中野晃一氏講演「日本の政治入門 ー自民党の右傾化、野党共闘の可能性」

民青駒場班 @minkoma1

中野晃一教授。いまの自民党はまた政官業癒着になってきている。ここの打破は一致点になる。経済政策については、枝野さんが幹事長のとき「改革なんて時代遅れ」と言っていた、ここまできたかと。アベノミクスのタチの悪さはイデオロギー軽視、「働き方改革」などいろいろ手を突っ込んでくる。

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中野晃一教授。憲法改正は白か黒か。経済争点、生活争点は、程度の問題になる。程度の問題が重要。2016参院選は立憲主義を争点に対決構図を明らかにしたかったが、できなかった。立憲主義争点の上に暮らしの対決を置きたい。自民党は政策を言葉だけでも雇用、保育園、盗んでくる。

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中野晃一教授。暮らしの問題では、本気の野党の政策より、劣悪な内容でもやるという与党の政策が選ばれる。だから、自公と立憲野党の対決という構図の浸透の上に経済の争点がないといけないと思う。自民党はそうならないよう一生懸命やっている。

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質問。完全比例でも、いまの得票では野党が勝てる見込みは少ないのではないか、与党側に有利な小選挙区制では尚更無理なのでは。若い世代が自民党に投票したのは憲法は自分の生活と関係ない・野党は審議拒否ばかりというイメージだが、野党に政策実現能力はあるのか。

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中野晃一教授。いちばん多い有権者は「支持政党がない」人。日本の世論調査は、政治学としても問題だと考えているが、社会的属性で調査しない。「自民党支持者の何%が自民党に投票したか」とか。面白い結果が出るのは無党派が動いた時で、それを「風」と呼ぶのはよくわからないから。大規模調査がない

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中野晃一教授。「風が吹く」という現象は、小選挙区制のもとでは私たちは目指さないといけない。小選挙区制では勝ち馬に乗っていく、いちばん大きい自民党に投票するが、それでも支持政党なしがいちばん多いのだから、実際の選挙には今の支持率の差は関係ない。

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中野晃一教授。民主党政権について。全てが失敗だと評価するのは乱暴。震災も原発事故も右往左往したが民主党のせいだけではない。原発は自民党の責任なのに、菅さんの判断のせいだと安倍首相が言っている。経済政策も民主党政権と自民党政権は評価はかわらない。株価は自民党が高いが、他の指標では。

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中野晃一教授。一般的に、知っている人を支持する。名前の連呼が有効だとニュースになっていた。安倍外交一生懸命にニュース映り、頑張っていると見えるが、外交成果は何もない。長期政権になると、若い人は自民党政権しか知らない。10代は、民主党失敗だったと言われ続け、印象が強い。

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中野晃一教授。アベノミクス、原発が典型的にそうだが、「今がよければいい」。放射性廃棄物も、非正規雇用も、将来を考えてない。これは想像力の欠如。「自分に不利なことをやってる、バカがやることだ」という批判がSEALDsに同世代から寄せられたのもそう。ここも含めて訴えるしかない。

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中野晃一教授。森友ばっかりと言うが、教育勅語暗唱とか、戦前かと言う極右性。見えてきているのは、「正々堂々とルールを守るより、政権に近づいたほうがいい思いができる」ということ。エリート層がこう思い始めると、開発独裁とかになる。正直者がバカを見る。官僚が既にそうなっている。

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中野晃一教授。官僚が安倍政権の言うことを聞いている。権力が集中しているのは、官僚天国。集団的自衛権、原発再稼働、秘密保護法、官僚がやりたいことをやってくれる。わが世の春でボロを出そうとしない。民主党政権では官僚が逆らった。

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中野晃一教授。民主党政権時代、友人の在日イギリス大使、CO2削減について、経産官僚に聞いたら「あれは民主党が言ってるだけ」と。イギリスではこんな発言したら官僚はクビになる。官僚が民主党政権でサボタージュしていた。そこを踏まえずに「野党は政権担当能力がない」という評価は厳しい。