因果推論を考える:「朝ご飯を食べる子は成績が良い」
「朝ご飯を食べる子は成績が良い」も因果論的な説明あるいは理論としては「間違っている」んだけど,その相関関係は予測には使える。行動経済学者なら使う。
2016-10-30 18:01:39それもそうだけど,それを聞いて「じゃあ子どもに毎日朝ご飯を食べさせよう」と決めて実行したら実際に家庭環境は変化するラジよ。
2016-10-30 18:02:45むしろ学問的にまじめな問題はそれが朝ご飯から成績への因果であろうが家庭環境に媒介された疑似相関であろうがおそらくその効果自体はすごく小さいということラジよ。統計から統計を予測するなら意味があるけど,ケース単位で個人の成績を変化させるほどの力はおそらくない。
2016-10-30 18:04:24「因果論的説明なんてくそくらえ」と言ってしまえる人にはおそらくかなわないと思う。ビッグデータの時代にはおそらくそっちが勝ち残る。
2016-10-30 18:16:17因果推論へのこだわりに関して経済学者以上に何かを言えると思ってる点でなんもわかってないわな。あと経済学における行動経済学の役割についてもなにもわかってない。選好のクラスをある方向に拡張したときにメカデザ上どういう含意があるかを分析することが最終的な目的だからな。
2016-10-30 19:12:19出発点はアネクドートや単発的な実験結果でも、最終的には選好ドメインでの公理化による外延の確定、顕示選好の公理による経験的意味の確定、メカデザ上の含意まで導かれないと経済学的なアジェンダとしては完結しない。最初の部分だけみててもなにもわからない。
2016-10-30 19:18:46で、このひとには後半部分を評価する知見がまず間違いなくないから行動経済学を内在的に批判するのはまず不可能と思ってながめている。
2016-10-30 19:20:09「経済学者はどんどん心理学者に近づいてる」とか言ってる心理学者がいるけどまるで似てないからね。「選好ドメインでの公理化」とか「顕示選好の公理」とか「メカデザ上の含意」とかがないかぎり経済学者的にはただのアネクドートなのよ。で、数理心理学を除いて心理学にはそういう知見ないからね。
2016-10-30 20:55:42因果推論に関して物申すなら最低限1)「因果効果の識別」の定義、2)因果効果に留まらない「parameter of interest一般のノンパラメトリック識別」の定義、3)実験で識別が達成されることの証明、4)実験ができないが識別が達成される場合の提示と証明ぐらいできてね。
2016-10-30 21:00:56