「英会話」と「英文法」のはざまで

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uroak_miku @Uroak_Miku

英語教育大論争 (文春文庫) 平泉 渉 amazon.co.jp/dp/4167204037/ 再読。

2017-04-25 09:26:07
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2)昭和49年、自民党のある議員が「生徒全員に英語をマスターさせるなぞ不可能。5%をめどに英語の教育を絞るべきではないか」と教育改革案を党に具申。それに翌年、上智大の英語学者が嚙みついた。

2017-04-25 09:28:55
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3)二人とも欧米圏での生活経験があること、英語以外の言語もできること、それぞれエリートであること、学校英語で育ったこと、学校英語が通用するのは高度な学術書の類に留まり会話力に直結しないと体で思い知っていること、それに男性であることが共通しています。

2017-04-25 09:33:38
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4)「テレビのリモコンどこだ?」すら学校英語では話せないのが現状ですよね。「Where is rimo-kon?」では「Rimo-kon どこに隠した」だから「Where did the remote go?」(リモコンどこ行った)でないといけないのに、どうしても前者を口走る。

2017-04-25 09:37:33
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5)「学校英語のおかげで高度な内容の文献は読めるけれど週刊誌ひとつ読めなくて、努力の末に読めるようになるのに三年かかった」と論争のなかで吐露されているのが印象的。

2017-04-25 09:40:41
uroak_miku @Uroak_Miku

6)でしょうね。「聞いて聞いて!」は「Guess what?」(何だと思う?)と言えだなんて英文法オンリーではとても思いつかないでしょうし。

2017-04-25 09:42:27
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7)一応中学の教科書には載っているんですよ。載ってるけど、英会話コーナーとして別枠になっています。 pic.twitter.com/P3wfJXHRfm

2017-04-25 09:45:55
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8)「We want to hold a farewell party」(お別れ会を開きたい)でおかしくはないのですが「want」よりは「'd like」のほうが大人っぽい。前者だと子ども口調。ところが後者は「仮定法」といって中学では教えないことになっている文法が使われています。

2017-04-25 09:48:40
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9)そういうわけで不自然な「I want to」が教科書に載ってしまうわけです。

2017-04-25 09:49:08
uroak_miku @Uroak_Miku

10)ほかの社の教科書でも、本編とは離れて英会話コーナーが別個に設けられています。「使える英語を教えるべきだ」という世の声を意識したのでしょう。しかし習う側にすれば「Guess what?」がどうして「聞いて聞いて!」なのかわからない。

2017-04-25 09:50:56
uroak_miku @Uroak_Miku

11)本編は文法重視で会話編は比較的自由。習う側にすれば文法という判断枠があったほうが習いやすい。「Guess what?」(!でも可です)は枠を超えている。だから手に負えない。かくして英語嫌いがまた増えてしまう。

2017-04-25 09:52:59
uroak_miku @Uroak_Miku

12)「国語」と「英語」のあいだにある溝が大きすぎる、深すぎるのです。

2017-04-25 09:54:42
uroak_miku @Uroak_Miku

13)「日本語」という橋があれば、この問題は乗り越えられるのだけど。

2017-04-25 09:55:07