『黒豹のバラード』から『マグニフィセント・セブン』に引き継がれた精神性。

過去の数々のハリウッド製西部劇やマカロニウエスタンへのオマージュ、引用、リスペクトから構成されている『マグニフィセント・セブン』の精神性。
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

それは、「黒人の復権」です。 『黒豹のバラード』のヒップホップの流れるエンド・ロールには、セルジオ・レオーネ『ウエスタン』におけるウッディ・ストロード扮する黒人ガンマン登場シーンがそのまま引用されています。 pic.twitter.com/s1DQRCRoCs

2017-02-04 14:34:39
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

黒人のガンマンそのものも印象的でしたが、確かに19世紀当時の写真を見ますと、黒人のカウボーイたちをよく見かけます。彼らはおしゃれでカッコ良く、当時の新製品:自動拳銃をかまえていたりもします。 pic.twitter.com/yFAcPl4iOW

2017-02-04 14:54:24
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ウエスタン』出演後。ウディ・ストロードは恩師ジョン・フォードに向かって、「レオーネは俺の顔のUPを撮ってくれたんだよ!何CUTも!」と興奮しながら報告したそうです。 昔のハリウッド西部劇において、黒人俳優の顔のUPなんて考えられないことでした。 pic.twitter.com/IeTAV3Klfq

2017-02-04 15:01:07
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

まあ、セルジオ・レオーネはじめ、イタリアの監督たちは俳優の顔のUPを撮りたがる傾向はあるんだけどねw pic.twitter.com/hNruoQg6vM

2017-02-04 15:03:46
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『黒豹のバラード』は、黒人たちにとって、たぶんバイブルみたいな映画なんですよ。DVD化されてないのが信じられません。 そして、アクション映画、娯楽映画としてもよく出来ているのだ。 pic.twitter.com/IWDaVQogaV

2017-02-04 15:09:51
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

色々なウエスタン映画からの引用、オマージュ、リスペクトで構成されている『マグニフィセント・セブン』は、とりわけ『黒豹のバラード』をテキストに作られている感が濃厚であります。 pic.twitter.com/FshrmtS3Sd

2017-02-04 15:15:57
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

そして、『荒野の七人』の枠組みに『黒豹のバラード』の精神性を盛り込みながらも、全体の演出、カット割り、エピソードの引用は、マカロニウエスタンとイーストウッドの西部劇から借用していると思います。 pic.twitter.com/CdqHGYKQY0

2017-02-04 15:22:17
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

極めつけは“動機”だよね。 詳しくは書かないが、最初にエマのオファを断り続けていたチザムがこの仕事を引き受けた“動機”。そこに、この作品の最も重要なメンタリティが隠されている。 そして、それこそこの作品におけるマカロニウエスタン要素が最も強く出ている部分でもあるのだ。 pic.twitter.com/BjBkmjh6f5

2017-02-04 15:28:28
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蔵臼 金助 @klaus_kinske

時代はもはや21世紀。2017年に今において、この作品のジャンル分けそのものが不毛であるように私は思う。

2017-02-04 15:31:08
蔵臼 金助 @klaus_kinske

そして、「彼は俺の召使だ」とチザムが言った時の、ビリーのきっと睨み返した目線を思い出すといい。 この作品は『黒豹のバラード』の精神性“黒人の復権”を引き継ぎ、“黒人、東洋人、インディアン、他マイノリティ達の復権”を掲げた、娯楽西部劇なのだ。 pic.twitter.com/TgIDXITDt0

2017-02-04 15:35:25
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