被曝しつつある福島原発作業員とアンチゴネー

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斎藤幸平 @koheisaito0131

後々犠牲が英雄として賛美されてしまうことは許してはならない。

2011-03-18 21:44:48
山脇直司 @naoshiy

参考までに、ヘーゲルの「理性の狡知」論とアンティゴーネ論に対する貴方のスタンスを聞かせてください。@koheisaito0131 後々犠牲が英雄として賛美されてしまうことは許してはならない。

2011-03-18 22:17:16
斎藤幸平 @koheisaito0131

@naoshiy 死を覚悟し、国の掟に逆らっても、「人倫的動機」から喪という行為を遂行するアンティゴネと、「職務」という徹底的に内面化された道具的理性に強制され死の恐怖に怯え消火活動を遂行する作業員。悲劇と異なり、英雄化としての言説はさらなる道具化へ回収されていきます。

2011-03-18 22:57:30
堀内進之介 @Homocriticos

私も参考までに山脇さんのスタンスを聞きたいです。彼らは讃えられるべきや否や。QT @naoshiy: 参考までに「理性の狡知」論とアンティゴーネ論に対する貴方のスタンスを聞かせてください。@koheisaito0131 後々犠牲が英雄として賛美されてしまうことは許してはならない。

2011-03-18 22:58:35
斎藤幸平 @koheisaito0131

@naoshiy アンティゴネが即時的に依拠した神々の掟は、作業員には存在せず、作業員は国の掟の中へ結局回収される。王も破滅へ導く悲劇と違い、英雄にたいする感謝に終わる「われわれ」には、理性の狡智もなく、災害で垣間見えた他者性を吸収し、また過去の同一性に安住するのでは。

2011-03-18 22:58:51
山脇直司 @naoshiy

作業員は国の掟によってではなく、カントの定言命法的な使命感を抱いて、義務を遂行しているかもしれませんが、判断は保留します。@koheisaito0131 アンティゴネが即時的に依拠した神々の掟は、作業員には存在せず、作業員は国の掟の中へ結局回収される。

2011-03-18 23:03:59
斎藤幸平 @koheisaito0131

カントの定言命法が生を犠牲にしてまで妥当か、またそのような場合命法遵守への動機付けはあるのか、といったあたりが論点になりそうですが、勉強不足でわかりません。ただ昨日出動前の隊員が「こわい」だが私の職業であるといってツイートしていたのが私の頭には残っています。 @naoshiy

2011-03-18 23:19:57
山脇直司 @naoshiy

自発的な行動であれば、「滅私開公」として讃えられるべきだと思います。業務契約の内容にもよりますが。@Homocriticos @koheisaito0131 私も参考までに山脇さんのスタンスを聞きたいです。彼らは讃えられるべきや否や。QT

2011-03-18 23:21:47
misakik @ioio63

@koheisaito0131 アンティゴネ的状況は、神々の掟に従う=地上の掟に背く、という背反状況から日頃癒着している二つの掟の違いが際立つ、というものだと思うのですが。目下の状況はまさに癒着の状態でしょうね。

2011-03-18 23:26:27
斎藤幸平 @koheisaito0131

僕もそう思います。道徳的二項対立が存在していないのではないか。@ioio63

2011-03-18 23:28:59
斎藤幸平 @koheisaito0131

とはいっても、あまり正義の話のような次元で今回の問題を語ることに僕は意義があるとは思えない。この段階ではいかに理論的に善であろうが、悪であろうが現場で被ばく者を出しながら作業を進めざるをえないからだ。ここで悪だといっても現実はかわらないし、善だということは現実を肯定しかねない。

2011-03-18 23:39:06
斎藤幸平 @koheisaito0131

だからこそ僕はこの先個々人、社会がこのような事態を起こしてしまったことに対して、しっかり責任を取っていくしかない。それしかない。

2011-03-18 23:40:03
misakik @ioio63

現場の方のぎりぎりの判断と献身に頼らざるを得ないひどい状況だと思います。個人の献身をたたえるあまり、この状況をうんだ「公」的体制の批判的吟味を欠けば、古い滅私奉公そのままだと思います。 RT@naoshiy: @Homocriticos @koheisaito0131

2011-03-18 23:43:41
堀内進之介 @Homocriticos

そうしたお考えを踏まえ、功利主義を評価するならどうなりますか?誰も作業員を讃えても、止めはしないことをどう考えるべきですか。私は私を含め功利主義をいま批判できるのか疑問に思っています。QT @naoshiy: 自発的な行動であれば、「滅私開公」として讃えられるべきだと思います。

2011-03-18 23:49:10
山脇直司 @naoshiy

重要なご指摘です。RT @ioio63 @Homocriticos @koheisaito0131 現場の方のぎりぎりの判断と献身に頼らざるを得ないひどい状況だと思います。個人の献身をたたえるあまり、この状況をうんだ「公」的体制の批判的吟味を欠けば古い滅私奉公そのままだと思います

2011-03-18 23:51:18
misakik @ioio63

カントが『啓蒙とはなにか』で言ってる「理性」の「公的使用」は、組織の一員としての立場から発言することではなく、ひとりの学識ある人として自由に発言すること。組織の一員として、直接的業務命令ではなかろうが、結果的に命にかかわるであろう業務に携わることは「生命」の公的使用や否や?

2011-03-18 23:58:38
山脇直司 @naoshiy

一つの見解として RT @magosaki_ukeru 欧米メディア、原発の作業員ら称賛、」私はとてもそんな気になれない。東京電力はどれだけ今次当事者としての責任を幹部が示したか。日本社会で作業員は現場から離脱出来ない。会社はその上で安穏としている。彼らは多分命を縮める.

2011-03-19 00:02:12
山脇直司 @naoshiy

もしそうだとすれば、「滅私奉公」としての悲劇です。@magosaki_ukeru 日本社会で作業員は現場から離脱出来ない。会社はその上で安穏としている。

2011-03-19 00:05:32
山脇直司 @naoshiy

この場合は「ミル」の功利主義ですね。作業員には拒否権は認められるべきなので、問題は錯綜しています。@Homocriticos 功利主義を評価するならどうなりますか?誰も作業員を讃えても、止めはしないことをどう考えるべきですか。私は私を含め功利主義をいま批判できるのか疑問に思ってい

2011-03-19 00:11:43
山脇直司 @naoshiy

色々、考えさせられますね。RT @manomasumi フィガロのこの記事を読んでほしい。http://goo.gl/yDJMd 英雄の押しつけはカミカゼ。RT @naoshiy: もしそうだとすれば、「滅私奉公」としての悲劇です。

2011-03-19 00:25:14
山脇直司 @naoshiy

活私開公の一例だと私は感じます。RT @asahi_tokyo 役割分担を決め、役割を続けることで「私は必要とされている」と生きる力が湧く。兵庫県芦屋市の西法寺副住職が、半年にわたる阪神大震災の避難所生活の経験を語っています。 http://t.asahi.com/1ooq .

2011-03-19 00:56:32
堀内進之介 @Homocriticos

一億総懺悔に、勝ってに組み込まれてはたまらん。自発的に責を負いたい人は勝ってに負い給え。「滅私開公」と評されるやも。他人を勝ってに巻き込むのはやめ給え。わたしはそう評されてもちっとも嬉しくないから。

2011-03-19 01:15:32
Гегель-Маркс @rotsternschapka

H的立場にたてば、倫理的な問題構成(善悪)で現在の軍=自衛隊員や現場労働者たちの個々の犠牲的行為を判断することはナンセンスでしょうね。危機的事態においては、それがなんであれだれかが犠牲にならざるをえない嫌な構造がこの世界には客観的にある。

2011-03-19 07:03:13
Гегель-Маркс @rotsternschapka

(承前)だれかがやらなければ、すでに暴走してしまった原発を技術的に止められない。マオを引用するまでもなく、だれかが犠牲にならなければ革命を成し遂げられない事態だって容易に想定される。ただし、Hの総体性概念を「滅私奉公」と同一視するような見方はナンセンスではあれ

2011-03-19 07:04:03
Гегель-Маркс @rotsternschapka

(承前)(逆にそれは、カント=フィヒテ的な自我モデルにもとづく啓蒙主義的悟性国家において支配する原理だとHなら言うでしょう)、Hはイエスの犠牲にせよナポレオンによる革命戦争にせよ最終的に理性の自己実現の過程として、

2011-03-19 07:04:45