定められています。という訳で、ヘリコプターマネーと称される手法は全て拡張的な財政政策であり、金融政策のように出来るだけ見えるように行われます。
2017-02-03 11:10:30シ:そこで、政府が多額の国債を発行し、中央銀行がその全ての国債を購入するとコミットすることで行われます。そのコミットメントは買い入れた国債を売らないと約束しなければなりません。でなければヘリコプターマネーのようには見えません。これらのスキームは全て上手く行くでしょう。
2017-02-03 11:11:44しかし、私はこれは気に入りません。なぜならば、人々にこれは実際には財政政策だと理解させる必要があるからです。ヘリコプターマネーと呼ぶのは財政政策でないように聞こえてしまいます。私はむしろ、そのような政策は、中央銀行が独自に行っているのではなく、裏付けのない拡張的財政だと説明し
2017-02-03 11:12:00実行されるべきだと考えます。つまり、ヘリコプターマネーとは、私が主張するようなタイプの拡張的財政を可能にする良く意図された試みだと言えるでしょう。しかし、私はそのような意図が政策をより良く成功させるとは思いません。私は、率直に拡張的財政が必要だと言う方が良いと思います。
2017-02-03 11:12:13桜:インフレは家計への課税の一種であり、インフレと家計への課税との間にはあまり差はないと言う人々がいます。その考えに賛成しますか?そしてその違いはインフレへのインパクトの違いだけでしょうか?
2017-02-03 11:12:50シ:確かにインフレは税金の一種と言えます。しかし、他の税金と同じような税金とは違います。なぜなら円建ての資産を持ちやローンを持たない人々により重く掛かるからです。なので、私が政府債務をインフレによって賄うという提案を行う時、何も全く痛みが無いとは言っていません。
2017-02-03 11:13:24これを行うべきだと考えるのは、何も政府債務を税金の代わりにインフレで行うためというものではありません。むしろ、ゼロに近いインフレでは経済が上手く機能しないからだと考えるからです。インフレをゼロに押さえつける税金、つまり純粋な消費税から「インフレ税」へシフトする事が、
2017-02-03 11:13:37同じくらいの利潤を産み出し得るからです。その方が、経済が全体として機能するという利点があります。それは債務の真の重荷を減らすものではありませんが。真の債務の重みは税金によって明らさまに支払う債務の量か、インフレによって明らさまでない形で支払う債務の量かであり、
2017-02-03 11:13:53両者ともに人々にとってはコストの掛かるものになります。しかしながら、インフレ率を上げられれば、経済がより良く機能し始め、それが結果的に債務を返済する助けになると考えます。もしも速やかに成長軌道に戻すことができれば、もちろん税収も増加し、債務の拡大を避けることもより容易に
2017-02-03 11:14:15なるでしょう。必要な事は人々の理解であり、インフレ目標を達成しない限り増税や予算削減をしない事への政府のコミットメントです。そしてこれらは大した政府債務の増加をもたらすことなく可能です。むしろ、政府債務をある程度膨らませる事でより速やかに達成可能かもしれません。
2017-02-03 11:14:30雇用を増やすような政府支出の増加がインフレ圧力となりえるという議論もあります。しかし、それが効果のない政府債務の拡大と見られようにする事が重要です。
2017-02-03 11:14:42シ:長期停滞については何を論じれば良いか分かりません。どのような期間であっても経済が鈍化すると経済学者の一部が長期停滞について論じ始めるということは良く見られます。歴史における現時点は他の多くの長期低迷と何も違いはないというわけです。ご存知の通り、
2017-02-03 11:15:26昨今の技術的イノベーションが質的に異なり、30、40、50年代に我々が経験したよりもそれ程生産的でないとロバートゴードンが論じたように、長期停滞が起こりえないことを意味しません。その議論を信じるべきか私に確信はありません。デジタル電子技術が新たに多く発明され事は事実で、
2017-02-03 11:15:39今我々が経験している成長率よりもはるかに高い成長率を得られる可能性も大いにあるでしょう。そして私たちが本当に技術的な長期停滞にあるのかどうか確かめる余地は大いにあるでしょう。それを確かめる方法はインフレ目標を達成し、大きな成長の果実を得られるかどうか見てみる事です。
2017-02-03 11:15:52私には、不十分な金融財政政策によって生まれたものを超える本当に終わりなき長期停滞という問題があるのかどうか確信はありません。
2017-02-03 11:16:03最後はトランプの政策についての質問だったので割愛。以上。 手直しもせず一気に訳したのみなので色々ぎこち無いですが大体の中身が伝わればと思います。
2017-02-03 11:18:25