【平成21年2月15日茨城大学工学部 熊沢紀之先生講義より】

フリーライターの方が編集した原発に関する茨城大学・熊沢紀之先生の講義内容
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智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き50)水にプラスの高分子とマイナスの高分子が溶けていて塩が沢山入っている溶液に、水を加えると沈殿が起こる。普通は逆です。塩濃度が下がるために、塩の相対的な濃度が下がるために高分子同士が引き付けあって沈殿が起こる。#genpatsu

2011-03-17 10:47:13
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き51)この方法だったら、この溶液をずっと撒いて、しばらくして乾いてくるとNa+とかCl-は水に溶けやすいので、水の方に残っていて、高分子同士がくっ付いてくる。だから一回の溶液で撒けばきれいに土を固める事が出来る。これはアイディアとしては非常に面白い方法。#genpatsu

2011-03-17 10:47:46
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き52)水に溶かせるのがなぜ重要かと言いますと、汚染されたとき高分子を有機溶媒に溶かして撒くと、有機溶媒は環境に悪い、環境汚染になりますので、水に簡単に溶かして、しかも一発で土を固める方法だと言うので使われました。#genpatsu

2011-03-17 10:48:29
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き53)チェルノブイリの事故が起こって、その中で高分子イオンを使うという方法を使ったんです。それで決定したんです。それで実際に様々な地域で撒いてみて、送風機で風を当ててみて放射性物質がどれ位飛んでくるかという、大胆な実験をやっているんです。#genpatsu

2011-03-17 10:49:08
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き54)その実験で場所に拠っては、1/50、悪い所では1/10に風で飛んでくる物質が減った。放射線が減りました。だから確実に機能しているのです。最初の段階で、事故が起った段階でパーッと撒いてしまう。撒いてしまえば飛散しない。チェルノブイリでも後から広がった。#genpatsu

2011-03-17 10:50:11
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き55)日本のような狭い地域で原子力サイトがあって、30キロ圏立ち退けと言われたら大変な事になります。それだったら原子力サイトに直ぐにでも撒けるように用意しておけば、その周辺だけが汚染されているんだったら、その少量だったら何とか取り除く事が出来ます。#genpatsu

2011-03-17 10:50:34
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き56)しかも土が固まっていますから、土を削ろうという作業でも粉塵が舞い上がりにくい、そういう意味では作業者の安全も確保できるのではないかと思っています。実験的にはこんな方法で土を固められるという事です。準備するかしないかは原子力サイトのお考え次第ですが。#genpatsu

2011-03-17 10:50:56
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き57)例えば試算してみたんですが、石油タンクの古い物を改良して、こういう溶液を作っておいて、海に浮かべる。日本の原子力サイトは全部海側にありますから、日本海側と太平洋側に一隻ずつでもおいておけば、何処へでも短い時間で行けるだろうと。#genpatsu

2011-03-17 10:51:21
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き58)ポンプを付けて消防の代わりみたいに土に撒いておけば、ある程度固めることができる。そうすれば早めに事故が起こってもし放射性物質が漏れた時に、一日以内、二日以内にとにかくザーッと放水するか、ヘリコプターで撒けば汚染範囲は狭まるだろうという事です。#genpatsu

2011-03-17 10:52:12
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き59)早く処理すれば、モスクワ大学の先生もおっしゃってたんですけど、旧ソ連ではあの事故以来薬品は溜めてあるらしいです。直ぐに使えるように。チェルノブイリの事故後2ヶ月、この方針を決定して、やり始めて一年半から二年近く処理に掛かったらしいです。#genpatsu

2011-03-17 10:53:14
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き60)沢山の散水車、4トントラック、タンクローリー、この溶液を入れて、溶液を作るためのプラントも特別に作って、そこから貨車で送って、チェルノブイリの周辺にザーッと撒いたらしいです。#genpatsu

2011-03-17 10:53:34
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き61)私がインターネットで調べた中の写真集には、使われた散水車とか、それに使った装置は全部汚染されているから捨てるしかないんですね。巨大な墓場があって、ヘリコプターや散水車がズラズラズラと並んでいる写真が、数千台以上は使われたまま廃棄されたというのが出てきます。

2011-03-17 09:56:17
智光(ちこう) @Satoko_nandan

(続き62)高分子溶液のもう一つの特徴は復元力と自己修復能力。どこかで外れても自己修復する、傷を修復するような能力があるので、色んな形で使えるのではないか。セキュリティのため、万が一の事故が起こった時のために準備をしておいたって、決して損にはならない。

2011-03-17 09:56:36