季刊 家計経済研究 第110号~特集:未婚者の生活と意識

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Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

家計所得が増えると、日本学生支援機構(旧日本育英会)奨学金受給率が上がると、男子の学歴間賃金比(大卒者の高卒者に対する相対賃金)が上昇すると、中退率は下がる。合格率の低下(大学入学の難化)や、ST 比(教員・学生比率)の低下(教育条件の改善)が中退率を低下させることもわかった。

2017-05-09 23:45:27
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

特に、奨学金の中退抑制効果を示した点が、本研究の最も重要な意義だと考える。

2017-05-09 23:45:37
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大学生の推計中退率(入学年度別)の推移 pic.twitter.com/jGAuPxf0ob

2017-05-09 23:46:02
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Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

男女計の中退率の趨勢を1969年から2005年まで示した。中退率は1974年(13.5%)をピークに、91年(7.2%)まで低下した後に上昇し、2001年に2度目のピークを迎える(11.9%)。

2017-05-09 23:46:12
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

再び低下し、最新の(信頼できる)値である2005年は9.6%となった6)。大学進学率7)が上昇する一方、中退率が低下するのは2000年代が初めてである

2017-05-09 23:46:23
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

大学生の推計中退率(入学年度別)の推移(男女別) pic.twitter.com/Np7chVH3Kt

2017-05-09 23:46:46
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中退率は男子の方が、女子より高い(2005年入学者の8年以内中退率はそれぞれ12.1%、5.9%)。これは以前から指摘されていたが(丸山1984;内田2014など)、時系列的な推移が男女でよく似ていることは(3つの中退指標全てに該当)、あまり強調されてこなかった

2017-05-09 23:46:56
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

女子の中退で重要な事実を 2つ示している。第一に、粗中退率と 8 年以内中退率の乖離が、男子より女子で大きいことである12)。前者で後者を除した比率を算出すると、2005 年は男子が 1.171 にとどまるのに対し、女子は 2.022に達する。

2017-05-09 23:47:26
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

粗中退率だけで女子の中退水準を議論するのは危険なことがわかる。第二に重要なのは、女子の中退のほとんどが 4 年以内に生じることだ。これは 4 年以内中退率と、8 年以内中退率の系列の比較から明らかと言える。

2017-05-09 23:47:37
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8年以内中退率(修業年限4年)の推移(男女別・設置者別) pic.twitter.com/PzdqXJtWCp

2017-05-09 23:47:59
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中退率は男女とも、国立や公立より、私立で高いことが確認できる。また、国立と公立は 1997 年をピークに、私立は男子が 2001 年、女子が 2002年を境に頭打ちとなったことも読み取れる。

2017-05-09 23:48:17
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8年以内中退率(修業年限4年)と説明変数の推移 pic.twitter.com/TyZEJ5XpQu

2017-05-09 23:48:35
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所得が増えると中退率は下がる。同様に、合格率の低下、奨学金受給率の上昇、学歴間賃金比の増大、ST比の低下は、それぞれ中退率の低下を(概ね1~2年後に)もたらすように見える。ただし2000年代前半の動きは特異で、所得の減少にもかかわらず中退率は低下した。

2017-05-09 23:49:04
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

8年以内中退率(修業年限4年)の回帰分析(1973~2005年) pic.twitter.com/pePMTEGzFM

2017-05-09 23:49:20
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Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

家計所得が増えると、奨学金受給率が上がると、学歴間賃金比(大卒者の高卒者に対する相対賃金)が上昇すると、中退率は下がる。経済変数は、確かに中退率と関連することが明らかになったと言える。

2017-05-09 23:49:33
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

また、合格率の低下(大学入学の難化)や、ST比の低下(教員あたり学生数の減少)が、中退率を低下させることもわかった。

2017-05-09 23:49:46
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

(・д・)ホォー 回帰分析のモデル1で、第一種奨学金(無利息)だけの受給率を代わりに用いると、符号は負だが関連は弱くなる(有意でもない)。よって、第二種(利息付き)を含めた、全体の奨学金受給率に中退抑制効果があったと見るべきである。

2017-05-09 23:50:12
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

かねて親が学費を負担すべきだとする規範が強い日本において、そのような境遇にない学生にとっては、利息がついたとしても学費を肩代わりしてくれる存在は、非常に重要だったということであろう。

2017-05-09 23:50:24
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