【平成21年2月15日茨城大学工学部 熊沢紀之先生講義より】

フリーライターの方が編集した原発に関する茨城大学・熊沢紀之先生の講義内容
0
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き25)と言う事は、横綱はちゃんときちんとした情報を、自分たちに不利なことでも、きちんと危ないものを使っているんだけれども、これだけ努力しているんだという事を伝えてこそ相互の理解が得られると思います。#genpatsu

2011-03-17 10:29:33
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き26)原子力サイドは、危ないものは危ないときちんと情報を出す、危ない事が起こらないように努力しているという事をお伝え頂ければと思うんですが、最終的には、もし危ない事が起これば、このようにしてほしい、このように避難してほしいという事を伝えてほしいと思います。#genpatsu

2011-03-17 10:30:52
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き27)チェルノブイリ事故に対して科学者、モスクワ大学のグループが色んな形で汚染の広がりを止めようとしました。そして事故が起こった時にどうしたら良いのかという事が、まだ原子力関係者たちに教育が十分になされていないと言うか、ほとんどなされていない。#genpatsu

2011-03-17 10:32:03
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き28)安全のためにどうしたら良いのかという事はほとんど教育されていない。沢山お金を使って、地層処分は良いんだとか、そういった事はやっておられるんだけれど、万が一の時の備えに関しては私たちには情報が無いという事です。#genpatsu

2011-03-17 10:32:31
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き29)チェルノブイリ事故はどうなったかと言うと、様々な情報がありまして、色んな情報があるんですが、一番小さな情報では初期に突入した38人の消防士が死んだだけだという説もある。それは最初にIAEAという原子力機関が、直接死んだのは38人だと言ったんですね。#genpatsu

2011-03-17 10:32:53
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き30)そうすると色んな所から大反発があった。彼らは初期に突入して死んだ人は、放射線障害で亡くなったと思うんですけれど、それ以上の人が借り出されました。軍隊を借り出して年齢の若い兵隊たちが、事故の直接処理に当たった。#genpatsu

2011-03-17 10:34:07
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き31)ロシアの若い兵士たちが、ほとんど防護服も無いような状態で行ったみたいですね。彼らは沢山放射線障害になったり、自殺している人も多い。京都大学の原子力安全研究グループによれば、そうした兵士の数は数千人単位、それ以上の単位だろうと言われています。#genpatsu

2011-03-17 10:34:30
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き32)中々事故の詳細は旧ソ連から色んな国に分裂しましたので、必ずしも十分な統計が取れていないというのが現状だと思います。ただ聞いた所に拠りますと、風向きによって被害を受けたというのが、一番大きいのがウクライナだけではなくてベラルーシ共和国らしいんです。#genpatsu

2011-03-17 10:35:03
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き33)ベラルーシは国家予算の2割をチェルノブイリ関係の保障と言うのですか、医療とかいうものに使っているらしいです。国家予算の2割というのは、すごい予算を使わざるを得ないというのが現実だと思います。#genpatsu

2011-03-17 10:35:23
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き34)今中哲二さんというチェルノブイリの事故に関してずっと調査している人が書いた文をそのまま引用します。4号炉までおよそ400メートル。バロージャというのは運転手ですね。4号炉の隣で堆積した囲いの中で兵隊達が集めているんですね。#genpatsu

2011-03-17 10:35:45
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き35)放射線ギリギリの所で、将校も何か集めていると、そうしたら集めていたのは燃料と黒煙棒を手づかみで集めていて、バケツ持ち歩いて集めていると。それはものすごい放射線レベルなんですけど、そういう物を集めているのを見たと言うんですね。#genpatsu

2011-03-17 10:36:42
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き36)その時、非常に高い放射線の領域だったと。同じ同胞ですよね。その見たジャーナリストは「何と恐ろしい物を収穫しているんだろう」というふうに話をしたそうです。多分こういう中の兵隊さん達が、体の調子が悪くなりますね。体がだるくなったり疲れやすくなったりする。#genpatsu

2011-03-17 10:37:11
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き37)被爆で障害を受けたり、旧ソ連が崩壊しましたので、保障もどうなるか分からないということで沢山の自殺者が出たということらしいです。自殺者とか死亡者、最初に入った消防士はほぼ全員死亡して、数千人の兵隊に被爆とか癌とか白血病とか、自殺が多いと。#genpatsu

2011-03-17 10:38:00
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き38)周辺の住民、十数万人だと思いますけど、被爆して移住するという形になりました。現在でも原子炉周辺30キロメートル圏は立ち入り禁止です。原子炉周辺には非常に高い放射性を持つ物質がばら撒かれています。#genpatsu

2011-03-17 10:38:27
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き39)それでこれをほっといたら、この放射性物質がまた飛んで来るんですね。風に乗って飛んできて、またどこかで雨が降るという形になりますので、これを何とか止めないといけないというのが、モスクワ大学がやったグループの仕事です。#genpatsu

2011-03-17 10:38:46
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き40)30キロ圏だけが危ないのかと言うと、チェルノブイリからモスクワまで800キロですけど、その途中の地点でも放射性物質の高い所はあります。それは舞い上がった放射性物質が雨になって、雨が降ったところに落ちてくるという問題がありました。#genpatsu

2011-03-17 10:40:05
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き41)もしチェルノブイリクラスの事故が茨城県で起こったらすごく大変です。それから東京だって僅か100キロです。風向きが強かったら、あっという間に放射性物質が流れ込みます。日本でチェルノブイリ事故のような事故が起これば、こういうレベルなのです。#genpatsu

2011-03-17 10:41:05
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き42)チェルノブイリの周辺30キロ圏が立ち入り禁止なんですけど、あのままほっといたら大変な事になるというのは、放射性物質が周辺にはばら撒かれましたけど、そいつが再び空気中に漂って来るんですね。それを止めないと、汚染源を止めないと大変な話になるという事です。#genpatsu

2011-03-17 10:41:41
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き43)チェルノブイリの周辺にどれくらいの放射性物質が撒かれたのかというのは、概算があるんですが、広島原爆で出た放射能の500発分から800発分位の放射性物質がチェルノブイリ周辺に漏れ出したということらしいんです。#genpatsu

2011-03-17 10:42:32
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き44)とにかく止めてしまわないと、ずっと大変な事になるのでどういうふうにやったのかというと、モスクワ大学のグループでゼイジン先生、これはプロフェッサーの科学アカデミーの会員でもあるゼイジン先生のグループ、そして高分子の大御所たちがある方法を考え出しました。#genpatsu

2011-03-17 10:43:45
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き45)どういういう物を使ったかと言うと、モスクワ大学のグループは合成の高分子を使いました。安いし、早く使えるし、手元にあるということで使いました。我々の実験室ではちょっとこれを改良してもっと強く土を固める実験をやりました。モスクワ大学のグループと一緒に。#genpatsu

2011-03-17 10:44:12
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き46)高分子というのは分子量の大きなもののことを高分子と言うんですけど、普通の、例えば体にあるタンパク質なんかはアミノ酸がずっと連なってきて、長い紐状になったものだという事を聞いた事がありますよね。これも高分子です。#genpatsu

2011-03-17 10:44:38
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き47)単純な小さな分子が繋がったら巨大な分子になる。巨大な分子になったのを高分子で、通常言えば長い紐状の分子。一つ一つは短いんですけど、化学反応をさせると巨大な分子になるという事です。普通の高分子は水に溶けません。例えば買い物袋なんかは水に溶けないですね。#genpatsu

2011-03-17 10:45:19
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き48)ところがマイナスの電荷を持った高分子があり、それは水に溶ける。マイナス部分は水に馴染みやすいので水に溶ける。プラスの電荷を持った高分子も存在します。普通、プラスとマイナスをくっつけると沈殿が出来るんですけれどチェルノブイリでは賢い方法を使いました。#genpatsu

2011-03-17 10:46:08
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き49)一つの溶液をガバッと撒く。一つの溶液を撒く時に、まずプラスとマイナスがあれば普通引き付けあが、塩を加えておくと、Na+、Cl-を加えておくと、この電荷同士が+の回りにはCl-がきて、-の回りにはNa+が来ますから、引き合う力は相対的に弱められます。#genpatsu

2011-03-17 10:46:30