オークの夏まつり #ぴくめす
#ぴくめす 「ぐぐぐ…どうだな平原オークの長よ。二匹の牝のどちらが勝つか、賭けよう」 「ほほう何を代(しろ)にする」 「あの太鼓と太鼓打ち、気に入った…このオーク砦に置きたい」 「あれは夏祭りの大事な要だが、いいぞ。だがこっちが勝ったら、牝二百匹をもらおう」 「ぐぐぐ。よかろう」
2017-07-16 18:13:54#ぴくめす 羽虫がまた唸りまた歌う。 「伯爵よ。いつまで踊る。武門の誇りをすて、帝国の男子がどんな場末の娼館でもやらぬ真似を必死になってさらす。自由になってなんとする。いっそここで重装騎士団の長は死したこととし、名もなき牝として肉の歓びを貪るほうがまし」
2017-07-16 18:17:13#ぴくめす 「散々オークの陵辱を受けた爛肉を、あの気品ある奥方にさらすのか。勇敢にして志操高き二人の息子に。すっかり追い込んだ母に。もう還らぬ方がよい。さあ、楽になるがよい」
2017-07-16 18:19:14#ぴくめす 帝国の名将はついに膝をつき、たわわな乳房を鷲づかんで、引きちぎらんばかりに指を食いこませながら、夏祭りの広場すべてに響くほどに激しくおめく 「ああああ、ああああ!!!わだじ…わだじはああ!!!」
2017-07-16 18:20:45#ぴくめす だがその声が耳に届いたとたん、元海賊は失禁し、泡を吹きながら、やはり崩れ落ちる。羽虫の数匹が耳に入り込み、何か声に似た音を激しく奏でていた。
2017-07-16 18:21:53#ぴくめす 高座のオーク二匹は顔を見合わせる。 「むむ。負けだ」 「ぐぐぐほぼ同時。これは賭けは五分というところ。牝二百匹は約束通り渡す。あの海賊と騎士もつけてやろう。丈夫そうな腹をしている。それぞれ百の戦士を産むだろう」 「まことか。ならば太鼓と打ち手は置いていこう」
2017-07-16 18:23:42#ぴくめす 「この北の地にも夏祭りが根付くのもよいことだ」 「ぐぐぐ。いかにも」 獣鬼の頭領同士は髑髏の杯を再び打ち合わせると、火酒を呷り、互いの贈り物に祝意を示した。 広場ではしびれを切らしていたオークが最後まで踊った二匹の牝にのしかかり疲れ切った肢体を思う様蹂躙し始めていた。
2017-07-16 18:25:49