"世界樹の迷宮"×"青葉の取材手帳"×"不知火に落ち度はない"『Deep sea Odyssey』

水凪月(@minagiduki)さんの書いてくださった落ちぬい二次です。 今回は世界樹の迷宮世界観でのおはなし。 どうぞお楽しみくださいませ。 続きを読む
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水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「いいじゃん!じゃあさ、どのギルドが一番最初に第六階層を踏破できるか勝負しようよ!」 と、アズサさんが突然言い出す。 184 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:36:48
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「とりあえず、私達が勝ったらそっちのカタメくんをうちのサクラの嫁にもらうね!  そっちからは挙式費用の全額負担!盛大にやるからよろしくね!」 なんか勝手に一人で進んでいる。 185 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:37:10
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「誰もまだやるとは」 「あれー?この街一番のギルドが逃げるのかなー?」 煽るなあ。 そして今何かが切れる音が聞こえた。 186 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:37:27
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「よーし分かった、だが俺達が勝ったらお前ら全員身ぐるみ剥いで街の外に放り出してやる」 そう言うカタメさんの目には、戦いを求める熱意が灯っていた。 187 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:37:45
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「勿論Speranzaも逃げたりしないよね?」 アズサさんが私達に声をかける。 私はユウキさんに視線を向ける。 188 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:38:08
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「ミヅキは何か考えがあるんだろう?僕はそれに従うよ」 その言葉に、カナデさんとミドリちゃんが頷く。 私は一度目を閉じて、深呼吸してから口を開く。 189 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:38:34
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「前から思ってたんです。  ユウキさんやミドリちゃんが他の樹海の話をする度に、私もそこに行ってみたい、と」 「前に四季がはっきりと変わる樹海の話をした時は目を輝かせてましたねえ」 「今その話はいいの、でもその通りよ」 190 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:39:17
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「出来る事なら腕が通用する限り、ギルドの皆揃って新たな迷宮に挑戦し続けたい」 ハルカが露骨に嫌そうな顔をしたが、私は無視して続ける。 191 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:39:53
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「だから、私達が一番乗り出来たのなら…」 一度言葉を切る。 言ってしまえば、それはある意味の宣戦布告になる。 怖い訳じゃないけれど、多少の覚悟は必要だ。 192 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:40:08
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「一番乗り出来たのなら、カタメさん達もアズサさん達も、私達のギルドに移籍していただきます。  そして、この先私達が樹海探索をやめない限り、その旅に同行していただきます。」 193 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:40:51
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

零に帰す者と闘いながら感じたこと。 それは、初めて共闘する仲間と強大な敵に立ち向かう事への興奮とも言える感情だった。 194 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:41:03
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

今ここにいる皆で探索が出来たなら、きっと楽しいだろう。 だから、私達の願いとして言わせてもらった。 ハルカを除いた三人はある程度予想していたらしく、 成程、といったリアクションをしている。 195 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:41:29
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

この願いに対して、真っ先に口を開いたのはモグリさんだった。 「そっか、ミヅキちゃんはもっと先を見てたんだね。  これは負ける訳にはいかないね」 その声はやる気満々、と言ったところ。 196 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:42:08
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「それじゃ、決まりね」 「はい、でもスタートは明日以降にしませんか?」 「お、怖気付いたか?」 煽るカタメさんをギンブチさんが小突く。 197 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:42:28
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「街に皆さんの事を待ってる人がいますし、  何より零に帰す者を倒した事と、  第六階層の発見報告もありますからねえ」 ミドリちゃんの言葉に頷く。 下手するとしばらく探索出来ないかもしれない。 198 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:42:56
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「それもそうですね。じゃあ戻りましょう」 「とりあえず下降りて磁軸だな」 三ギルド入り混じった集団となって、階段を降りていく。 199 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:43:28
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

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2017-01-15 23:43:37
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

長い階段の先。 私達の目に入った光景は、 これまでの色に溢れた樹海とは全く異なる、殺風景な空間だった。 201 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:44:16
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

石に似た材質で出来た灰色の壁や床。 誰も踏み入れたことの無い。 寂しさと重苦しさを感じる、 これが第六階層。 202 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:44:40
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「名前、どうするよ」 これまでも、樹海は最初に足を踏み入れた者がその階層に名前を付けてきたという。 つまり、この階層の命名権はここにいる三ギルドにある。 203 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:44:58
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

しばらく全員が無言で考える。 真っ先に口を開いたのは、サクラさんだった。 「…灰壁の寒廊…というのはいかがでしょう…」 204 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:45:16
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「いいと思います」 「僕も賛成です」 「んじゃ決定な」 白紙の地図に名前を書き込んだ後、全員で歩く。 205 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:45:40
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

幸い、磁軸はすぐ近くにあった。 先頭に立つ私が手を触れると、ポゥ、という音を立てて磁軸が紫の光を放つ。 「よし、起動成功です」 206 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:45:59
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「騒ぎが落ち着くまでは探索禁止、六層スタートは同時でいいな?」 「うん、いいよ」 「はい、私達も異議ありません」 207 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:46:14
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「んじゃ戻るか」 十二人と一匹、そしてミドリちゃんの肩に止まった一羽。 全員が磁軸に触れて。 私達は光に包まれる。 208 #落ちぬい二次

2017-01-15 23:46:30
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