恋する整備士（スザ ルル）　完結

あるみ @alumisorane

予想通りの反応に吹き出すすざっくんに、ルルーシュくんがむぅってして、それから眉を下げるの。「こういう味が好みなのか？」だとしたら先日のルル弁はおいしくなかったんじゃ…、って不安になる整備士くん。まさか！ってすざっくんが笑い飛ばす。「ルルーシュの料理の方がずっとおいしいよ」

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「本当か…？」麺をすするすざっくんを見るルルーシュくん、まったく信じていない。「あれ？もしかして嘘だって疑ってるの？」「そういう…わけではない、が…」「カップ麺はおいしいんだけどさ」窓の向こうの青空を見上げるすざっくん、ぽつり。「温かくないから」

あるみ @alumisorane

食べ終わったカップを脇に置いて、ルルーシュくんの手を握るすざっくん。「ルルーシュの愛情たっぷりの料理の方がおいしいに決まってる」一拍置いて真っ赤になるルルーシュくん、「ば、ばか！変な言い方をするな！」「あはは！ルルーシュ、顔真っ赤だよ」

あるみ @alumisorane

どう見ても爽やかばかっぷる

あるみ @alumisorane

恋する整備士のルルーシュくん、もちろん名前も身分も経歴も全部ウソ。なんだけど、優秀な頭脳と完璧主義な性格が全力回転したら奇跡だって起こせちゃう、すこぶるつきの美少年だよ。整備士になって数ヶ月、特派の人心を掌握し指揮官として君臨するくらいわけもない。

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「殿下ぁ？目的見失っていますよぉ」「ロイド、お前のランスロットが戦場を駆ける姿を見たくないのか？」「好きにしてください！」ころっと態度の変わるロイドをちらと見やり、蠱惑の笑みを浮かべるルルーシュくん。「せいぜいスザクの実力の10分の1でも引き出せる機体を実現してみせろ」「うわぁ」

あるみ @alumisorane

ちなみにすざっくん以外の特派のスタッフはルルーシュくんの正体を知っていたりする。警備上の問題で。そう、知らないのはすざっくんだけ。すざっくんの前で17歳の少年らしい笑顔を見せる殿下に、みんなほわほわしているよ。殿下かわいい…かわいいよ…ってね！

あるみ @alumisorane

そんなわけですざっくんと二人で街まで買出しに行くことになったルルーシュくん、天にも昇る心地で現実感なく歩いていたら、すざっくんに手を引かれてドキッ。顔まで覗きこまれてどぎまぎ。「疲れた？」「い、いや」「そう？疲れたら遠慮なく言ってよ」「ああ」「人多いし、手を繋いで行こ」「!?」

あるみ @alumisorane

どうやら買出しのお店ではなく別の所に向かっているらしいすざっくんに、ルルーシュくんが焦るよ。「ス、スザク！どこに向かっているんだ？」「ラーメン屋」「え？」立ち止まってルルーシュくんを振り返るすざっくん。「ちゃんとしたラーメン食べてみない？」「食べたい」「よし、決定！」

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そのまま指を絡めて恋人繋ぎで、ゲットー近くのラーメン屋に向かうスザルル。ルルーシュくんふわふわ雲の上を歩いている気分で、すごく危なっかしい。「ルルーシュ、今日はおとなしいね」「ん…え、何だ？」くすりと笑うすざっくん。「目を離したらはぐれそうだし、もっとこっちにおいでよ」「あっ」

あるみ @alumisorane

くっついてきた護衛が、物陰から「枢木め、殿下をたぶらかしおって…！」てな殺気を飛ばしているけど、恋のバリアーに弾かれているよ。

あるみ @alumisorane

ルルーシュくんの心臓がもたなそう。すざっくんも大分浮かれているね！

あるみ @alumisorane

ラーメン屋で早速食べ始めるスザルルだけど、ルルーシュくんはすぐにすざっくんの食べ方が自分と違うことに気がついて、麺をすすろうとしてみるんだけど…学習能力の限界=文化の差だったよ。はふはふ食べる。すすれなくてはふはふ。

あるみ @alumisorane

「もしかしてすすろうとしてる？」「ん、んんっ」ラーメン食べても色っぽいルルーシュくんのはふはふっぷりに、すざっくん段々いけないものを見ている気分になってきた。これ、子供が見ちゃいけないやつだけど、大人はもっと見ちゃいけないやつだ。「すするのは難しいな…」そういう問題じゃない。

あるみ @alumisorane

すざっくんはとっくに食べ終わって、ルルーシュくんをじっと見ているよ。見ちゃダメって思っても目が離せない。最後の一本をちゅるっと飲みこむルルーシュくん、ほんのり赤い頬に飛んだスープに思わず手が伸びるすざっくん。「ついてる…」拭った指先をぺろりと舐めたら、なんだかすごく甘いんだ。

あるみ @alumisorane

ルルーシュくんもルルーシュくんで、すざっくんが指を舐める姿が雄オーラ全開でくらくらしちゃって。スザルルなんとなくの無言タイム。でもすごく充実している。ラーメン屋のおっちゃんとかお客さんたちが、「青春だなぁ」「けっ」って見守る空間ができたよ。

あるみ @alumisorane

そいえば朝の恋する整備士くん、デートがまだ終わっていなかった。あとは買出しして帰るだけだけど、途中で立ち寄った銀行で銀行強盗にばったり遭遇してもいいんじゃないかな。スザルルだし。

あるみ @alumisorane

「おいしかった？」てくてく来た道を戻っていくスザルル、ルルーシュくんがこくりと頷く。「ああ。これなら日本人が好むのもわかる」「…日本…」おうむ返しに呟くすざっくんに、ルルーシュくんがバツが悪そうに目を逸らすよ。「ここは日本、だろ。ナンバー呼びは美しくない」「…ありがとう」

あるみ @alumisorane

恋する整備士のデート編は買出しも無事に済んで、親密度大幅UPで終了しておこう。銀行強盗に遭遇しているとせっかくの初デートがね！ルルーシュくんはどうしても犯人に立ち向かっちゃうし、当然すざっくんも活躍しちゃうし、そうするとせっかくの甘い空気が壊れちゃう。スザルルは甘くていい。

あるみ @alumisorane

ロイドさんよりも特派で頼りにされているし、大切にされているように見えるルルーシュくん、意外に値切り交渉もパなくてすざっくんびっくりしていたよ、とだけ言い残しておく。口では絶対敵わないって思ったらしい。

あるみ @alumisorane

恋する整備士のルルーシュくんはつなぎ姿がジャスティス。人形のような容姿のルルーシュくんがあちこち汚れたつなぎを着ているの、非現実的すぎて悶えてまうー。すざっくんも初対面の時は思わず二度見で、「…何かおかしいか？」「ううん、かわいいよ」「え」てなやりとりをしたに違いない。

あるみ @alumisorane

どこかの酔狂な皇族が一生懸命庶民のふりをしているようで、ほほえましい。（まんまだよ！）

あるみ @alumisorane

あれ？すざっくん、今さらっと口説かなかった？ルルーシュくんころっといっちゃうけど、無自覚でしょ絶対。

あるみ @alumisorane

でね！ルルーシュくんが初めてすざっくんの部屋に訪れて、緊張しすぎてあわあわしているのかわいいなーって思ったんだけど！このスザルルにスザ部屋デートは早すぎるんじゃないかな。特派のロッカールーム…いや、ランスロットのコクピット（開いたまま）から始めるべきだよ。

あるみ @alumisorane

ランスロットのコクピットで、特殊な計器を繋いで何やら入力しているルルーシュくん。コクピットの椅子の背もたれに頬杖着いて、その様子を見守るすざっくん、きれいな顔しているなぁーなんてぼんやり考えていたりする。「ルルーシュはさ」「ああ」「好きな子いる？」