「ザ・スクープスペシャル ビキニ事件63年目の真実」余録

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nao @parasite2006

ビキニ環礁の西隣のエニウェトク環礁の地図。ここも米国の核実験場として使われました。南部に空港、北部に集落があるエニウェトク島と、除染で剥ぎ取った土を核実験跡地にできたクレーターに放り込んで上をコンクリートで覆ったRunit Domeがあるルニット島の年間外部被曝線量を推定しました pic.twitter.com/oYqTlmYf6A

2017-08-24 19:36:04
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nao @parasite2006

エニウェトク環礁で唯一人が住んでいる島、エニウェトク島の南部にある空港周辺の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1) pic.twitter.com/maOMsOqCSW

2017-08-24 19:44:54
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nao @parasite2006

エニウェトク環礁で唯一人が住んでいる島、エニウェトク島の北部にある集落周辺の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1) pic.twitter.com/xJ2qQf9H4e

2017-08-24 19:49:12
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エニウェトク環礁北部のルニット島北端の除染廃棄物貯蔵施設、Runit Dome周辺の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1) (コンクリートのドームの上の紫の測定点だと値は約半分に) pic.twitter.com/055umcIUUc

2017-08-24 19:54:07
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エニウェトク環礁北部のルニット島中央部の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1) pic.twitter.com/IUhlq4hmzk

2017-08-24 19:55:44
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エニウェトク環礁の2つの島の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1)を1枚のグラフで比較。北部のルニット島が南部のエニウェトク島と比べて圧倒的に線量が高いことがわかります。環礁の北部の島々は現在も居住が禁止され、人が住んでいるのはエニウェトク島だけ pic.twitter.com/J429CNqB4s

2017-08-24 20:10:06
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nao @parasite2006

全体的傾向として、マーシャル諸島北部のエニウェトク、ビキニ、ロンゲラップ、ウトロック(ウトリック)の4つの環礁の空間線量率から推定した年間外部被曝線量に共通して言えることは、1) 同じ環礁の中なら北部が南部より高い、2)同じ島の中なら海岸が最も低く、内陸部が最も高い。(続く)

2017-08-24 23:33:26
nao @parasite2006

(続き)同じ環礁の中でも場所により線量が違うと、たとえば魚がよくとれる場所が環礁の北側にある場合、普段住んでいる南側からそこまで出かけて取った魚を食べれば(たとえ魚の肉自体の人工放射性物質による追加被曝量が現在では自然放射線と比べてずっと少なくても)外部被曝が増えることになります

2017-08-24 23:50:14
nao @parasite2006

米国の核実験の影響を受けたマーシャル諸島北部の4つの環礁の空間線量率は時間的にも変化。twitter.com/parasite2006/s… twitter.com/parasite2006/s… twitter.com/parasite2006/s… twitter.com/parasite2006/s…

2017-08-27 08:04:04
nao @parasite2006

ロンゲラップ環礁の3つの島の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1)を1枚のグラフで比較。ロンゲラップ島は再定住のため除染が行われていますが、それ以外の島は未除染。同じ環礁の中でも北側が南側より線量が高いことがわかります。 pic.twitter.com/iGMsn2LqKb

2017-08-24 17:40:39
nao @parasite2006

ビキニ環礁の3つの島の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1)を1枚のグラフで比較。1954年3月1日の水爆実験の際、風が西から東に吹いたため、環礁の北西隅の実験跡地(ナム島)の東側にあたるビキニ島の線量が最も高くなっています。 pic.twitter.com/ghmxb9V94a

2017-08-24 17:08:53
nao @parasite2006

ウトロック(ウトリック)島の年間外部被曝線量推定値の時間変化(1957.8.1-2027.8.1)をロンゲラップ島と比較。この島はロンゲラップ島より線量が低かったため、ビキニ環礁の水爆実験の3ヶ月後には住民の帰還が認められましたが、住民は後に島を出て今は首都のあるマジュロ島で生活 pic.twitter.com/7vmkmUOFdY

2017-08-24 19:11:32
nao @parasite2006

マーシャル諸島の年間降水量は3000mm越え。このため地表の空間線量率から計算した年間外部被曝線量は半減期8.5年で減少(環境中のCs137の実測から求めた平均実効半減期8.5年とよく対応)。核実験のあった1950年代から半減期が7周した60年後の外部被曝線量は1/128

2017-08-27 08:58:41
nao @parasite2006

マーシャル諸島の年間降水量は3000mm越え。このため地表の空間線量率から計算した年間外部被曝線量は半減期8.5年で減少(環境中のCs137の実測から求めた平均実効半減期8.5年とよく対応)。核実験のあった1950年代から半減期が7周した60年後の外部被曝線量は1/128

2017-08-27 08:58:41

地元産食品と内部被爆についても調べてみた

nao @parasite2006

1998年、IAEA(国際原子力機関)はかつて米国の核実験場となり、あるいは核実験の影響を受けたマーシャル諸島北部の4つの環礁のうち、最も影響が強く残っているビキニ環礁の放射能測定結果を元に再定住の可能性と方策を検討した報告書を公表www-pub.iaea.org/MTCD/Publicati…

2017-08-29 11:05:59
nao @parasite2006

IAEAの1998年報告書www-pub.iaea.org/MTCD/Publicati… のp.30(印刷ページ番号)に、ビキニ島(ビキニ環礁最大の島)でとれる主な地元産食品のCs137測定値(過去の実測値を1999年に減衰補正)の一覧表がTable 7として掲載。これを上下に分けてお見せします

2017-08-29 11:21:01
nao @parasite2006

IAEA報告書Table 7の上半分。単位はBq/gなのでご注意下さい。1000倍すればBq/kgに換算できます。水産物の値が(陸上で生活するヤシガニとオカガニを除いて)陸上の食用植物の値や陸上で飼育されているブタの肉の値と比べてあっけないほど低いのにご注目ください。 pic.twitter.com/LvtQ4UHHNi

2017-08-29 11:27:07
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nao @parasite2006

IAEA報告書Table 7の下半分。単位はBq/gなのでご注意下さい。1000倍すればBq/kgに換算できます。畜産物と食用植物の値は水産物(ヤシガニとオカガニを除く)のざっと3桁上。水のCs137測定値は1 kgを1Lに換算するとWHOの飲料水の基準値10 Bq/Lをクリア。 pic.twitter.com/RiO0Tj7Mn9

2017-08-29 11:41:02
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nao @parasite2006

(続き)Pu239+240の場合海産物はCs137の2-3桁下、陸上生物は5-6桁下、Am241の場合海産物はCs137の2-3桁下、陸上生物は5-6桁下といった感じか。(Cs134は核分裂反応が急激に進行する原子爆弾ではほとんど生じない )

2017-08-29 12:52:02

(サンゴ礁の土壌は私たちが知っている大陸の土壌とは大違い)

nao @parasite2006

マーシャル諸島ビキニ環礁のビキニ島産の水産物の値が(陸上で生活するヤシガニとオカガニを除いて)陸上の食用植物の値や陸上で飼育されているブタの肉の値と比べて桁違いに小さい理由は、サンゴが作った石灰質の殻に由来する石灰岩の上に薄く土が積もってできたというサンゴ礁の成り立ちにあります

2017-08-29 12:56:56
nao @parasite2006

IAEA報告書p.18のセクション6.1にサンゴ礁由来の土壌の特徴の解説があります:ビキニ環礁のサンゴ礁土壌は主に炭酸カルシウムからなり、炭酸マグネシウムも少々含むが粘土質は殆どない。土壌は非常にアルカリ性で(pH 7.7-9.0)表面には有機質が多いが(14%)深くなるほど減少

2017-08-29 13:03:07
nao @parasite2006

交換態K(土壌に結合せず水に溶けて植物に取り込まれやすい形で存在)の量は少なく(通常50 ppm未満)、リンの量は微妙でミネラルはごく微量である。野生植物の一部や栽培植物の大半はカリウム欠乏症状態にあり、大半の外来食用穀物はK、リン、微量ミネラルを与えない限り十分な生育は望めない

2017-08-29 13:13:39
nao @parasite2006

炭酸カルシウムが多くて粘土質が少ないサンゴ礁土壌では、植物におけるCs137とSr90の利用度がケイ酸アルミニウムの多い粘土質土壌(大陸で広く見られる)とは異なる。<要は粘土質もカリウムも少ないサンゴ礁土壌はセシウム保持力が非常に弱く、土壌中のCs137の移行阻止が大変なのです>

2017-08-29 13:25:20
nao @parasite2006

この結果ビキニ島のサンゴ礁土壌で栽培した植物へのCs137がどれだけ大きくなるかという具体例がこちら(出典はIAEAの報告書www-pub.iaea.org/MTCD/Publicati… p.179-190)ケイ素の多い大陸の土壌中の2-3桁上。逆にカルシウムが多いのでSr90は移行しにくい pic.twitter.com/u7jiNlv8zA

2017-08-29 13:35:16
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