からたまにダンボールで野菜が届き、「身体に気をつけて。ご飯ちゃんと食べてね」と手紙が添えられていて泣いた四畳半……

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歌って踊れる声優アイドルを目指しながら、夢と乖離していく現実に悩んだこともあった。実家に電話する度に「いつでも帰ってきていいからね」と優しい声で言われることが少しだけ辛かった。同級生は定職について、結婚していて、子供もできて。一人だけ取り残されて前に進めていないと思う夜もあった。

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夢はあまりにも遠くて、朝日が昇るたびに諦めそうになる。新しい一日が、昨日と何も変わらないことにくじけそうになる。"永遠"とつけなくても17歳だったあの頃。純粋な夢を見ていた思い出の帰り道。実家にはもう随分帰っていない。一度だけ帰ったけれど、お見合い写真を渡されて気まずくなってしまった

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朝から晩まで働いて、ボロボロになって部屋に帰った。貰ってきた余ったロケ弁を食べながら、アニメの録画で心を癒やした。それでも耐えられない時は、ファンのみなさんから頂いたお手紙や写真を一枚一枚手に取って眺めた。自分の夢は、もう自分だけの夢じゃない。そう思うと頑張れる気がした。

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本当はウサミン星がないことを知っている。それは作り出した妄想で、現実からの逃走で、そこでだけ安部菜々はウサミンでいられた。どこか遠くにある、かけがえのない場所。しかし、いつしかそこには住人が増えていた。名前も知らないファンの人たち。けれども彼らの顔は、一人残らず覚えている。

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初めてライブをした日からずっと通ってくれている人、チラシ配りをねぎらってくれた人、お渡し会に何年も通ってくれてこの前子どもと一緒に来てくれた人、いつも前から三番目の列でサイリウムを振っている人、346全体のライブで大観衆の中からウサミンの出番の時に大声でエールを送ってくれた人。

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鞄一つに収まる荷物で上京して、現実に打ちひしがれながらガラスの靴を必死に守った。受け取ってもらえなかったチラシの山を抱えて、深夜のコンビニで泣いたこともあった。ステージから手を振って、その先に何もないことが怖かった。何度も諦めかけた時、支えてくれたのはいつだってファンたちだった。

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だから今では、本当の本当は、ウサミン星があることを知っている。それはすぐ近くにあるかけがえのない場所。そこに住む住民たちは、それぞれが匿名のただの"誰か"だ。唯一彼らは、ウサミンを愛している。応援している。空っぽの夢だけを持って田舎を出てきた一人の少女に、夢の中身をくれた人たち。

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輝く舞台が、その脈動が、すぐ近くに迫ってきている。シンデレラは物語の中で、綺麗な服を着せられて、王子様に見つかった。けれど安部菜々/ウサミンというシンデレラを見つけたのはたくさんの名もなきファンたちだ。そして、輝いているのは衣装ではなく、ウサミン自身が夢を見て努力を重ねた日々。

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12時の鐘が鳴る。物語は終わらない。ガラスの靴を脱ぎ捨てて、履き慣れたいつもの靴を履こう。キュートなドレスに身を包み、ウサミン星から降り立とう。夢と笑顔を届けるために、安部菜々はファンたちと共に輝く。夢は現実となって続いていく。まだウサミンのライブは、始まったばかりなのだ。