- eighter_rieko83
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76 なんか…色々考えんのめんどくさくなってきた…。 てか、良かったやん…メガネちゃんとあの子、どっちか選ばないと、なんてそんなことする必要ない、どっちか、やない…どっちも選べるってことやん。 2人ともえぇ子…当たり前やん、同じ子なんやから…。 グイと引っ張って腕におさめる。
2017-06-01 21:38:2477 「俺も…好きになってもーたから…付き合お…?」 『……えっ……?』 「どっちも好きになってもーた…選ばなアカン、どーしよって思った俺の気持ちよ…。」 『…………っ。』 「なぁ、どーなん?」 腕の中の彼女は、明らかに戸惑ってて。 でも今更離されへんし。
2017-06-01 21:38:2978 『あ…の…お…お願いします…。』 声小っさ…(笑) 腕を緩めて顔を覗き込む。 ん…めっちゃカワイイ。 そのままチュッとしたら、真っ赤な顔してキョロキョロ辺りを見渡した。 「えぇやん、誰に見られても。」 『でっ、でも…。』
2017-06-01 21:38:3379 「なんであんな派手なメイクやったん?」 『えっ…いや…なんか…もともと地味なので…。』 「明日!」 『えっ?』 「明日はメガネやめてコンタクトにして?でもメイクはナチュラルで!」 『ナチュラル…。』 「今日ぐらいでえぇよ。メガネだけコンタクトにする。いい?」
2017-06-01 21:38:3780 『は、はい…。』 「それで充分かわえぇから。」 『かっ…、///』 あーどぉしよ、めっちゃカワイイやん…。 「ホンマはこのまま連れて帰りたいねんけど!明日も仕事やし…しゃあないから帰す。でも!明日の夜から空けといてや?なぁ?」 頷いた真っ赤な彼女が更にかわいかった。
2017-06-01 21:38:4281 金曜日、いつもの時間に出社すると、彼女はもう来ていて、いつものように掃除に精を出していた。 掃除に夢中で俺に気付いてない。 その姿は俺が発注した通り、メガネはしておらず、化粧もナチュラル。 とは言ってもいつもよりメイクしてる気がする…全然普通にできるんやん…。
2017-06-02 22:59:2482 自販機の近くでじっと見つめてると、俺に気付いて恥ずかしそうな顔。 にっこり笑うと、辺りをキョロキョロ見渡して、小さく手を振った。 かーわい♪ よし、絶対に仕事定時で終わらして一緒に帰ろ! 気合入れて席に着く。 『おはようございます。これ、確認お願いします。』
2017-06-02 22:59:2983 つい何日か前まであんなに好きやったはずの〇〇ちゃん…相変わらず可愛らしいけど、随分と気持ちが変わってる…。 「おっけおっけ、すぐやるわ。」 笑顔で書類を受け取る。 失恋は新しい恋をするのがいちばんやとか言うけど…ホンマやなぁ…てか、切り替え早すぎか?
2017-06-02 22:59:3384 そんだけメガネちゃんがえぇ子やったってことやな…あ、もうメガネちゃんでもないか(笑) 《なーなー、牛乳瓶見た?すっげぇ変わりようじゃね?あんなかわいかったとか聞いてねーよ!》 そんな声が聞こえてきた。 いつも彼女をいいように使ってたヤツら。 雑用もやらせてたよな…。
2017-06-02 22:59:3785 《なっ、大倉も見た?牛乳瓶外しただけだと思う?整形もしたんじゃね?知ってる?おまえ最近仲良かったじゃん。》 はぁ、ムカつく。 「整形なんかしてへん。牛乳瓶とか、二度と言うな。えぇから仕事しろや。」 その後もコソコソ言うてたけど、腹立つだけやから、無視した。
2017-06-02 22:59:4086 終業時間になり、事務所を出ようとしたら、亮ちゃんから着信。 『あっ、おーくら?おまえ、昨日も電話したんやけど。』 そーいえば、着歴あったっけ。 「あーごめんごめん。」 『これからさ、また合コンやねんけど…』 「ごめん、俺もぉそれえーわ。」
2017-06-02 22:59:4487 『はぁ?なんやねん、女できたん?』 「まぁなぁー(笑)」 『なんやねん…しょーちゃんもおーくらも…。』 ブツブツ言うてる亮ちゃんに、もう一度謝ってスマホをポケットにしまった。 自販機の前に差し掛かったら、彼女と彼女に群がるアホどもが目に入って、俺の機嫌は急激に悪化。
2017-06-02 22:59:4888 《会社の親睦会じゃん。ちゃんと参加してよ?》 『すみません…今日はちょっと…、』 飲み会あってもいつもは誘わんくせに。 「すんませんけど、俺が先約なんで。」 割り込んで彼女の肩を抱く。 《えっ…えっ、付き合ってる…わけ?》 真っ赤な彼女にお構い無しで言う。
2017-06-02 22:59:5289 「そうですよ?せやから、ちょっかいかけんのホンマやめて下さいね。」 それだけ言うて、エレベーターに彼女ごと乗り込む。 『お…大倉さん…、』 「何?」 『バレちゃって…、』 「隠すことなんてあらへんやろ。」 『…怒って…る…?』 見ると、不安気に俺を見上げてる。
2017-06-02 22:59:5690 「怒ってへん…アイツらがムカついただけ…まぁ…それ怒ってるってことか…(笑)」 思わず笑ってもーたら、彼女もちょっと安心した顔をした。 そして、人がいないのをいいことに、ギュッと抱きついてきよった。 いや、嬉しいけど…びっくり…。 もしかして怖かった…とか?
2017-06-02 23:00:0091 「真っ直ぐ家に連れ帰ってもえぇ?」 『えっ…でも、食事とか…せめてスーパーに…、』 「家にあるもんで、俺が適当に作るから、大丈夫やって。」 『お料理するんですね…。』 「するで♪」 今日はおまえも料理…♪…絶対言わんとこ。 会社を出たら、手を繋いだ。
2017-06-02 23:00:0492 電車を降りたら、自然とまた手を繋いで…なんか付き合ったばかりとは思えんくらいホンマに自然…。 『おじゃま…します。』 そういえば初めてじゃーないんか…。 でも初めて家に入れる気分。 『ホントに何も買って来なくて良かった…ですか?』 「ぷっ…“ですか”いらん。」
2017-06-02 23:00:0793 彼女のバッグを取り上げて、その辺に置く。 向かい合って軽く鼻を摘んだ。 「敬語はもうヤメ、な?」 頷いた彼女にキスをした。 んー…アカン…止まらへん…。 そのままソファーに押し倒す。 『…っ、大倉さん…待って…っ。』 「ごめん、無理。」 『でもっ、シャワー…、』
2017-06-02 23:00:1194 「全然気にせーへん。」 『あっ…んんっ…!』 自分でもいつ脱がしたのか分からないくらいの勢い。 見えた白い肌に夢中で吸い付いて、彼女の敏感な所を探した。 そういえば…彼女についたキスマークの犯人…俺やったんやん…。 それにヤキモチやいたやなんて…ホンマ俺ってアホ。
2017-06-02 23:00:1695 なんて、変なとこ冷静やったりして。 でも身体が全然冷静やない…。 「ごめ…もぅ…いい?」 小さく頷いた彼女の中へ。 あー…やっぱスゴイわ…。 もぉ離れられへん…。 手を伸ばした彼女を抱きしめながら、我儘に果てた。 「…ごめん。」 こんなつもりやなかってんけど。
2017-06-02 23:00:2096 『いえ…嬉しいです…。』 「うれしい?!なんで?」 『なんか…求められたってゆーか…いえ、ごめんなさい…!///』 そんなふうに思たんや…。 あ…そっか…彼女は俺が〇〇ちゃん好きやったこと知ってるんやもんな…。 「…好きやで。」 『えっ?!///』
2017-06-02 23:00:2597 「ホンマに好きやから。」 『………はい………。///』 ちょっと涙目になった彼女をギュッと抱きしめて、たくさん優しくキスをした。 こんなに近くに、こんなに好きになる子がおったやなんて…俺は何を見てたんやろ…。 今日は…わざと キスマークを残した…。 Fin.
2017-06-02 23:00:29