【グランクレスト大戦】黒套騎士譚⑥【異聞絶望】

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「輪廻転生……もう少し素朴な感じだろうか。 ……確かに、其処で途絶え、影響も何も残らないというのは寂しい事かもしれない。 ……好きな考え方だな」 指で描かれた軌跡を追い、ゆっくりと瞬きをする。 →

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「私も会ったのは唯一悪のみだし、私が請け負えるのもそれが限度だろう。 ……恐らく彼らは逸脱し、何より肥大し過ぎた。世界に対する比重が大きくなり過ぎた。故に、世界を壊すか、己が壊されるかのどちらかしか選べなくなった。そういう……諦観による絶望を抱いているように、私は思う」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「ありがとうございますー。私は巫女でした。どんな命も廻らして還すのが私の仕事でした」 命そのものにはきっと差はないのです 「だから、思うのです。世界を壊すか己を生かすかに絶望しなくて良いのに、と。そうなった事自体は悪ではないのですから。」 →

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 取ってる手段が私達に最悪なだけでそれはそれ、これはこれなのに」 あんな顔をしなくていいのに、とレオンハルトを思い出しました。

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「なるほど、巫女か。……その肝の座り方には少し納得がいった気がするな」 微笑し、相手の澄んだ瞳を見る。 「それだけ、あり方に真摯なのだろう。 ……それに、本人や……私や貴女が許したとしても、万人が許し納得できるものでは到底ないからな」 →

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「とはいえ、今までの道程も、己自身にも……納得できる最後を迎えられれば良いのだが」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 首を傾げた時、息子の泣き声が聞えました。断りを入れてから息子を抱き上げ、あやしつつ戻り、またラコート様に向き合い、言葉を聴きながらどこか、観察者のように語られるラコート様の言葉からは憎しみは感じられず、好意とも違う雰囲気を感じました。 「ラコート様は、憎んではいないのですか」

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 泣き声を上げる赤子の様子をじっと観察して、思案するような間の後に口を開く。 「……そうだな。憎んではいない」 ゆっくりと言葉を選びながら、乾いた唇を軽く舐めた。 「元より、憎むのが苦手……いや、憎む為の資質が欠けている。 “偏りと執着”(愛)が無ければ、憎しみは生じまい」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「事実を述べていらっしゃるだけのでしょうけどー。殿方は直ぐに自分を悪くおっしゃいますねえー」 にへら。目を細めて。 「ラコート様ご自身が仰るのですから、きっと事実なのでしょう。執着がないのは悪いことばかりではありませんのにー」 ぅぅ、と泣き声がおさまり、うとうとする息子を撫で。→

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@gc_340K 「ならばその憎しみの布に目を覆われずに、執着する人を導く事できますよー。それは、きっと大切で誰でもできる事ではありませんからー」 「だから、ラコート様は立派な騎士だと思います」

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「私は悪いとは思っていないのだが、良く窘められるものでな」 安堵するように、表情を幾分和らげる。 「ありがとう。 ああ、私は私にできることをするつもりだ。 ……評価して貰えるというのは、嬉しいものだな」

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@gc_340K 「ふわあああ。綺麗ですねえー」 ほんわと和らいだお顔にみとれました。 「あ。いいえー。そう言っていただけると嬉しいですー。 　私も微力ですが、やれることを悔いないように尽くします」 息子の頬を撫で、視線を少し下へ。できる限りさりげなく。→

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「……ラコート様、もし、私に何かあったらこの子の事少しだけ、気にかけてやってくださいー」 死ぬつもりは全くないんですけどねーと笑いながら。 実際死ぬつもりはなく、生きる気満々なのです。

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「……私を照れさせるとは。凄いな、貴女は」 そう思わずくすりと笑みを零してから、頷く。 「勿論。 だが、貴女ならば無事でいると思っているし、何より……こうして縁があったのだから、何も無くとも気にかける。それが、万一貴女に何かあったとしても変わらないというだけだ」

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@gc_340K 「まあ。すごい戦功ですねー」 つられてくすり。 「ありがとうございます。とても頼もしいですー。 　ああ、ラコート様。もうひとつ甘えてもよろしいでしょうか。 　もし、戦場でレオンハルトに会うことがあれば。 　もし、伝えられる機会があれば。→

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@gc_340K 『貴方のしてきた事は祝福できませんが、貴方が生まれてきた事は祝福しています』と伝えてください。伝えそびれてしまいまして」 私が最前線に立つ事はないでしょうから。 「それだけが、息子の事以外で気がかりなのですー」

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 騎士は神妙な顔でその伝言を聞き届けると、ゆっくりと首を縦に振った。 「ああ、確かに預かった。伝えよう。恐らくは……作戦に従えば、会う可能性は高い」 少しぬるくなったお茶を飲む。 「私も、似た様な事を思っているからな。『如何なる形であれど、君が君として存在しているのが嬉しい』と」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「お願いしますー何から何まで」 頭を下げてその言葉を、相似を不思議な気持ちで聞いていました。 「ぁ」 息子の声にはとんとん。撫でて揺れて応えて。 「ふふ、似てますねー。彼がいなかったら、旦那様死んでませんが、アマールラにも会えなくて、ここにイニーもいなくて」→

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@gc_340K 「廻りは計り知れないですー」 腕の中の重みは愛しくて。 「世が世なら普通に兄弟、出来たでしょうか。 …ラコート様、ご兄弟はいらっしゃいますかー？」 周囲が女性ばかりで育った為、男兄弟が想像し難いのでした。

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「可能性というものはゼロにはならないものだ。……そういう未来も、何処かにはあったのだろうな」 それからの問いには思案するようにしてから、言葉をゆっくり紡ぐ。 「兄弟か…………。 兄が一人。とはいえ、普通の家族のようにずっと時間を共にした訳ではないが」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「お兄様、ですかー。貴族だと同性の兄弟でも離れて暮らす事もあると伺いましたが」 ラコート様と同じ様に涼やかな方なのでしょうか。 「どんな方なのでしょうか」 完全に興味本位なのですが、何処かおとぎ話の王子様の趣があるラコート様の「ご家庭」という現実味がアンバランスで興味深いです。

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 「兄は兄でも腹違いだったのが大きいな。その割に互いの存在を認知するのは早い方だったと思うが」 そう前置きしてから黙考する。 「穏やかで、柔和で、人に警戒心を抱かせないような人だった。同時に……人をより良い方向へ転がす為なら、あらゆる嘘と手段が許可されると当然のように考えていた」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「なかなか凄い方ですー」 貴族的と一言で言い表せないような感じです。 「人をより良い方向へならば、嘘と手段がゆるされる、ですかー。その人を思えばこそという事でしょうかー」 された本人が感謝するか怒るか難しそうだなあと思いました。

らこーと・まるたいゆ @gc_340K

@Feenqueene 皮肉めいた笑みを浮かべる。 「いいや、単に人を人と思わないだけだ。商品を磨くように、作物に水を遣るように、人の品質を管理する。カボチャが泣こうが喚こうが大きく身が締まって甘くなればそれでいいと。 平和を導き維持する最高効率を求めた結果の、人でなしだ」

ルル・カン・マデライア＠企画準備中 @Feenqueene

@gc_340K 「でも、それを誇っておられるのですかー？」 はて、と首を傾げて。きっと人と視点が違うのでしょう。でもそのあり方は人でなしではなくて、とても手作りの人間の様で。 「殿方は自分を悪く言い過ぎです。優秀な不器用さんだったのですねー。された方はたまったものではないでしょうけどー」