エレン先生の育った家

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uroak_miku @Uroak_Miku

留学生と見た日本語 (ちくま学芸文庫) 佐々木 瑞枝 amazon.co.jp/dp/4480082352/ 同著者の他の本と同じ内容ですが日本語学校設立に立ち会った裏話や、日本語教師育成が中曽根内閣のときの施政方針にそったものだったこと等、いろいろ考えさせられる。

2017-04-27 06:33:49
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3) >1983年に中曽根首相により始められたものである。「教育」「友好」「国際協力」のための留学生の受入れを目的とし、2000年までに10万人の受入れを目指すとしたものである。

2017-04-27 06:44:20
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4) >10万人という数字は、当時アメリカが約31万人、フランスが約12万人、イギリスおよび西ドイツがそれぞれ約6万人という留学生を受け入れている実態を踏まえ、

2017-04-27 06:44:42
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5) >たとえば、1990年ごろには現在のイギリス、西ドイツ並みの、21世紀初頭には現在のフランス並みの留学生を受け入れることを想定したことによる。

2017-04-27 06:44:54
uroak_miku @Uroak_Miku

6) >しかし、実際に留学生数が10万人に達したのは2003年であり、当初の計画より3年も遅れた。

2017-04-27 06:46:03
uroak_miku @Uroak_Miku

7) >1980年代には順調に伸びていた留学生数は1993年以降5万人程度のまま推移し、2000年以降になって再び増え始め、ようやく2003年に109,508人と、10万人を超えたというのが実態である。図1は現在までの留学生数の推移である。

2017-04-27 06:46:24
uroak_miku @Uroak_Miku

8) >1980年代に留学生数が増加したのは滝田(1988)によれば「文部省等による日本の留学生政策とはほとんど関係のない、日本の出入国管理政策の変化と各国の留学生政策(特に私費留学生の出国に関する)

2017-04-27 06:47:51
uroak_miku @Uroak_Miku

9) >もしくは出国政策の変化という二つの条件の相乗効果によって、私費留学生の増加という現象が生じたため」(文献15)である。

2017-04-27 06:48:05
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10) >また、1993年以降の停滞期について白石(2006)はその原因を「就学」に対する入国管理局(以下入管)の厳格な審査の実施のためとしている。

2017-04-27 06:49:30
uroak_miku @Uroak_Miku

11) >「就学」というのは民間の日本語学校に在籍している外国人の在留資格であり注5、ほとんどの就学生は日本語学校修了後大学や専門学校へと進学する。

2017-04-27 06:50:38
uroak_miku @Uroak_Miku

12) >10万人計画」が始まったのとほぼ時期を同じくして入管が規制緩和を行い、日本への留学を希望する外国人本人に代わって日本語学校が一括して所轄の地方入国管理局にビザ取得手続きを申請でき、身元保証人も日本語学校が機関で引き受けても良いことになった。

2017-04-27 06:51:24
uroak_miku @Uroak_Miku

13) >そのため、急激に就学生の入国者が増え、その結果日本語学校を隠れ蓑にした不法就労者や不法残留者が増大した。この事態を重く見た入管は日本語学校のビザ申請に対し厳格な審査を行い、「就学生」が激減、つまり新規入国者が激減し、それに伴い、「留学生」総数も停滞したのである。

2017-04-27 06:52:05
uroak_miku @Uroak_Miku

14) >2000年以降に再び増加に転じたのは、1996年身元保証人制度撤廃、1998年留学生のアルバイト制限が1日4時間という規制から週28時間という柔軟な規制になったこと、

2017-04-27 06:52:37
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15) >1999年、1年更新であった留学ビザが2年更新になったこと、2000年には大学・適正日本語学校(不法残留率が5%以下の日本語学校)には申請書のみで在留資格認定書を発給するという大幅な規制緩和が次々に行われたことが大きい。

2017-04-27 06:52:59
uroak_miku @Uroak_Miku

16) >総務省も2005年に公表した「留学生の受入れ推進施策に関する政策評価」において、10万人という留学生受入れ目標達成の要因として入国・在留に係る規制の緩和が大きく影響していると指摘している。

2017-04-27 06:53:50
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17) >さらに2005年までの約20年間に中国・韓国からの留学生数が18.6倍になっていることについて、「両国の経済発展に伴う高等教育に対するニーズの高まりや、留学を経験していることが就職に有利に考えられていること等の影響が大きい」とも指摘している(文献14)。

2017-04-27 06:54:33
uroak_miku @Uroak_Miku

18) >このように、10万人計画という量的な達成は入国管理政策の規制緩和と中国や韓国等のアジア諸国の経済的状況によるところが大きい。日本は「アルバイトしながら勉強できる国」として認識され、それが経済格差のある周辺の国々からの私費留学生の増加を牽引してきた。

2017-04-27 06:55:22
uroak_miku @Uroak_Miku

19) >2003年の量的達成を受けて、中央教育審議会は改めて留学交流の目的と意義を「知的国際貢献」とし、現状における問題点の一つとして留学生数の拡大に伴う質の低下への懸念を表明した注6。

2017-04-27 06:56:06
uroak_miku @Uroak_Miku

20) >入管もそれを受けて不法残留が著しい国や地域からの留学生の受入れを制限したため、2006、2007年に再び留学生総数が減少、停滞した。このことからも、留学生数の増加の鍵は入管が握っていることは明らかである。その後、留学生の入国に係る入管の新たな規制緩和の動きはない。

2017-04-27 06:56:31
uroak_miku @Uroak_Miku

21) >その背景には2008年1月現在不法残留者が国内に約15万人いること、在留資格「留学」の不法残留者は2005年に8173人まで増加したが、入管はその審査を厳格化することにより現在は6667人まで減少したことがあると思われる。

2017-04-27 06:57:38
uroak_miku @Uroak_Miku

22)実はこの2008年に福田康夫内閣が「留学生30万人計画」を打ち出すのです。ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%99…

2017-04-27 06:59:16
uroak_miku @Uroak_Miku

23) >2008年5月1日時点において、123,829人の外国人留学生がおり、92.2%がアジア地域からであり、なかでも中国は60%を占める。

2017-04-27 06:59:49
uroak_miku @Uroak_Miku

24)留学生30万人計画 - 国立国会図書館 ndl.go.jp/jp/diet/public…

2017-04-27 07:01:47
uroak_miku @Uroak_Miku

25) >最近、再び受入れ数の拡大が議論されるようになった背景としては、高等教育の段階から人材をリクルートしていかないと、国際的な頭脳獲得競争に勝てないという認識が浸透してきたことなどが挙げられている。

2017-04-27 07:02:27
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