@Lady_Axxxxx 『あの、突然の訪問すみません。シャオイーとその従者の者ですが、アナスタシアさまはお会いすることはできるでしょうか?』執事の少年と少女がそわそわとした様子で屋敷の門を叩いた。
2016-02-07 21:31:32@Lady_Axxxxx 『こちらこそ、先日は主人共々お世話になりました。ご連絡もなしにすみません、お願いします』きょとんとした様子の少女の代わりに執事が告げる。これから会うのは(「わりかし」が省かれている)仲の良いお友達だと聞いていたことを思い出し、
2016-02-07 22:43:28@Lady_Axxxxx 近日にもお茶会があったのだと少女は一人納得した。少女もふわりと微笑むと使用人の青年にお願いします、と頭を下げた。
2016-02-07 22:43:38@Lady_Axxxxx 「まぁ、ありがとうございます!」『失礼します』門前払いを食らっても文句は言えないくらい仲がいいと思っていた(もちろんそんな失礼を働く方ではないことは重々承知だが)執事は一先ずほっと胸をなでおろした。青年について二度目になる屋敷の中へと進んだ。
2016-02-07 23:51:25@Lady_Axxxxx わぁ、綺麗な人。と少女は優雅に微笑む女性に頰を赤らめた。『お久しぶりです、アナスタシア様。先日はお茶会へご招待頂きありがとうございました。本日は、主人の…あの、ご友人である…アナスタシア様に折り入ってお願いがありまして…』
2016-02-08 23:03:57@Lady_Axxxxx ご友人という単語にものすごい弱々しさを含ませながらちらりと主人を見遣る。少女はぼーっと惚けたように相手の女性を見つめたままだ。
2016-02-08 23:04:03@Lady_Axxxxx 「っ…申し訳ありません!お手紙を差し上げようにもあまり時間がないものでして…その…」少女は勢いよく頭を下げた。それに慌てて執事も倣う。怒らせてしまったかもしれない。うう、綺麗な人は怒っても綺麗だ。などと若干余裕そうなことを考えながらもしょんぼりと項垂れた
2016-02-09 22:38:07@Lady_Axxxxx 「は、はい。あの、わたし、実は記憶をなくしてしまいまして、記憶をなくす前のシャオさんを知っている方にお会いしてお話をお伺いするのが記憶を取り戻すのに一番効果的かな、と…クリスさんとお話ししましてですね」傍に控える執事と目を合わせれば、少年も相手に頷いた。
2016-02-11 01:25:21@Lady_Axxxxx 「アナスタシアさまとはお友達だったとお伺いしたので…普段どんなお話をしていたのかとか…お聞かせ願えればと、思いまして」実は自分は貴族だと知らされてから、貴族の相手に会うのは初めてだ。加えて不機嫌そうに見える相手にやはり緊張しながら少女は相手を見上げた。
2016-02-11 01:25:27@Lady_Axxxxx 「っはい、ありがとうございます」言葉は素っ気ないがどうやら話は聞いてくれるようだ。ほっとした様子で相手についてテーブルへ向かう少女の傍ら、『えっと…女性同士の方が話しやすいですよね?もしよろしければぼくはお茶の準備をお手伝いさせていただきたいのですが』
2016-02-12 23:21:10@Lady_Axxxxx 『ありがとうございます!…ということで、よろしくお願いしますね!』女主人に礼を言うと使用人ににこりと頭を下げた。残された少女は少し緊張しながらもええっと、と言葉を探す。「クリスさんと、お友達の方へお渡しするケーキを届けている途中だったらしいのですが…」
2016-02-19 22:57:29@Lady_Axxxxx 「通行人とぶつかってから、記憶がなくなってしまったみたいでして…あっ、でもこの通り、元気は元気なんです!」変な心配は無用とばかりに両手で拳を作ってみせた。所謂ガッツポーズである。
2016-02-19 22:57:37@Lady_Axxxxx 「はい…それで、あの。記憶を取り戻そうと、記憶をなくす前のお知り合いの方々にお話を伺いしたくて…良ければ、アナスタシアさまにもお力添えをお願いできないかと…」切れの長い強い瞳に見つめられて居心地が悪そうに(または照れた様子で)相手をちらりと窺った。
2016-02-26 22:26:38