沖縄でのオスプレイ墜落事故と大手メディアの「不時着」表記について 《山崎雅弘》
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「ある種の解釈に従えば、不時着と呼ぶ語法もありうる」という説明なら一理あるとは思うが、「だからあれは墜落とは呼べない」という結論は完全な詭弁だろう。「ある種の解釈に従えば」という制限を途中で外してしまっている。何かの理由で「あれを墜落と呼ぶことを認めたくない人」があちこちにいる。
2016-12-15 13:36:13首相官邸や防衛省、自衛隊が、米軍側の用意したワードに従属して「不時着水」という言葉を用いても不思議はないが、民間のジャーナリズムがそのワーディングに拘束される筋合いなど本来は微塵も無いのだから、各社で独自に「最も的確な言葉」を使うのが当然だろう。海外メディアはいつもそうしている。
2016-12-15 13:42:41文章を書く仕事の醍醐味の一つは、既存の定型句や慣例的な言葉使いを踏まえつつ、より的確に問題を言い表す語句や言い回しが無いか、自分の脳みそで考えることだろう。官邸や官庁、外国軍広報部が出すリリース通りに記事を書くのが習い性になった大手メディアの記者は、そういう醍醐味を知らないのか。
2016-12-15 13:44:22物事を原稿にする時、どんな言葉を使うのか、その決定権は常に書き手が握るべきもので、特にジャーナリズムはその「武器」を権力者に委ねてはならないはずだろう。言葉の選択権を権力者に譲り渡すことは、主体性を捨てて権力に従属することに他ならない。大本営発表とは単なる「嘘報道」より根が深い。
2016-12-15 13:46:34NHKは普天間基地で起きたオスプレイの「胴体着陸」について「トラブルで帰還」「普天間基地 に戻っていた」「普天間基地に安全に着陸した」と報じている。「胴体着陸」の言葉は全く見当たらない。あたかも正常に帰還・着陸したように印象づける。 www3.nhk.or.jp/news/html/2016… pic.twitter.com/uTebdu7hHS
2016-12-15 13:48:10「オスプレイ墜落」報道で在京キー局が沖縄のテレビ局にも「墜落」を「不時着」に言い換えるよう圧力(リテラ)lite-ra.com/2016/12/post-2…「じつは沖縄の放送局・琉球朝日放送は当初から『墜落』との表現をすると決定していた。でもキー局であるテレビ朝日からの圧力で『不時着』
2016-12-15 14:10:33(続き)との表現をせざるを得なくなったらしい」「地元紙である琉球新報、沖縄タイムスの両紙は『墜落』と表現したが、他方、全国紙の見出しはすべて『不時着』。読売新聞にいたっては、タイトルに『着水』と打った」「テレビは、NHKおよび在京民放が、やはりほぼすべての番組で『不時着』と表現。
2016-12-15 14:12:46(続き)他番組に比べれば沖縄問題に関心を払っている『報道ステーション』(テレビ朝日)も歯切れ悪く『重大事故』として扱う体たらくで、唯一TBSが夜の『NEWS23』ではっきりと『墜落』と伝え、夕方の『Nスタ』でも『不時着と説明されているが実態は墜落ではないか』と疑義を呈したくらい」
2016-12-15 14:22:38「不時着」報道に違和感 識者、メディアの姿勢批判(琉球新報)ryukyushimpo.jp/news/entry-411…「メディアの報道姿勢などに詳しい砂川浩慶立教大教授(メディア論)は『機体がばらばらになっている事故を『不時着』とするのは非常に違和感がある。メディアが取材した事実を自らの言葉
2016-12-15 14:28:09(続き)で表現せず、権力に気を遣って政府の『大本営発表』をそのまま報じるのは戦前のような全体主義、ファシズム国家になってしまう危険性をはらんでいる』と指摘した」 取材した事実を自らの言葉で表現せず、という部分が特に重要で、全部横並びなら「一社あれば他は必要ない」という結論になる。
2016-12-15 14:31:10日本の大手メディアは、そろそろ「翼賛報道会」と名称を改めてはどうだろう。たぶん異論はどこからも出ないと思う。政府の発表をベースに、政府の許可した観点だけで報じ、政府が禁じた語句は徹底して忌避し、系列子会社にまで代理で圧力をかける今の状況には「翼賛報道会」という名が一番ふさわしい。
2016-12-15 14:32:58こういう、アメリカ軍の公式発表を丸々鵜呑みにして米軍広報機関の軍属のように説明してくれる人もいるが、「だから何ですか?」としか言えない。海兵隊のニコルソン中将を代弁して「だから日本国民は、今後も文句を言わずに黙って従い、米軍に感謝すべきだ」と言いたいのか?@GFcommander pic.twitter.com/Ypi3P75jAB
2016-12-15 14:35:10「制御できずに墜落」新たな構造欠陥指摘 オスプレイの元主任分析官のリボロ氏(琉球新報)ryukyushimpo.jp/news/entry-412…「国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏は、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが沖縄沿岸に墜落
2016-12-15 17:15:58(続き)した事故について『航空機が制御できていた場合、機体の損傷を引き起こさずに水面に着陸できただろう。機体が激しい損傷を受けた事実はその航空機が制御不能であり、航空機を破壊するに十分な力で水面にぶつかったことを示唆している』と述べ、オスプレイが制御不能で墜落したことを強調した」
2016-12-15 17:17:12(続き)「回転翼モードで補給することができないという事実は、予期されなかった航空機の欠陥である」「リボロ氏は『何が(事故)原因であれ、これは明らかに航空機が完全に破壊されたことによる墜落事故』とし、米軍が説明する『不時着』ではなく『墜落』と断定した」これがオスプレイ専門家の見解。
2016-12-15 17:19:47米英のメディアは、米軍の公式発表にある「不時着水(landing in shallow water)」など完全に無視し、目の前の事実に即して「墜落(clash)」と報じている。公式発表に迎合しない。やるべき仕事を自覚している。顔を向けているのは受け手の市民で、政治権力者ではない。 pic.twitter.com/cJQhYOSr2i
2016-12-15 17:23:19ご指摘のとおりです。うっかりしていました。「墜落(crash)」です。すいません。@mas__yamazaki すみません、、些末なことですがcrashではないかと・・・。
2016-12-15 18:04:10他国の領土に自国の軍隊を攻め込ませ、現地の資源や施設、労働力などを収奪することを、一般的な日本語では「侵略」と呼ぶ。「外交のアグレッション(侵略)の定義では」と、特定の狭い分野での語句定義を一般化して「だから先の戦争は侵略ではない」などと強弁する人がいるが、詭弁は詭弁でしかない。
2016-12-16 14:20:35「墜落ではなく不時着だ」という説もこれと同様で、「特定の定義では不時着とも言える」を「だから墜落ではない」にすり替えている。報道は一般市民向けになされるもので、語句使用の妥当性も、マニア思考ではなく一般市民感覚の基準で判断される。日本語とはそういうものでしょう。@Edoo0001 pic.twitter.com/wrVQWu9PSq
2016-12-16 14:22:27「件のオスプレイは、コントロールしてリーフに降りたのだから不時着だ」という説の「コントロール云々」は、米軍の公式発表が全て正しいという仮定の上にあるが、琉球新報に掲載されたオスプレイの元主任分析官の談話によれば、信憑性がないという。ryukyushimpo.jp/news/entry-412…
2016-12-16 14:24:39(続き)「リボロ氏は、在沖米軍トップのニコルソン在沖米四軍調整官が声明で、『県民や乗務員を守るために、意識的に浅瀬に着陸しようとした』と主張したことに対して『この声明は無意味でばかげている』と批判。『キャンプ・シュワブにはビーチがあり、ビーチ全体が緊急時に着陸可能であった』」
2016-12-16 14:25:55(続き)「航空機が制御できていた場合、機体の損傷を引き起こさずに水面に着陸できただろう。機体が激しい損傷を受けた事実はその航空機が制御不能であり、航空機を破壊するに十分な力で水面にぶつかったことを示唆している」つまり機体がパイロットのコントロール下にあったのでないと評価している。
2016-12-16 14:27:49沖縄に駐留する外国軍の四軍調整官が「日本国民は【駐留外国軍が装備する機種】の安全性・信頼性を理解することが非常に重要だ」とコメント(12月19日のNHKニュース)。日本の国民がこの事件をどう理解すべきか、というところまで居丈高に口出ししているのがすごい。植民地総督のつもりなのか。 pic.twitter.com/jc058JVAC1
2016-12-20 17:39:07外国軍四軍調整官の「徹底的で慎重な調査の結果、安全な飛行を続けられると確信できた」という説明は、原発再稼働時の「世界で最も厳しい安全基準で検査した結果、安全性を確認できた」という説明と同様、ただの主観でしか無いが、後者を「言う側」の日本政府は、前者では「言われる側」になっている。 pic.twitter.com/cnyV0PcQFH
2016-12-20 17:41:11首相動静 12月20日(朝日)asahi.com/articles/ASJDN…「7時22分、東京・京橋の日本料理店『京都つゆしゃぶCHIRIRI』。石川一郎・BSジャパン社長、小田尚・読売新聞グループ本社論説主幹、粕谷賢之・日本テレビ解説委員長、島田敏男・NHK解説副委員長、
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