10周年のSPコンテンツ!
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TINAMI @tinami_info
これから話すことはかなりの昔話です。さきほどまでの話と大意では関係ありますが、細かいところでは関係ありませんのでご注意ください。
TINAMI @tinami_info
昔から「TINAMIってR18に対して結構厳格だよね」ってイメージがあるかも知れません。そして、おそらくそれはある意味正しい。なぜそうなったのか。それは昔、トラウマになるような苦い経験があるからなのです。
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それは今から12年も前、1998年のことです。96年頃から始まったインターネットは成長期を迎えていました。その中で、TINAMIもアクセスが増え、ネットの中でもそこそこのページビューがあるサイトとなっていました。
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同時にTINAMIは(今からは想像もつかないかも知れませんが)、インターネット関係の雑誌で頻繁に紹介されて、僕自身、日経系列の雑誌で簡単なインタビュー(しかも写真撮影つき!w)を受けたりしたこともあり、そこそこ注目されていたのです。
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そして、この時期からネットにも広告が出始めます。もともと趣味ではじめていたTINAMIですが、基本的にコストは全部持ち出しですから(まだ大学生だった自分の稼動費はタダとしても)、安定的なサイト運営のために、やはり広告の導入を考えた。
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しかし自らが広告営業をするには限界がある。そこで、代理店を模索することになるわけです。ですが当時はまだインターネットの広告代理店がほとんどなく、海外から日本法人として進出してきた、某A社(チキンなので伏字にします)くらいしかなかったのです。
TINAMI @tinami_info
自らのサイトの内容やアクセス数、そして雑誌での紹介履歴など、サイトアピールをひととおり説明したメールを送りました。ところが、待てど暮らせど返事がない。いわゆる無視というやつです。
TINAMI @tinami_info
窓口を個人でなく、間借していた会社の名義で送ったので、無視というのは正直考えにくい。今だとSPAMに紛れて…なんてことはよくあることですが、当時はネットの絶対数も少なかったし、公的な問い合わせ窓口宛に出して、それはおかしいだろうと。
TINAMI @tinami_info
というわけで、連絡がないのにしびれを切らして、電話をかけた。そこでこう言われたのです。
TINAMI @tinami_info
「サイトのPV数や評判は申し分ないし、実際に、アドネットワーク(バナーを配信するサイトグループ)に加えるかどうかも会議にはかけた。しかし、あなたのところにはエロがありますよね。こういうのはちょっとね」
TINAMI @tinami_info
確かに、TINAMIには当時「えっち」というカテゴリチェックがあって、ゆるやかにではあるがアダルト関係のサイトも検索できた。でも決してTINAMIの中にアダルトイラストがあったわけではないし、あくまでリンクとして紹介しているにすぎない。
TINAMI @tinami_info
当時の記憶が曖昧なところがあるので、具体的なサイト名は憶えていないが、前述のアドネットワークに加えられているディレクトリ型登録の検索サイトにはどこにもアダルトカテゴリがあったし、それだけでうちが蹴られるという道理も納得できない。
TINAMI @tinami_info
そこを問い詰めても、明確な答えはどうも出てこない。つまり、これはあくまで「イメージ」でしかない。ほかのアダルトリンクがOKで、うちがダメというはっきりとしたイメージが先方にはある。それが何か、察しのいい方にはおわかりでしょうか。
TINAMI @tinami_info
正直、そこではじめて「外側からの目」を認識させられました。もちろん自分がやっていることに、意義も誇りも感じているのだけれども、それとはおよそ別のところで、僕らのやっていることがこういう目で見られているという事実にも気づいた。
TINAMI @tinami_info
僕の世代は中高生のときに宮崎事件などもあり、いわゆるオタクと呼ばれる人たちに対する風当たりの強さも経験としてはある。でも、あれはやはりどこか自分たちとは別の、特別な人が犯したことであり、身近な体験ではなかったように思う。
TINAMI @tinami_info
私事で恐縮だが僕自身はオタクでいることで学校などで迫害されたことはまったくなく、かつずっとオタクの「内側」を歩んできた人間でもある。コミケ参加も高校生から一度も欠かしたことはないし、同人ソフトで脱衣トランプゲームを作って頒布したこともあるw
TINAMI @tinami_info
そんな「内側」のロジックにどっぷり浸かった自分には、この「外側」からの問いかけには本当にショックを受けた。正しい、正しくないは問題ではない。それがたとえ理不尽なものであっても。皮肉にも、こういう形でインターネット、ひいては世界の広さを身をもって実感することとなったわけだ。
TINAMI @tinami_info
TINAMIの広告についてはその後、今は亡きビブロスの「カラフル萬福星」や、アニメマンガ系の専門学校など「内側」を理解してくれるクライアントに恵まれた。今もTINAMIがあるのはそれらのおかげでもあるが、外側へ理解してもらなかった挫折は今でもずっとひっかかっている。
TINAMI @tinami_info
外側の目を意識するあまり、萎縮することはない。自重しなくたっていい。でも、やはり相手が不快だと思うことには配慮して、最低限のルールだけは自分たちでしっかり決めてやるべき。そしてそれをスタートラインとして、僕らがやってることの意義を最後はきちんと認めてもらう。
TINAMI @tinami_info
それは理想論かも知れない。でもこれを諦めてしまったら、僕らは外側の人たちと永遠に理解することは出来ないだろう。
TINAMI @tinami_info
ここで最初の話にやっと戻ってくるが…TINAMIが特にアダルトについて厳しいのは、これが一番「不快に思われる確率が高い」から。オタクの内側だって、アダルトに関する好き嫌いは激しいのに、外から見ればなおのこと。十分な配慮が必要だ。
TINAMI @tinami_info
あえて年寄りじみたことを言わせてもらえれば、そういう意味では今はいい時代になった。ネット人口は着実に増え、あきらかにそういうものに対する理解は増えている。昔のTINAMIの苦労も、今やもう忘れ去られてもいいのかも知れない。
TINAMI @tinami_info
だから本音を言わせてもらえれば、前述の経験が、すでに過剰なトラウマにすぎないかも知れない…という自覚は、多少なりともある。
TINAMI @tinami_info
ちょっと待って欲しい。「内側」が拡大して、どれだけ仲間が増えたとしたって、やはり「外側」はある。むしろネットが拡大しすぎたことで、「外側」はネットの中ではなく、見えない別のところにいってしまったのではないか。僕らはそれに気づいていないだけだった。
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