【ハウリング・オブ・ア・ルーザー#2】

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バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

◆告◆ これからニンジャスレイヤー二次創作をタグ #prktnj 上で30ツイート程流します。TLを占領していると感じたら各自ミュートやリムーブすることでセイシンテキを保ちましょう。なお公式とは一切関係のない、イルカが電脳麻薬で見た夢です。 ◆知◆ #prktnj

2016-12-13 20:01:13
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

◆告◆ 感想、実況等も #prktnj でお願いします。放送終了後にイルカが眺めて喜びます。 ◆知◆ #prktnj

2016-12-13 20:01:49
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

ニンジャスレイヤー二次創作作品 【ハウリング・オブ・ア・ルーザー#2】 #prktnj

2016-12-13 20:02:14
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

ここは治安レベル最悪地帯のツチノコ・ストリート。天蓋めいてLANケーブルが建物の間に張り巡らされ、空中トリイ回廊と共に重金属酸性雨を防いでいる。下界を歩くヤクザやヨタモノ達に気付かれずに風めいて走る影あり。オイルヒーターと担ぎ上げられるブラックスミスだ。 1 #prktnj

2016-12-13 20:06:53
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「うっ…」「起きたか、もう少しで到着する」暫く走り続けた彼らはネオン看板も無くなり、猥雑さが失われたストリートの外れまでたどり着く。街灯さえも無くなった全きの闇の中、ぼんやりと建造物の影が浮かび上がる。ニンジャ視力がなければ知覚さえできないであろう。 2 #prktnj

2016-12-13 20:11:47
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

廃シュラインじみた影の内部からはうっすらとカラテシャウトが聞こえてくる。オイルヒーターは躊躇なく入口の強化フスマを開く。スターン。薄暗い建物の内部には広いタタミ・グラウンド、複数の木人、重ラバー製ダルマなどが無造作に置かれている。あからさまにドージョーなのだ! 3 #prktnj

2016-12-13 20:17:20
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「アニキ!お疲れ様です!」「お疲れ様です!アレ、センセイは?」木人にカラテを打ち込んでいたニンジャ達が口々にオイルヒーターに言葉をかける。「ルーザー=サンは野暮用だ、直ぐに帰る」「アニキ!新入りっすか!」「そうだ」担いでいたブラックスミスを地面に転がす。 4 #prktnj

2016-12-13 20:23:04
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「ドッグスティック=サン、スシを」「ハイヨロコンデー!」ドッグスティックは急ぎドージョーの隅にある冷蔵庫へ走る。「起きろ、スシだ」「イタダキマス…」貪るようにスシを食べたブラックスミスは己のニンジャ回復力が高まるのを感じる。「もう立てるはずだ、ついてこい」 5 #prktnj

2016-12-13 20:28:12
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

フラフラと立ち上がりオイルヒーターの後を追うブラックスミス。オイルヒーターはドージョーの奥に続くフスマを開け中に入る。 6 #prktnj

2016-12-13 20:33:40
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

そこはタタミ敷きの四角い小部屋であった。それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。四方は壁とフスマであり、それぞれにはシベリアン・ハスキー、シェパード、柴犬、ボルゾイの見事な墨絵が描かれていた。オイルヒーターは中央に座る。 7 #prktnj

2016-12-13 20:38:47
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「座れ」従いタタミに座り込むブラックスミス。「これからアグラ・メディテーションで傷を癒してもらう」「アグラで…?病院とかじゃなくて…?」「お前はニンジャだ、スシを食べザゼンする、これが最善だ、目を閉じろ」ブラックスミスは渋々といった体で目を閉じる。 8 #prktnj

2016-12-13 20:45:19
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「いいか、呼吸を私に合わせろ、スゥーッ、ハァーッ」「スゥーッ…ハァーッ…」読者の皆さんの中に古代暗殺術に造詣が深い方がいたら理解できるだろう!この呼吸はチャドー呼吸!おお!何たることか!ブラックスミスの体に刻まれた傷がマグマめいて沸騰し塞がっていくではないか! 9 #prktnj

2016-12-13 20:51:05
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

何故この様な薄汚れたドージョーに太古の暗殺術が?疑問に思うのは当然だろう、だがそれは今語る事ではない。「スゥーッ、ハァーッ…もういいだろう」オイルヒーターの言葉に、チャドー呼吸を深め、空気が揺らぐほどの熱量を持ったブラックスミスは顔を上げる。 10 #prktnj

2016-12-13 20:56:35
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「傷は癒えたな、今日はもう休め、明日からトレーニングを開始する」「トレーニング、ナンデ?」「お前は既にドージョーの一員だ、カラテを積め、詳しくはルーザー=サンに聞け」そう言い残すとオイルヒーターはフスマを開け、部屋から退出する。 11 #prktnj

2016-12-13 21:01:26
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

入れ替わり胡桃色装束のニンジャが顔をのぞかせる。「ドーモ!ドッグスティックです!」「ド、ドーモ、ブラックスミスです…」「アンタ新入りだろ!ってことは後輩だろ!ヤッター!実は俺ここの一番下っ端でよぉ、今まで雑用ばっかでさ!これからは楽出来そうだぜ!ヨロシク!」 12 #prktnj

2016-12-13 21:06:18
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「ヨ、ヨロシク…」気圧されるブラックスミス!「アッ、取り敢えず寝場所に案内するな!こっちこっち!」元気の良いドッグスティックに腕を引かれるブラックスミス。壁にショドーされた柴犬がその有様を見ていた。 13 #prktnj

2016-12-13 21:10:47
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

数日後、ドージョー内タタミ・グラウンド・ルーム。ボーを構えた胡桃色装束のニンジャと黒鉄色装束のニンジャがタタミ2枚ほどの距離を挟んで睨み合っていた。円を描くように動き、飛び込む機を伺う両者。「イヤーッ!」胡桃色ニンジャ、ドッグスティックがボーを突き出し突進! 15 #prktnj

2016-12-13 21:47:01
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「イヤーッ!」黒鉄色ニンジャ、ブラックスミスはブリッジ回避!「イヤーッ!」そのまま叩きつけるようにボーを振るう!「イヤーッ!」ワーム・ムーブメントで転がり回避!「イヤーッ!」側転復帰したブラックスミスはスリケン投擲!「イヤーッ!」ボーを振り回しスリケン防御! 16 #prktnj

2016-12-13 21:53:37
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「イヤーッ!」瞬間、流れるような動作でボーを投擲!「グワーッ!?」不意を突かれたブラックスミスはこれを辛くも交差腕でガード!しかし既にドッグスティックはワンインチ距離に!「イヤーッ!」強烈なカラテフック!「グワーッ!」地面に足を擦りつけタタミ3枚ほど後退! 17 #prktnj

2016-12-13 21:59:28
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「ソコマデ!」響き渡る組手終了の合図、両者はオジギし声の主、オイルヒーターの元へ。「ドッグスティック=サン」「ハイ!」「今の奇襲はお見事、精進するように」「アリガトゴザイマス!」「次、ブラックスミス=サン」「ハイ…」「ジツを禁止された組手はどうだ」 18 #prktnj

2016-12-13 22:04:15
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「思う様に動けなくて…自分が如何にジツ頼りだったかわかります」「それを理解したのならチョージョー、しかし勘違いはするな、お前はジツ頼りのサンシタではない」「エッ」「お前のカラテはジツとカラテを組み合わせた物、ベストな割合を探れ、いいな」「アッ…ハイ」 19 #prktnj

2016-12-13 22:08:54
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「オイ見ろよ、またブラックスミス=サンがアニキに叱られてるぜ!」木人にカラテを打ち込んでいた偉丈夫のニンジャ、ギガボディがからかう。「次の組手はお前とブラックスミス=サンだ」オイルヒーターが冷たく言い放つ。「おう、来いよギガボディ=サン、憂さ晴らししてやる」 20 #prktnj

2016-12-13 22:15:03
バルバスバウ @Bul_Bous_Bow

「フゥー…オレのビッグ・カラテに勝てると思ってんのか?」「あ?俺のカトン・カラテの方が強いに決まってんだろ」「バァーカ!ジツ抜きのテメエのカラテなんかサビ抜きのスシみたいなもんじゃねえか」「ブラックスミス=サン、ジツの使用を許可する」「アイエッ!?」 21 #prktnj

2016-12-13 22:22:23