『踏むがいい』と、キリストが言うなんてあり得るか? 映画「沈黙」と、カソリック正統教義と異端と~さまざまな論考、感想
- gryphonjapan
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スコセッシ「沈黙」、目が行き届いた映画で、理知的なものも愚かなものも皆がそれぞれの正しさを持ち、カソリック的な教義の正しさに照らし合わせて正邪に振り分けられるものではなかった。弾圧する者の言葉もされる者の悲鳴も、そのまま飲み込めるものではなくて、擦り合わせようとすると磨り潰される
2017-01-29 22:10:06沈黙 みた。ラスト10分は蛇足かも、と思ったら、ちゃんと原作に書いてあった。でもこれ、やっぱり誰が怒るかというとカソリックはじめキリスト教会なんだよなあ。俺カソリックの学校でそういうニュアンスはそれとなく教わったよ。
2017-01-30 21:56:23「沈黙」舞台が日本であるが故に、日本の社会を比較として出す雰囲気を感じるけど「イノウエサマ」がローマの属州総督やスペイン異端審問官、黒人の公民権運動を弾圧する警察署長であっても違和感ないよね。
2017-01-31 16:22:17映画「沈黙」で日本の風土ゆえにキリスト教の真髄は理解されず変形すると語られていましたけど、主人公が信じるキリスト教カトリックが一定の教義を保ってたのはローマ教皇を頂点とした組織が異端排除してきたからで、現代の韓国やアメリカでもキリスト教ベースのカルト宗教はいくらでもあるのでは。
2017-01-31 18:10:18『沈黙』凄まじいのは、あの時代にして仏教とキリスト教の教義を真正面からぶつけ合ってどっちが優れてるか?みたいな超宗教論争が見られるとこ。遠藤周作作品ちゃんと全部読みたくなった。
2017-01-31 19:21:12「沈黙」見たのですが、多分、欧米の生粋のプロテスタントならカソリックなりの信者は、自分の信仰のありかたを疑うことなどなくて、そういう人たちを正面からグーバンするような映画なんじゃないかと思った。全然受け入れられない人と、揺らいじゃう人がいそう。
2017-01-31 22:33:18「沈黙」は高校生の時に読んでその後しばらく遠藤周作にハマるきっかけになった一冊。氏の解釈はかなり独特、というか異端ですらあったはず。スコセッシはイタリア系だからやはりローマンカソリック?映画ではどういう解釈してるのか気になる。
2017-02-01 22:51:51「沈黙」見てきました。 この作品はキリスト教論(特にカトリック)であると同時に日本人論でもあるのですが、カトリックだけど日本人ではないスコセッシがその日本的な部分を非常に巧みに表現していたのがすごいと思いました。 意外と普遍的なものでもあるというのと、すごく調査したんだろうな。
2017-02-01 22:57:48わたくしとしては、沈黙の面白さはマジで正統とされてるものするものから逸脱するときに、逸脱しちゃった側の方が実は信仰なのか教義なのかわかんないけど割と本質ついちゃった、みたいな逆説だけどそれって二千年前に磔になった人の二番煎じでもあるのだけど、まあそういうのって感動うむよね(棒
2017-02-01 23:31:03そういえば「沈黙」。これまであまりキリスト教と縁のなかった人に「ええ、そうなんだ!」と驚かれたので。あの時代の信者ならば、まして司祭なので、信仰を棄てる=天国にいけない、永遠の地獄の責め苦を意味する、大変なことだったはず。
2017-02-01 23:49:14「沈黙」の書評をいろいろ見かける。キリスト教の中では異端で、あれは遠藤周作教だという声。信仰を強く持ったまま肉体の死を選べる強さに比して、そうはできない弱さを描いた小説なのだし、パターナリズムのキリスト教とは一線を画すわな…
2017-02-02 00:11:57キリスト者がひどい目にあいました、という話をされても「ほんとにひどけりゃ全能の善神がなんとかするはずだし、しないならそれはそれで思し召しなのだから黙ればいいのでは? そういう宗教を絶対のものとして信じてるんでしょ?」とは思います。
2017-02-03 09:10:13救いがないということは、神よ、あなたはいないのですか?というのはちょっと違うと思ってるんですよね。神がいるどうかはおいといて、いるとしても実際には救いがあるわけではない、というところこそ見るべきではないかという。
2017-02-03 09:12:53だいたい自分がひどい目にあう前にも、大きな戦争で死んだ罪もない赤子とかいくらでもいるはずなんですよ。神がいたとして、神がその赤子たちを救わなかったことは明らかです。そんなことはわかりきっている。その上で信仰したんじゃないのかね、と。
2017-02-03 09:17:15つまり「『自分たち』が本当に『救われない側』になるそのときまで、『神は救わない』ということを認識すらしない」というのがあると思うんですよ。
2017-02-03 09:19:37“『沈黙 サイレンス』を観て、権力者に「絵を踏め」と言われた時に棄教or死の二択しか選べないのは宗教のシステムとして脆くないか、権力サイドが圧倒的に有利すぎる”二択しかないわけではないんですよね。棄教、死、救済の三択がある。三番目が宗教システムに反してちっとも発動しないだけで。
2017-02-03 09:24:40救済とは死後の救いだ、みたいな話でいうのなら現世の苦しみは黙って享受すればいいわけで、それもしないのって何なのだろうかという。
2017-02-03 09:26:25一番メジャーなキリスト教のアレだと救ってくれるの終末が来た後だから、今生きていて救ってくれるとかそういうシステムではそもそもないのではってなる
2017-02-03 09:28:30たしか、神は七日目に休まれてそれから休みっぱなしだし、誰かを救うことは他の人を不公平に扱うことだから神はそんなことしない、みたいな話のはず。
2017-02-03 09:35:20ちなみに教えに準じて死ぬことは聖なる行いであり救いということになってるはず。だから、棄教か死か、ではなく棄教か殉教(救い)か、なんよね。>キリスト教
2017-02-03 09:39:01