2017年ポーランド論文(無料)「低線量と高線量の放射線レベルでのレトロスペクティブ生物学的ドシメトリーと、個人の電離放射線への感受性に対する放射性ヨウ素の影響」

0
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

細胞遺伝学的バイオマーカーである小核(MN)と染色体異常(CSA)の頻度も示されているが、MN頻度は、I-131診断を受けた低線量群(DG)より有意に高かったが、I-131治療から5週間後(TG)とほぼ同じだった。

2017-03-04 18:21:29
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

一方、染色体異常(CSA)の頻度は、I-131治療から5週間後の方が、コントロール群とI-131診断群より有意に高かった。

2017-03-04 18:21:47
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

Figure 1は、X線チャレンジ照射量への個人の分子的反応と、放射線誘発性DNA損傷の修復への抵抗の間のばらつきが大きいことを示している。(X線チャレンジ照射により誘発されたDNA損傷中、修復されなかった残存DNA損傷の割合のばらつきが示されている。) pic.twitter.com/JS5MDNwzpe

2017-03-04 18:22:12
拡大
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)上のパネルは低線量のI-131診断後、下のパネルは高線量のI-131治療から5週間後のばらつきであるが、個人によっては、低線量被ばく後と高線量被ばく後でのDNA修復の効率が劇的に異なることが示されている。

2017-03-04 18:22:26
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

Figure 2では、上のパネルは低線量のI-131診断後、下のパネルは高線量のI-131治療から5週間後の、X線チャレンジ照射後のリンパ球のSCE(左)とHFC(右)が示されており、細胞レベルでのばらつきが大きいことがわかる。 pic.twitter.com/fqozj4eb3I

2017-03-04 18:22:48
拡大
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

Figure 3では、上のパネルは低線量のI-131診断後、下のパネルは高線量のI-131治療から5週間後の、染色体異常(CSA、 左)と、小核(MN、右)の頻度が示されている。高線量I-131後の方が分散が大きく、低線量I-131よりもCSAとMNの頻度がやや高いのがわかる。 pic.twitter.com/Ia8c1rlXsS

2017-03-04 18:23:25
拡大
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

染色体異常と小核の頻度は、後天性突然変異と遺伝的感受性を統合した、ゲノム不安定性と発がんリスクのバイオマーカーであるので、この結果から、晩発影響の可能性が考えられる。

2017-03-04 18:23:34
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

Figure 4では、コントロール群(CG)、低線量被ばく群(DG)、高線量被ばく群(TG)での小核頻度の分散が比較されており、がんの家族歴がある場合は青色の丸、ない場合は緑色の丸で示されている。 pic.twitter.com/6j6MC5U05D

2017-03-04 18:25:18
拡大
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

コントロール群では、MN頻度の中間値の上下でほぼ均等に分散されているが、甲状腺疾患群(低線量+高線量)では、リンパ球中の小核の頻度は、がんの家族歴がない(緑色)患者のほとんどが、カーブの上に位置付けれられており、予測された小核頻度より高いということになる。

2017-03-04 18:25:33
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

Figure 5では、残存DNA(RD)、HFC、X線チャレンジ照射後のHFC(Gy)の平均値が、がんの家族歴の有無で多層化されている。Figure 5aと5bのいずれも、左のパネルは低線量被ばく群、右のパネルは高線量被ばく群で、 pic.twitter.com/pyivGBn1Qu

2017-03-04 18:26:12
拡大
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

5aと5bの違いは、5bでは、平均的なI-131診断・治療線量に標準化した後の結果が示されている。がんの家族歴の影響は、低線量でよりも高線量で明らかであり、がんの家族歴と関連して可能性がある遺伝的素因は、高線量被ばく後のバイオマーカーの反応とレベルに影響するかもしれない。

2017-03-04 18:26:57
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

さらに、がんの家族歴がない患者では、分子的バイオマーカー(RD)に、線形の線量反応が見られた。 (注:自分の理解の限界なのかもしれないけど、RDだけでなく、HFCにも見られるように思えるので、なぜここで、RDだけが言及されてるのかわからないでござる・・) pic.twitter.com/UZ9lhp0wF4

2017-03-04 18:29:51
拡大
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

がんの家族歴と遺伝的素因を持つ個人では、DNA損傷の遅い修復機構の効率が低いことを示唆されるということかもしれない。これは、DNA修復システムが、低線量と高線量の放射線へのすべての反応における放射線感受性の差につながるという事実を明らかにしている。

2017-03-04 18:30:32
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

【訂正】 X がんの家族歴と関連して可能性がある遺伝的素因は、 O がんの家族歴と関連している可能性がある遺伝的素因は、 twitter.com/YuriHiranuma/s…

2017-03-04 18:35:44
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(このあと、ディスカッションでも色々出てきますが、もう疲れたのでパス)

2017-03-04 18:30:56
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

かれこれ、6時間くらい、これにかかりきりだったという、Friday night…orz いや、ただ、私があほなのかもしれないけど、すごくわかりにくい書き方されてると思うでござるよ。

2017-03-04 18:33:27
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

一応、何が書いてあるかということ自体は解読できたような気もするけど、内容の意味は、消化できてなくてイミフの部分がある。

2017-03-04 18:38:04
Priamal Fear @PriamalFear

@YuriHiranuma この論文はNATO監修のglobal securityのバイブル"NATO Science for Peace and Security Series"の一部 ebooks.iospress.nl/volumearticle/… (2010) から継続している研究ですね。

2017-03-04 23:55:58
Priamal Fear @PriamalFear

@YuriHiranuma このシリーズは事故・災害やテロによる放射線暴露において、迅速に確定的・確率的な影響およびバイオマーカなどの知識を医療専門家向けに送るバイブルとなっています。 この辺の背景がわかると少しは分かりやすいかと。たぶん。©

2017-03-04 23:57:53
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@PriamalFear RADIPER (Rapid Diagnosis in Population at Emergency and Risk)ってやつだすね。論文の筆頭著者がプログラムディレクターのようだす。 nato.int/nato_static/as…

2017-03-05 07:56:44
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

@PriamalFear 低線量だと、曝露直後と残存DNA損傷が高線量群やコントロール群より低めというのが不思議で。あと、がんの家族歴が「ない」場合、低・高線量被ばく後の方がコントロール群より影響があり、低線量より高線量の方が影響が大きい、というのも謎だす。©

2017-03-05 08:09:37