- Jindai_Komaki_
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「そう言えばシルマって、小さい頃からいたね、この島に」 体重がかかり、彼女の柔らかい体が交わる。 押し倒された形になっていた。 「優しくされたの初めてネ……」 「寂しかったんだね」 なんとなくわかる。一人だって気持ち。わたしもたまに感じる。 #梅桃桜
2017-06-07 16:09:13髪の毛を撫でると彼女はくすぐったそうに微笑んだ。 「suudellaan, ja enää et se ei salli yksin tänään ei huomista murehdita」 「へ?」 ん? わたしはなにをされ── お口の中に異物感が。 #梅桃桜
2017-06-07 16:15:07「んんんんんん!?!?!?」 キシュされてるうううううううう! それも激しく情熱的なキス。いわゆるこれは大人チューであろう。激しく動揺する。なにせ、わたしは普通のキスもしたことないのである。 「愛したワ、サクラコ」 「ぬ、ぬあ……」 「目がトローンとしてるネ」 #梅桃桜
2017-06-07 16:17:00「ひ、ひああ……なかなか気持ちよかと……」 素直な感想である。美少女とキスするのは背徳感もあり悪くない。 「ん? なんかサクラコ、ゲロ臭いネ……」 「さっきゲロ吐いたからね」 「グエエ……!」 不快そうな表情でシルマは数歩たじろいだ。 #梅桃桜
2017-06-07 16:19:59「ゲロがなんだ!!!!!」 「……!?」 「好きな女の子がゲロ吐いたり下痢してたら冷めるのか!!!」 「ナ、ナンダト……!?」 「そんなの本当の愛じゃない。女の子に綺麗な幻想抱いてる都合の良いオタクどものクソ愛と変わらないよ!!!!」 「なん……!?」 #梅桃桜
2017-06-07 16:21:44「わたしのこと愛してしまったならゲロも下痢も許容するべきじゃないのかな!!!」 シルマは衝撃を受けた顔で両手と両膝をつく。 まあ流石に太郎とキスしたときにゲロの味したら引くけど。 「そうネ……愛が足りなかったデース……」 #梅桃桜
2017-06-07 16:24:11ゲロ味のキスが恥ずかしかったので適当に煙に巻いたのが功を奏したようだ。それにしても美しい風景を前に汚い話である。 「さ、立って。わたしは太郎のことが好きだから付き合えないけれど、友達どうして許されるイチャラブならいつでも歓迎だから」 「サクラコ……」 #梅桃桜
2017-06-07 16:25:56「またこの風景、見に来ようね」 「ウン!」 「約束」 「デース」 二人は笑い合い、小指を重ねた。 ────── 「あのボケ……どこに姿を消したんですか」 フランクフルトを買ってきたのに。 「全くもう!」 【梅桃桜。第三話『へーい! わたしが一番デース!』】終 #梅桃桜
2017-06-07 16:28:47過去。それは隠された秘密。明日に向かって進む少女たちの見る夢は、どんな花を咲かせるのか。偽りの日常。未来への連鎖。壊れた棺にはなにが残されるのか。 次回、梅桃桜。第四話『小さい頃の夢。お父さんの記憶』 今日も元気だっ! #梅桃桜
2017-06-07 16:33:06