艦艇と艦娘の共同運用についての考察(長瀬零司 著)

竹村京さん(@kyou_takemura)の書いてくださったお話です。 今回はモグリこと、長瀬艦長の文書より。 でっちー達の観測みたいなものがありますので非お楽しみ下さい。 続きを読む
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はじめに

竹村京 @kyou_takemura

#落ちぬい二次 、はじまります。本作は #不知火に落ち度はない の二次創作であり、オフィシャルではありません。意見、指摘などは #落ちぬい タグへお願いします

2017-02-07 22:38:47

本編

竹村京 @kyou_takemura

艦艇と艦娘の共同運用についての考察 海軍大佐 長瀬 零司 #落ちぬい二次

2017-02-07 22:40:00
竹村京 @kyou_takemura

■概説 本説は筆者が指揮する原子力攻撃潜水艦と潜水艦の艦娘の共同運用作戦を実施した上で、その課題と将来性を論じるものである。なお、作戦の詳細については別途作戦報告書に譲り、本節では概要のみ示すものとする。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:41:10
竹村京 @kyou_takemura

また海軍内部向け文書であるため作戦に参加した艦娘の艦名を記載するが、外部向け文書への抜粋などを行う際には艦名を伏せることを要する。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:42:53
竹村京 @kyou_takemura

■作戦概要 本作戦は筆者が指揮する原子力攻撃潜水艦(以下本艦とする)に兵頭一也大佐指揮下の潜水艦娘三名、伊19、伊8、伊58を便乗させ、その打撃力と継戦能力の向上を期すものである。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:43:45
竹村京 @kyou_takemura

本作戦に当たっては三名の潜水艦娘の海中での発進および帰還のため、本艦に米海軍のものを参考に試製されたドライデッキシェルター(以下DDS)を装着している。これによってSLCM用VLS一基が使用不能となったが、改造は軽微で作戦後に修復している。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:44:45
竹村京 @kyou_takemura

某日(潜水艦という艦の性格上、具体的な日付は秘匿する)、本艦乗員に加え三名の潜水艦娘を便乗させて出航した本艦は、本土近傍の安全が確保された海域にて艦娘の海中発進および帰還訓練を実施。併せて水中音波通信の試験を成功させ、本艦による支援が実戦に耐えうることを証明した。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:47:14
竹村京 @kyou_takemura

通常の潜行・浮上訓練および襲撃訓練を実施して練度を確認の後、潜没状態で哨戒を続け南方の作戦海域に進出。パッシブにて深海棲艦を探知し、潜望鏡深度へ浮上、非貫通型潜望鏡にて確認の後に襲撃を行った。敵編成は空母1、軽巡1、駆逐艦2である。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:48:31
竹村京 @kyou_takemura

襲撃においては目標から充分な距離を保って潜没、ポンプジェットを停止した状態でDDSから潜水艦娘三名を発進。水中音波通信を用いて目標まで誘導し、潜水艦娘による雷撃開始に同期して本艦からもハープーンUSMによる攻撃を実施。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:49:48
竹村京 @kyou_takemura

被探知に先んじて本艦のハープーンにより対潜艦の半数を無力化し、潜水艦娘らは戦艦および空母を襲撃。最終的に当方に被害を受けることなく敵艦隊を全滅させることに成功した。 効果判定後速やかに襲撃海域を離脱、事前に示し合わせたポイントにてDDSより三名の艦娘を収容した。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:50:51
竹村京 @kyou_takemura

なお本作戦において使用した水中音波通信については襲撃開始後に艦娘が三次元機動を行ったため不通となった。指向性とはいえアクティブに音波を発すれば被探知の危険が増すため、極力安全な海域で必要最低限の使用に留めるべきである。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:52:16
竹村京 @kyou_takemura

潜水艦への女性乗務が進む米海軍とは異なり、日本海軍において潜水艦は現在も女性乗務は許されていない。これは純粋に艦内容積の問題である。女性を乗務させるには専用の居住空間の設置が不可避であり、それらを設置すると他の艤装品に割く容積が削減され戦闘能力が低下するためである。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:54:10
竹村京 @kyou_takemura

よって本作戦においては潜水艦娘らは士官公室に半ば隔離する形で生活させることとなったが、それでも他乗組員たちに多大な影響を及ぼした。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:55:16
竹村京 @kyou_takemura

鍛え抜かれた女性軍人ではなく、より若く魅力的な艦娘が乗艦しているのである。特に出撃準備や訓練時には露出度が高い戦闘服を着用しているので、プライバシーが極度に限定され、性欲解消の手段もない艦内においては好ましくない影響があった。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:57:35
竹村京 @kyou_takemura

また潜水艦という艦種が極めて独立性の高い性格を有するように、潜水艦娘も同様の性格を有する傾向が強い。俗な言い方をすれば我が強いという事になる。通信が制限される作戦中においては強い自主性は有益であるが、こと艦内生活に於いては望ましくない。#落ちぬい二次

2017-02-07 22:59:03
竹村京 @kyou_takemura

潜水艦娘はあくまで艦娘であり、潜水艦「乗員」の適性を有するわけでもその訓練を受けているわけでもないため、艦内の規律に従わせるのは容易ではない。#落ちぬい二次

2017-02-07 23:01:08
竹村京 @kyou_takemura

彼女らは士官室に押し込められる状況に納得せず艦内を出歩こうとし、また艦長室への自由な出入りも求めてきた。これらは潜水艦乗員の集中を乱し士気を低下させる要因となる。かといって潜水艦娘の自由をさらに制限した場合、彼女らの士気が低下する事となり作戦の成否を危うくする。#落ちぬい二次

2017-02-07 23:02:51
竹村京 @kyou_takemura

勤務地が近い事もあり彼女らとは従前から多少の知己を得ており、何度か作戦時の護衛を受けたことがあるが、本格的に艦内に迎え入れたのは初めてである。#落ちぬい二次

2017-02-07 23:04:16
竹村京 @kyou_takemura

個人的には彼女らを歓迎したい気持ちはあるし、彼女らもそのつもりでいたようだが、艦内での私は個人ではなく多くの部下の命を預かる艦長である。この公私の別は当然ついているものと認識していたが、筆者と艦娘たちではその程度にかなりの開きがあった。#落ちぬい二次

2017-02-07 23:05:24
竹村京 @kyou_takemura

筆者は潜水艦長として上意下達の指揮下に入るものと認識し、艦娘たちは筆者を臨時指揮官として認識しつつも友人関係と見る向きが強かったように思う。#落ちぬい二次

2017-02-07 23:06:20
竹村京 @kyou_takemura

艦艇と艦娘では運用思想が異なる事を考えればどちらが悪いとは言えないことではある。彼女らの指揮官である兵頭大佐は艦娘たちと近い関係(不適切という意味ではない)を築く事で良好な戦果を残している事を鑑みれば、無理に艦娘に艦艇流を押し付けるべきではないと考えられる。#落ちぬい二次

2017-02-07 23:07:52
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