「線形代数なんて計算ドリルじゃん!」って言ったらフーリエ変換と線形代数のつながりについて教えてもらった

・・・んだけどぜんぜんわからなかった! とはいえ線形代数をやってると他の数学ともつながってくるんだ!ってことがわかったのでこれからの勉強が楽しみになりました。今年から大学生、一体どんなことを習うんだろう! 途中途中相槌を打ってはいるんですが完全に無意味なんで消した部分があります。
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tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori でも任意の φ でその積分って大丈夫なん? となって高校で習うような積分とはまた別の Lesbergue 積分が生まれていきました. これはまた別の話. ひとまずこの積分も余程変な関数 φ じゃない限り大丈夫なことになりました.

2011-03-08 22:35:39
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori で, 任意の関数 φ が c + Σ a_n sin(2πnx) + b_n cos(2πnx) と書けることになりましたが, これって線型代数で聞いたことのあるフレーズではないですか? > 「任意の元がこれこれの和で書ける」

2011-03-08 22:37:52
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori フーリエさんの無茶振りで色々数学が発展したのです.

2011-03-08 22:40:39
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori さて, さっきの φ の分解ですが, 「1 と sin(2πnx) と cos(2πnx) の線型和」で書けていますよね? {v_n} の線型和は Σ a_n v_n ってな感じで, それぞれを定数倍して全体を足したものです.

2011-03-08 22:42:31
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori 任意の関数が S = {1, sin(2πnx), cos(2πnx)} の線型和で書けるので, 関数全体を「ベクトル空間」と見ると, 上の集合 S は関数空間 (ベクトル空間と看做した関数全体の集合) の「基底」になります! 線型代数が出てきた!

2011-03-08 22:46:59
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori 実際には基底になるかどうかは判定する定理があった気がしますが, 今回はパス. (色々飛ばさないと終わらないのです.)

2011-03-08 23:33:23
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori さて, 最初の計画の「3. その解放を振り返ると?」まで来たので残りは「4. 関数空間は計量ベクトル空間」という話を残す限りです. http://t.co/K6TyRGG

2011-03-08 23:39:52
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori さて, 「計量」って何だったかって言うと, 内積のことでした. ベクトルの自分自身との内積の平方根が, そのベクトルの「長さ」になるので, 計量という呼び方をしています.

2011-03-08 23:49:57
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori 実は今までの話の中に内積がすでに出てきているのですが, どこにあったか気付いたでしょうか?

2011-03-08 23:53:53
えりっく @siritori

@cocoatomo 「都合良く u(x, t) = X(x) T(t) という掛け算の形になっていると仮定」これですか

2011-03-08 23:55:29
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori う〜ん, 残念. そこではないのです. 今回 T(t) さんは φ(x) の分解には登場しないので脇役なのです. 時刻 t = 0 のときは T(0) = 1 となって定数になってますし.

2011-03-08 23:57:21
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori ∫ φ(x) sin(2πnx) dx ← これが内積なのです. もうちょっと見易く書くと, ∫ f(x) g(x) dx が f と g の内積になります. (f, g が複素関数のときは ∫ f(x) g*(x) dx と g に複素共役をかけます.)

2011-03-08 23:59:32
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori ベクトル a と b の内積を取ると, a を b に射影したときの長さが出る, とかって話を聞いたことあります? 別の言い方をすると, a の b 方向の成分を取り出す, とか言ったりします. ベクトルの x 成分とかの「成分」ですね.

2011-03-09 00:02:20
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori ベクトル (3, 4) の x 成分は (3, 0), y 成分は (0, 4) で (3, 4) = 3 (1, 0) + 4 (0, 1) と書けますが, この 3 は <(3, 4), (1, 0)> = 3*1 + 4*0 = 3 から出てきました.

2011-03-09 00:07:03
えりっく @siritori

@cocoatomo あ、聞いたことあるかもです

2011-03-09 00:08:17
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori 4 も <(3, 4), (0, 1)> = 3*0 + 4*1 = 4 と出ます. つまりベクトルの内積を取って色んな方向の成分を取り出した後, また同じベクトルに内積を掛けて足すと元のベクトルが復元できます.

2011-03-09 00:08:46
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori んで, 関数空間の話に戻ると, 今基底はこんなん {1, sin(2πnx), cos(2πnx)} でした. φ を分解した式を内積 <f, g> = ∫ f(x) g(x) dx で書き直すと, φ = Σ_v <φ(x), v(x)> v(x) dx

2011-03-09 00:11:42
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori v(x) は基底を表しています. Σ_v で全部の基底について和を取っています. a_n = ∫ φ(x) sin(2πnx) dx = <φ(x), sin(2πnx)> なので内積で書き直しても同じことを言ってますよね?

2011-03-09 00:13:40
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori 関数空間には内積 (計量) が入っていて, さっきの分解は実はベクトルの成分分解だったと判明しました. ここで線型代数を使う例として基底の取り替えをします.

2011-03-09 00:27:50
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori {1, sin(2πnx), cos(2πnx)} が基底なのは分かったのですが, sin と cos が混ざってて綺麗じゃないです. そこで exp(2πinx) = cos(2πnx) + i sin(2πnx) を使ってみましょう.

2011-03-09 00:30:03
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori 虚数単位 i が入っているのに注意してくださいな. cos(2πnx) = exp(2πinx) + exp(-2πinx) (sin の方は省略) と書けるので, さっきの基底と線型変換で相互に変換できます.

2011-03-09 00:34:19
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori なので, 実は {exp(2πnix)} も基底になるのです. これも線型代数の理論が用意されているので, こんな簡単に済ませられるのです. これで改めて基底 {exp(2πnix)} を使ってフーリエ変換を書くと ∫ φ(x) exp*(2πnix) dx=

2011-03-09 00:39:50
tomo🐧@learning @cocoatomo

@siritori = ∫ φ(x) (cos(2πnx) - i sin(2πnx)) dx となります. ( * は複素共役です.) さっきの内積で書くと <φ, exp(2πnix)> です.

2011-03-09 00:42:15