野生の思考から古事記へ

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未発育都市 @mihatsuikutoshi

これを読んで私は真っ先にカルシファー(火の悪魔)を連想したけど、関係あるのかは分からない。

2016-12-25 13:56:49
未発育都市 @mihatsuikutoshi

NHKテキストでは筆者(中沢新一)はヨーロッパ文化の最古層に属する民話が原型となっているとも言われる「シンデレラ(Cinderella)」を例に挙げている。これはフランス語では「サンドリヨン=灰をかぶった少女(Cendrillon)」で、なぜ少女が灰をかぶっているかと言うと(続く

2016-12-25 14:01:11
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)彼女はかまどのそばでいつも料理をさせられているからなのだそうです。いずれにせよ、料理は神話学にとっては重要な主題なのです。

2016-12-25 14:02:13
未発育都市 @mihatsuikutoshi

ちなみに、レヴィ=ストロースが「ディヴィジョニズム(分割主義)」が日本文化の特徴であることに気付いたのは来日して日本料理を体験したからです。再びテキストから引用すると、日本料理では「刺身など自然の素材をなるべくそのままの状態で並べ、しかも他の素材と混ざらないようにします。(続く

2016-12-25 14:08:37
未発育都市 @mihatsuikutoshi

そして、この「ディヴィジョニズム」は日本料理だけではなく、日本文化の全般に敷衍しているというのです。テキストで筆者は日本の美術(描線と色を切り離している)や音楽(和音の体系がない)を例に挙げているのだけど、この「ディヴィジョニズム」は日本の都市や建築にも敷衍していると私は思う。

2016-12-25 14:19:32
未発育都市 @mihatsuikutoshi

これが角田理論。オギュスタン・ベルク『空間の日本文化』でも言及されていた。/ 虫の鳴き声を「声」と認識する 日本人とポリネシア人だけだった news.livedoor.com/article/detail… 「自然音を言語脳で受けとめるという日本人の生理的特徴と、擬声語・擬音語が高度に発達した(続く

2017-01-10 23:30:07
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)という日本語の言語学的特徴と、さらに自然物にはすべて神が宿っているという日本的自然観との3点セットが、見事に我々の中に揃っているのである」

2017-01-10 23:31:02
未発育都市 @mihatsuikutoshi

そして最後にレヴィ=ストロースは東洋と日本の違いについて述べている。ここが私には最も目から鱗であった。と同時に中沢新一氏がNHKテキスト『レヴィ=ストロース『野生の思考』』でなぜこの個所を省いたのか興味がわかなくもない。東洋の思想(儒教や仏教など)には「二つの拒否」があるという。

2017-01-13 17:46:57
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)それは「主体の拒否」と「言説の拒否」である。東洋思想においては西洋思想とは反対に「西洋にとって第一の明証である「私」が、幻想であることを示そうとします」とのこと。また、西洋では「ギリシャ人以来、西洋は、言葉を理性のために用いれば、人は世界を理解できると信じてきました。(続く

2017-01-13 17:49:33
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)しっかりと構成された言説は現実と一致し、事物の秩序に到達し、それを忠実に表現できると考えていたのです。反対に、東洋的な考え方では、どんな言葉も現実とは一致しないのです。世界の最終的な本質…は、我々には捉えることができません。それは、我々の思考と表現の能力を超越したもの(続く

2017-01-13 17:53:19
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)です。それについて何も知ることができないのですから、何も言うことができません」と説明した後で、レヴィ=ストロースは「この二つの拒否に対して、日本はまったく独自のやり方で反応しました」と語っている。少しややこしいけどw、日本人は拒否することを拒否したのだというわけです。(続く

2017-01-13 17:55:56
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)なぜなら、日本人にとっては大陸から伝わった東洋思想よりも、日本に古来からあるアニミズム的思考(縄文精神)のほうがはるかに大切だからである。これは西洋思想に対しても同様である。というわけで、NHKテキストの第4回のタイトルにあるように「「野生の思考」は日本に生きている」(続く

2017-01-13 17:58:49
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)となるのです。少し引用すると、レヴィ=ストロースは日本は東洋思想の「主体の拒否」を拒否して「主体を原因ではなく一つの結果にするのです」「日本は手袋を裏返すように主体の拒否をひっくり返したのです。そして、この否定から肯定的な結果を引き出し…日本の社会構造を守りました」と(続く

2017-01-13 18:02:24
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)と語っている。何から日本を守ったのかと言えば「形而上学の放棄」と「儒教が引き起こす社会の停滞」からである。これは後の西洋思想に対しても同様で、「西洋が他の思考体系に対抗するものとして提示したものから、日本は自分に合うものを取り、残りを遠ざけたのです」とのことです。(続く

2017-01-13 18:04:47
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)そして、西洋思想から日本は何を取り入れたのかと言えば「科学」である。「ギリシャ人が了解していた意味での「ロゴス」、つまり理にかなった真実と世界との一致を十把一からげに拒否することなどはせず、日本ははっきりと、科学的認識の側に立ち、今やその最前線にあるのです」とのことです。

2017-01-13 18:06:51
未発育都市 @mihatsuikutoshi

日本が「科学」を好んだのはおそらく実験によって検証ができる(文化と自然の共生)からだと私は思う^^。逆に言えば、そうではないもの、例えば西洋のリベラリズムの「自由」「平等」「友愛」などの抽象概念は、日本人はあまり好まないのではないかとも思われる。レヴィ=ストロースも(続く

2017-01-13 18:11:51
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)これらの概念は「日本語で説明するのが困難である」と語っている。というわけで、テクストの一番最後の部分を引用すると、「このように、日本文化は、東洋に対しても、西洋に対しても、一線を画しています。遠い過去に、日本はアジアから多くのものを受け取りました。(続く

2017-01-13 18:14:15
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)もっと後になると、日本はヨーロッパから、さらに最近では、アメリカ合衆国から、多くのものを受け取りました。けれども、それらをすべて入念に濾過(ろか)し、その最上の部分だけを上手に同化したので、現在まで日本文化はその独自性を失っていません。(続く

2017-01-13 18:15:58
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)にもかかわらず、アジアや、ヨーロッパや、アメリカは、根本から変形された自分自身の姿を、日本に見出すことができるのです」とのことです。というわけで、終わり。連続ツイート、失礼いたしました^^

2017-01-13 18:16:50
GMBO2008 @GMBO2008

「野生の思考」とは何かはもう一度捉え直してみないといけないが、縄文の時代にある事象が優しい平和的なものだけをイメージするのは違っているだろう そこには荒ぶる神もいるはず むしろそんな危険なものと対峙した時にコントロールするために構造化するのではないかと考える

2017-01-29 23:37:29
GMBO2008 @GMBO2008

荒ぶる神はコントロールできない 対峙したものの心をコントロールするために そうやって構造を大掛かりで精緻なものに作り上げて来たのが人類の歴史なのかもしれない ただ、それでも構造の破れ目から合理主義の仮面をかぶった荒ぶる神が抜け出してくる

2017-01-29 23:40:30
GMBO2008 @GMBO2008

例えばそれは戦争やテロリズムといった場面で現れてくるものだったりする その時に、大掛かりで精緻な構造を作り直すことが間に合わない時に、野生の思考(ブリコラージュ)が役に立つのかもしれない そういう風に考えることもできるのではないかと思う

2017-01-29 23:41:13
GMBO2008 @GMBO2008

もう一つ、レヴィ・ストロースが日本の文化に大きな関心を持ったのはなぜか それは、日本の文化が野生の思考につながる縄文の古層を色濃く残しているからなのだろう ただ、そういった文化は他にもある 南米のインディオ、北米原住民、アボリジニ、アフリカ、…

2017-01-29 23:42:14
GMBO2008 @GMBO2008

それらと日本の違いは、文化を高度に洗練させて、経済的にも有数の発展を遂げた日本の社会の中にそれでも縄文の古層を見出せることにもあるのではないか なぜそのようなことが可能であったのかにも感心は及ぶ それは日本における中世から近世への転換のあり方と関わっているように感じられる

2017-01-29 23:46:44
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