#3 「早くて遅い!」フォビドゥンフォレスト5話「選ばれし者、選ぶべき者」

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まとめを更新しました。「<#2「陸の宇宙船②」>フォビドゥンフォレスト5話「選ばれし者、選ぶべき者」」 togetter.com/li/1109507

2017-05-14 01:52:50
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(前回までのあらすじ:俺は片桐。田舎町の風科に住む高1だ。俺達の町の北には人を襲う妖怪が出る禁忌の森がある。俺は僚勇会って組織で幼馴染達や大人と一緒に奴らと戦っている。先週続いた騒ぎを調査すべく、俺達はまず週末に森の中の拠点を再建することになった)

2017-05-14 22:56:05
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(皆が準備に動く中、俺は自分の戦力強化の為にクレーバーン博士の研究所を訪れた。俺は訳あって博士と博士が作ったガイアには近付けねぇから初訪問だ。研究所が実は宇宙船だっていう衝撃の事実や博士の常識外れな天才ぶり、そして揺れまくるガイアの爆乳…いや何でもねぇ!…に俺は翻弄された)

2017-05-14 23:03:43
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(博士の事情に興味を持っちまって話が逸れたが、俺は暫く話し込んだ後でようやく本題を切り出せた。ところが博士からは予想外の答えが返ってきた)

2017-05-14 23:10:10
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フォビドゥンフォレスト5話「選ばれし者、選ぶべき者」 #3「早くて遅い!」

2017-05-14 23:10:28
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「実はですね。前々から君の武器の改良案は考えてあったんですよ」 「へ?」 突然の言葉に俺はまたもマヌケな返事をしちまった。 「どういう…ことだよ…?」 「いえ、前に開発班の人と共同作業をした時に君達の武器のデータを見せてもらったんですよ」 1

2017-05-14 23:19:23
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「それで改良案を考えてくれてたのか?」 「はい。勿論、実際に武器を使ってみた片桐くんの意見も反映させなければ意味は無いですけどね」 「それならハルカが昨夜のうちにシュシュッと開発班に送った改良希望案を先ほどキラッと転送して頂きました」 ガイアが机からタブレットを持ってきた。 2

2017-05-14 23:27:36
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ガイアは丸椅子に座ってタブレットを両手で持ち、裏面を…自分の胸の上に乗せた。 「くそっ…よく見えねぇ」 「おや?見えませんか?貴方の視力ならスパンと見えていると思ったのですが?」 「あ、ああ。大丈夫だ。画面は見えてる」 「はぁ…?」 3

2017-05-14 23:35:33
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二人の怪訝な目線を適当に誤魔化す。俺は自動迎撃のせいで5mは離れていなきゃならねぇが、これでも能力者だし、素の視力も良い。タブレットに映った俺のメールと博士の図面は十分に見える。ただ…流石に透視能力はねぇから、タブレットの裏で潰れているものは見えねぇ。何がとは言わねぇが。 4

2017-05-14 23:41:42
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「じゃあ、取り敢えず片桐くんの希望案を見ながら僕の案と比較して見ていきましょうか」 ガイアの横、ベッドに座った博士は俺の視線を遮らないようにしながら画面を指差す。ガイアは見ないでも画面の内容を把握できてるのか、顔は博士や俺に向けたまま指だけで画面を操作する。 5

2017-05-14 23:49:14
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画面右側、俺の案のページが進む。 「まず、単独で敵に当たった武器の威力ですか」 俺が最初に挙げた問題点だ。 「ああ、普段は…」 「サポートに徹するにしても孤立した場合の火力不足は否めませんよね」 「お、おう」 言いたいことを先に言われちまったがその通りだ。 6

2017-05-14 23:55:13
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「でも今のコストのまま刃を強化するのは難しいって言われてんだよな。それに」 「もう沢山在庫があるんですよね」 「ああ」 安く上げる為に大量発注したとかで、まだ何百枚も在庫がある。毎回50枚くらいづつ消費しても十数回分は保っちまう。当分は今のを使わねぇと勿体ねぇ。 7

2017-05-15 00:03:07
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「刃自体の改良案も無くはないのですが、この在庫の件を抜きにしても解決すべき課題が幾つかありますので、今回は別方面からのアプローチを考えました」 ガイアが画面左の博士のプランのページを送り、画面全体に拡大表示する。そこに映っていたCGは…。 「護拳(ナックルガード)?」 8

2017-05-15 00:08:31
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護拳は刃物を持つ時に敵の攻撃から指を守るた為の部分だ。俺の剣には軽量化の為に簡単なのしかついてねぇ。 「はい。サブウェポンを持つよりかさばらずない上に、最小の改造でかなりの効果が期待出来ますよ」 続く博士の説明に俺は目を丸くしてたと思う。そうか、そんな手があったか…! 9

2017-05-15 00:26:30
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「次は刃の耐久性、ですか」 「でも、さっきも言ったけど今ある刃は使い切らなきゃだし、刃と別に盾とかがあればな…」 「うーん。盾を用意しても良いんですが、併用には問題が複数ありましてね…」 「そう上手くはいかねぇよな…」 「なので、取り敢えず刃から盾を出しましょう」 「え?」 10

2017-05-16 00:31:43
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「待ってくれ。俺がシールドを出すと魔力がすぐ空になっちまうんだって!」 シールドってのは結構魔力を食うから、俺の場合は刃を盾にしたほうが燃費は良い。俺の数倍以上のも魔力がある皆は小型のシールド発生器を持ってる。戦法や能力の相性の関係であまり使わねぇだけだ。 11

2017-05-16 00:39:46
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「分かってますよ。あくまで弱いシールドです。僕がコンと叩いただけで割れる程度です。これだけなら、剣本体を改造して術式付与(エンチャント)させる方式で、すぐに改造出来ますよ。剣に付いた状態の刃をシールドの術でコーティングするとイメージして下さい」 12

2017-05-16 00:45:49
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なるほど恵里の剣と同じ理屈…じゃねぇか。あれは鞘からの魔力で剣を包むんだもんな。「でもそんな弱い盾を張ってもよ…あ」 この前の戦いじゃあ、蜘蛛の糸や毒液で随分刃をやられちまっていた。弱い盾でもその程度なら防げるな。 13

2017-05-16 00:51:25
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「問題は術の付与にどんくらいの時間と魔力が掛かるかってことか」 「その辺は改造が済んだら、君に持って貰ってその場で調整しましょう」 「よろしく頼むぜ」 「ええ。それで最後は刃と本体の間の通信状態と、分離可能時間の改善ですか」 「…やっぱ難しいか?」 「…ですね」 14

2017-05-16 00:56:40
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剣と分離させた刃の間の通信だが、電波にしろ魔力にしろ森の瘴気が邪魔であまり距離は出せねぇ。中継ドローンを使えば改善出来なくもねぇんだが、それこそ荷物が増えちまうしコストも掛かる。そもそも遠くへ飛ばし過ぎると、本体に戻しての魔力の補給が出来ねぇからな…。 15

2017-05-16 00:59:13
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流石の博士も難しい顔をしている。瘴気の中での通信や魔力補給は、俺の武器に限らず僚勇会が長年取り組んできた課題だ。他の改善点のようには簡単に行かねぇらしい。 「魔力供給については刃自体の改良が必要でしょうが、中継ドローンの小型化であれば心当たりがあります」 「本当か?」 16

2017-05-16 01:05:59
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俺は思わず身を乗り出しかけ、自動迎撃のことを思い出してすぐに身を引いた。 「はい。ただ…もう少し気温が上がらないと厳しいですね」 「そうか…」 「刃の改良にも技術的な課題が幾つかありますのでね…でも!今の刃の在庫が尽きる前には開発班の皆さんとも相談して解決してみせます」 17

2017-05-16 01:13:54
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「頼もしいぜ博士!ありがとう!」 「いえいえ。それで肝心の武器は持ってきて貰ってますよね?」 「ああ…」 俺は背中から武器を取り出そうとした。 「待って下さい!僕の前で武器を出すと、自動迎撃の範囲が広がります!」 「え、マジか」 あっぶねぇな…。 18

2017-05-16 01:16:50
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「後で隣の部屋に置いて下さい」 「お、おう…よく考えたら寝室で出すものじゃねぇしな」 「というと普段使っている方ですか」 「そうだぜ」 特注品とは言え壊れた場合を想定して剣本体は2組ある。森には1組しか持ってかねぇけどな。今持ってるのは先週もずっと使ってたほうだ。 19

2017-05-16 01:20:11