『非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か』 感想・書評とやりとり

まくねがお氏(@makunegao)のTweetを中心に、感想Tweetややりとりをまとめています。
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ni_ka @ni_ka

タイトルからして坂東眞理子さんの『女性の品格』『親の品格』や上野千鶴子さんの『おひとりさまの老後』など杉田さんより上の世代のフェミニストへのオマージュでもあり、批判でもあるのだけれど、杉田さんもまたある時期のフェミニスト。それを文章で構築したのは偉業だと思いました。

2016-10-15 10:22:07
ni_ka @ni_ka

とにかくたくさんの人に読んでもらい、読書会などしてほしいと思いました。切実な内容です。

2016-10-15 10:24:32
ni_ka @ni_ka

杉田さんが当事者性を隠さずに書いていらっしゃるので、男性論といわざるを得ないのでしょうけれど、わたしは男性に該当する箇所が多く、みにつまされた。それだけに男性/女性の二元論の限界を見た気がする。杉田さんもあまりにも男性を引き受けすぎていらっしゃることは、ご自覚されていると思う。

2016-10-15 10:25:37
ni_ka @ni_ka

今の若いLGBTの人なんかには、この自意識の拗れ具体や自責の念や内省を延々にしてゆく杉田さんの感覚はあまりないのではないかと思うし、杉田さんのこの本は非常に切実なのだけれど、軽やかに性を乗り越えて生きている人たちを取りこぼしてしまっているとも思いました。だから私小説風に読んだのも

2016-10-15 10:29:31
ni_ka @ni_ka

と、感想を雑に書いているだけでも、杉田俊介さんの論にあるマチズムやある種の暴力として回収されてゆくようで非常に難しいです。のめりこんで読んだだけに、ジェンダーの話はもう脳構造や生育環境で培った感覚なしでは語れないような気もしているので、脱構築にいくしかないのかと考えたり。

2016-10-15 10:33:24
ni_ka @ni_ka

ただ、それも“ズレ”があるように感じて。杉田さんはアニミズム的な価値観をこの本の最後に謳いあげていて成功しているから。アニミズム的な価値観はすごく素敵なのだけれど、フェミと相性が悪いというか、フェミニズムの臨界点を提示してしまったような。それだけ繊細な論証が圧縮されている。

2016-10-15 10:35:59
ni_ka @ni_ka

杉田俊介さんより『非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か』(集英社新書)をご恵贈いただきました。ありがとうございます。一気読みしました。非モテ論でも男性論でもなく、杉田さんの私小説的な切実さが圧縮されたテキストとしてもよんだかも。感想を書くのが容易なようで難しい良質な本です。

2016-10-15 10:38:51
まくねがお @makunegao

『非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か』の読書会、初回を終え、一夜明けました。いくつか、つらつら感想を。→

2016-10-16 09:03:28
まくねがお @makunegao

→まず、非常に面白い読書会だった。男について、弱さについて、働くこと、結婚することについて、本の内容が刺激となって、それぞれのイメージが語られた。他の人の言葉を聴いていると、自分のそれについてもあれこれ考えさせられて、とても楽しかった。

2016-10-16 09:06:53
まくねがお @makunegao

→昨日は第一部の半分くらいまでをみんなで輪読したが、「ピンと来ない感じもあった」との感想が数人からあった。曰く、「自分はそれほど、男について拘ったり、男として悩んでいる気はしない」「男性嫌悪、男の自己嫌悪、というのが、いまいち分からない」等。

2016-10-16 09:09:40
まくねがお @makunegao

→次のような声もあった。「本では、男、女、LGBTの三つを明確に分けて論じている感じがした。性は、もっとグラデーションなのではないか」。これは、この本のアプローチ方法に対する批判点だろうな。"男"に焦点化しすぎて考えると、かえって自らの性の多様な可能性を切り詰めてしまうのかも…。

2016-10-16 10:05:52
まくねがお @makunegao

→一方で、自分ごととして、もしくは知人のエピソードを介して、ここで述べられている"男"であることの難しさに共感する、という声もあり。「"男"を切り口に、問題を考えるということは、有効なんじゃないか」との声もあった。今後の読書会でも、このへんの論点は継続しそうな感じだなあ。

2016-10-16 10:08:25
まくねがお @makunegao

→さらに、思い出した内容を、五月雨式に…。自分の弱さを認められないこと、自分の弱さを外に出せないことについては、「よく分かる」という声が続出していたなあ。"男"に限ったことではなく。今回輪読した箇所は、「自殺」についても述べられていたから、そこで考え込まされた人は多かったようだ。

2016-10-16 10:11:40
まくねがお @makunegao

→「弱さを出せること、涙を流せることって、大事だよね」という話しになった。働くとは、愚痴を吐かないこと、ガマンすること、ってイメージがあるけど、それって実は非効率で、良くないことだよね、と。ありのままの自分を出し合えた方が、きっと良い仕事ができるよね、と。そんな話しになったなあ。

2016-10-16 10:15:07
まくねがお @makunegao

→「将来結婚するなら…」とか、「子どもを産んで育てるなら…」という自分の中のイメージがなんとなくあり。日常でじんわりとプレッシャーを感じたり、転職等の具体的な決断場面でも、この染みついたイメージが実は大きな影響力を持っているんだよな、と。他の皆さんの声も聴き、しみじみ感じたなあ。

2016-10-16 10:19:46
まくねがお @makunegao

→ある人は、自分の中の「働くこと」「結婚すること」「家族を持つこと」のイメージを組み替えていく必要がある、と意見を述べつつ、凄く面白いアイデアを述べていた。詳細は控えるけど、フレーズだけ書くと、「意識低い系の人たちで集まったシェアハウス」。この話しは、もっと聴きたかったなあ。

2016-10-16 10:23:04
まくねがお @makunegao

→僕が思ったのは、「働くとは、こんな厳しいものなんだ」という先入観とか、「パートナーシップとは、こんなもんなんだ」みたいな固定観念って、その新たなあり方を実際に見たり、自分でそのあり方を経験する中でしか、なかなか打ち破れないものなんじゃないかな、と。

2016-10-16 10:33:00
まくねがお @makunegao

→読書会の中では、みんなが地味に苦しんでいて、世間に凝り固まって存在している色んなイメージを、どんどん出し合えたら良いな。さらに、それを実際に変えていけるような、新たなアイデアをあれこれ語り合えたら、それは凄く楽しいな、と思った。

2016-10-16 10:33:45
まくねがお @makunegao

→そんな夢を、みんなで想像/創造する過程を通じて、自分の「弱さ」に新たな気づいたり、自分の「弱さ」をうまく語り出せるのかもな、と思いました。読書会は、なるべくゆるゆると、継続していきたいと思います。とりあえず、おしまい。

2016-10-16 10:34:45
まくねがお @makunegao

11/19(土)の夜、杉田俊介さん著『非モテの品格 男にとって「弱さ」とは何か』の二回目の読書会を開きます。題して「男の『弱さ』を語り合う」読書会。会場は札幌です。詳細は後日お知らせします。お近くの方で、ご予定が合えば、ぜひ。

2016-10-16 10:38:16
柴田英里 @erishibata

『非モテの品格』を読んだ。第一の感想は、前半部分のフェミニズムと齟齬の多い弱者男性問題は良くわかるが、後半のケア論に関してはかなり疑問がある(狂気はケア出来るのか?等)。とはいえ、男性性と暴力については別の本になるようなので、そちらに期待。男性版育児エッセイでもあると思った。

2016-10-17 16:08:11
柴田英里 @erishibata

狂気を治療したりケアすることは出来るのか?というのは、結構重要な問題であると思う。治療したりケア出来ないからこそ狂気であると言えるし、『時計仕掛けのオレンジ(小説版)』のように、「狂気は治療出来ないが、少年の狂気は大人になることで知らぬ間に消えてしまった」というようなこともある。

2016-10-17 16:12:47
柴田英里 @erishibata

うーん。でも正直、『非モテの品格』で描かれる欲望は、とてもまともな欲望に見えてしまう……。

2016-10-17 16:17:24
柴田英里 @erishibata

タナトスへの欲望、自己破壊的死への欲望は、必ずしも劇的なものばかりでなく、「頓死への欲望」みたいなものとかもあると思うんですよね。誰もが悲しみや傷みよりもバカバカしさやキモさが勝らざるを得ない間抜けな死への憧憬みたいなものをどう扱うのか?という疑問は残る。

2016-10-17 16:22:24
まくねがお @makunegao

RT、『非モテの品格』の後半が、「狂気をケアする」という内容になってると読めるけど、そうだっけ…? 後日この本を読み直すので、確認してみよう。僕の今の意見としては、誰かをケアすることで自分もケアされる「相互ケア」に鍵があり、そのケアの対象は「狂気」そのものではないように思うなあ。

2016-10-20 21:51:09
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