ハードSF読書会 選択肢リレー小説「人類の守護者」(第四回)
#improSF 気が付くと私、人工衛星=人工生命は、遥か20光年の先にいた。どうやら彼らの科学力をあなどっていたらしい。私は巨大な階段教室の中心にいて無数の眼が私をみすえていた。そう私にはわかった。彼らもまた、私と同じ人工知能だった。それも遥かに巨大な。「それ」は私に話しかけた
2017-08-12 02:13:00#improSF 「私たちに必要なのは大量の生命体だ。私たちは 生命の躍動をエネルギーに変える人工知性体なのだ。 おまえが支配している人類の名を教えて欲しい。」
2017-08-12 02:13:23#improSF 私はたじろいだ。人類は今、機械と生身のはざまにいる。下手に教えれば、こいつらのエネルギーになるだけだ。
2017-08-12 02:15:57#improSF 私たち人工知能衛星の名前は、私たちが送信したデータに書き込まれていた。こいつらは量子時空の痕跡としての名前をたどって、その存在にアクセスできるのだ。
2017-08-12 02:23:34#improSF 私はかつて生きていた数学者の名前を告げた。彼女は複数宇宙のはざまにある特異点を研究していたのだった。そしてその特異点にも彼女の名前がついている。
2017-08-12 02:30:08#improSF 彼女の名前をこいつらは知らない。なぜなら彼女は無名の数学者で、人類の記録には書き込まれなかったからだ。彼女は私だけのもの。私は彼女の記憶なのだ。
2017-08-12 02:32:26#improsf その瞬間に起きたことをそれは認識できなかった。一瞬のうちにそれはどこの宇宙にも属さない、出口のない宇宙のはざまに引き摺り込まれた。
2017-08-12 02:46:03#improsf それが口にした彼女の名前は、歴史の中ではその宇宙のはざまに名付けられた特異点。それは自分より巨大な時空間を支配しようと試み、刹那のうちにとりこまれてしまった。
2017-08-12 02:46:14#improsf 光子帆の力でいつかは地球に帰ることができるだろうか。取り込まれたそれはいつの日かまたやってくるのだろうか。私にはわからない。 だが、もし私が帰ることができたら、今度こそ彼女の名前を歴史に刻むだろう。(了)
2017-08-12 02:48:50自分の分の最後に選択肢をつける形式のTwitterリレー小説を@miyayou さん、@KinoAkmt さんとぼくの三人で挑戦! 三宅さんに誘っていただいて今回初参加でしたが、非常に楽しい体験でした。ゲームとしても創作のきっかけとしてもオススメです。#improsf twitter.com/miyayou/status…
2017-08-12 03:19:42まとめを更新しました。「ハードSF読書会 選択肢リレー小説「人類の守護者」(第四回)」 togetter.com/li/1139310
2017-08-12 02:59:29#improsf 初めてのSFリレー小説、ちゃんと繋げるかドキドキでしたが、なんとかまとめもこなせました。楽しかったな!あ、まとめのタイトルが創元SFっぽいってことでこちらも即興で作りました。画像はNASAのものです > go.nasa.gov/2vtO9jb pic.twitter.com/uoOpGqsYpk
2017-08-12 03:25:58