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「じゃあ早速この後、直しながら改造しちゃいますよ」 「いや!今日は休めよ。日曜だぜ」 「言ったでしょう。思い立ったが吉日で」 「博士」 俺の相談の間黙っていたガイアが博士を遮った。 「せめて午後はフワッと休憩して下さい」 「でも…」 「博士」 「……はい」 20
2017-05-16 01:23:14威圧された博士は渋々休憩を了承した。なんつう仕事人間だよ…。 「あの…博士。急がねぇでいいからな、本当」 「でも土曜日の作戦に間に合わせるには、遅くとも火曜には終わったほうが良いですよね?」 「へ?」 またまた何言ってんだこの人は…まさか。 「そんなに早く出来んのか!?」 21
2017-05-16 01:27:00「ええ?そうですよ。護拳のほうはごく簡単なものですし、術式付与はミクスカリバーの応用です。お望みなら今日中に完成させますよ?」 「博士」 ガイアが博士そして俺に厳しい目線を送る。とんだとばっちりだ。 「良いよ!そこまで急いでねぇから!…そうだな水曜の夜にあれば助かるけどよ」 22
2017-05-16 01:31:27作戦前日の金曜は休むにしても、水・木で改良版のテストが出来れば十分助かる。 「そんなゆっくりで良いんですか?」 「いや、まさか作戦に間に合うとまで思ってなかったし早いくらいだよ…」 全く期待してなかった訳じゃねぇが、普通は間に合わねぇだろ…。 23
2017-05-16 01:34:40「逆に…本当に良いのか?なあガイア」 「私に聞きますか。まあ今回の作戦における博士の事前担当作業も、既にシュパッと終えていましたからね。むしろ適度に依頼を受けることで、かえって余計なオーバーワークをヒョイッと避けられて助かります。こちらこそピカッとお礼を申し上げます」 24
2017-05-16 01:37:51タブレットを机に置いたガイアが立ち上がって頭を下げてきた。 「ああ、いやこちらこそ」 俺も立ち上がって、二人の中間位置に頭を下げる。 「宜しくお願いします」 「いえ、お構いなく…片桐くん!」 「避けて!」 突然の二人の叫びに俺は思わず飛び退く! 25
2017-05-16 01:40:38後ろに着地しながら頭を上げた俺の視界に、俺に銃を向けたガイアが映る。ゆっくりとホルスターに銃を戻していく。数秒考えて分かった。お互いに頭を下げたせいで、互いの距離が5mを切っちまったんだ。本当に面倒クセェな!この制約! 「申し訳ありません!」 ガイアが勢い良く頭を深く下げた。26
2017-05-16 01:43:56「いやお前のせいじゃねぇ。俺も迂闊だったぜ。頭を上げてくれ。なるだけ勢いよくな」 「はい」 ガイアが時速数十キロで体を起こす。二つの凶器がもう揺れるは揺れる。 「ハルカ。今回は私に非があるのでピシッと従いましたが、あまり胸ばかりジロッと見るのは良くないですよ」 バレてた! 27
2017-05-16 01:48:56フォビドゥンフォレスト5話「選ばれし者、選ぶべき者」 #3「早くて遅い!」終わり #4「早くて遅い!②」に続く
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