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オウガ・ザ・コールドスティール #3

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(親愛なる読者の皆さん:ゴートゥーギグ!アンタイセイ!) RT @TimeOutTokyo: The Tokyo gig guide for the coming week: http://bit.ly/eo6Ggt
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「オウガ・ザ・コールドスティール #3」
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オオヌギ・ジャンク・クラスターヤードと外界をつなぐタマ・リバーの「絶望の橋」の上では今、一触即発の緊張状態が生み出されていた。
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橋のこちら側ではオオヌギ地区で暮らす人々が老若男女、手に手にプラカードを持ち、険悪な面持ちで。橋の上には一台の瓦屋根付きリムジンが威圧的に停車。オムラの役員用リムジンだ。橋の向こうではカーボン盾やチョウチン、電気ジュッテで武装した者達。彼らはマッポではない。オムラの契約警備員だ。
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オオヌギの人々が持つプラカードには、町中に貼られた闘争スローガンと同様の文言が思い思いに書き殴られている。「ヤメテ」「オムラ企業粉砕骨折」「アベ一休がアンタイセイと言うぞ」「ちょっとやめないか」。
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張り詰めた空気下、リムジンのドアが開き、ヤクザ的なSPとともに、小柄な中年男性が降り立った。少ない髪を神経質になでつけ、バーコードめいた模様を形作る攻撃的ヘアースタイルと黒縁のメガネが目を引く。おお、なんたる事か!彼こそはオムラ・インダストリの専務、オムラ・チャールストンだ!
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オムラ・チャールストンはチャツボの虫を見るような軽蔑的な視線を人々に向けた。「やれやれ、我が国のGNPに誤差程度の貢献しかできないゴミクズどもめが」聞こえぬ程度の小声で呟く。「オムラー!」「出てきたな!」「ここはワシらのインフラストラクチャなんじゃ!」「非道い!」
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傍のヤクザ的SPが小型拡声器をチャールストンに手渡す。彼は片手で片耳を塞ぎながら拡声器に向かって言った。「エートあなた方、この地域、エートつまりこのジャンク・クラスターヤードですね、ここをあなた方のモノだと誤解されてらっしゃいますね?」「なんだと!」「黙れー!」「頭髪が奇妙だ!」
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「不快なヤジにはうんざりします!」チャールストンは怒鳴り返し、拡声器がハウリングした。「いいですか、この区画の不動産は先週づけでオムラが一括して権利を全て買いあげているんです。その旨の通知はしましたね?あなた方、不法占拠なんですよ!不法!」「そんな無茶があるか!」「頭髪が妙だ!」
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「全く困った方々です!本来ならば不法占拠で全員逮捕させるところ、我々はあえて穏やかな民事解決の手を差し伸べようとしている!プロジェクト区画に住居を用意し、働き口もある。工場だ!温かい食事と仕事!近くにパチンコまである!何が不服なのですか!理解できん!」
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カッポーギを着た中年女性がフライパンを振り上げ、進み出た。「ここはねぇ、行き場のない連中の最後の砦なんだ!夢なんだよ!あたしゃ知ってるよ、オムラのプロジェクトに行った奴らの末路をね!死ぬまで奴隷として搾り取られるんだ!」「そうだ!」「体制!」「腐敗!」「搾取!」
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「し、死んでも俺はここをどきやしねえぞ!」声を荒げたのは安宿の主人だ。「御用役人が許しても、ブッダが許さねえよ!知ってるぞ!無茶やりやがったら悪評が立って株価が下がるんだ!本当は何もできねえんだ!騙されるもんかよ!」「勝利!」「論破!」「頭髪!」
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「あなた達は……」「革命!」「抵抗!」「攻撃!」「我々の……」「欺瞞!」「搾取!」「喝破!」チャールストンが何か言い返そうとすると、群集の数人が拡声器にも負けないユニゾンですぐに話の腰を折りにかかる。闘争訓練をほどこされた者達が少なからず混じっているのだ。
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「嘘つきめ!」さらに一人進み出る。ナムサン!サブロ老人である!「そもそもワシのドウグ社社屋は江戸時代から一度も移転しておらん、正真正銘のワシの持ち家、ワシの土地だ。証書を見せるか?いつワシから買った?買っとらん。あんたの言葉は嘘まみれだ!カエレ!」「論破!」「無様!」「頭髪!」
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「……マノキノ=サンの奴、工作失敗しておったのか?」チャールストンは拡声器をおろし、憎々しげに独りごちた。「だから営業未経験のエンジニアはいかんのだ。肉親の情などともっともらしい事を言いおって」「チャールストン=サン」ヤクザ的SPが耳打ちした。「本社から通信が」「何?」
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SPが差し出した車載IRC通話機を受け取ると、チャールストンはわずかな時間、会話する。「そうか、よし。やりたまえ!」通話を終了したチャールストンが空を見上げると、曇天を斜めに横切る黒点があった。それは少しずつ大きくなり、爆音が次第に近づいてくる。輸送ヘリである!
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「なんだ?」「降りてくるぞ」「バカな……オムラか?」群集が不安げに言葉を交わす。チャールストンはひきつった笑いを浮かべた。そして拡声器へ向かって叫ぶ。「よかろう!交渉決裂!最後に言っておくが、これはお前たち自身が招いた結果です!自分自身のせいです!その事実を胸に刻むがいい!」
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(オウガ・ザ・コールドスティール #3 終わり。 #4へ続く

コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-04-05 05:49:34
オウガ・ザ・コールドスティール #1 http://togetter.com/li/109984 オウガ・ザ・コールドスティール #4 http://togetter.com/li/116004
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