【GC戦闘】白灼月vs黒欲炉

黄金の海の現象召喚師カルネ・エヴァンスと、条約の戦場漁りシュヴァルツ・シュヴァイン。 彼らの、或る戦の記録。 月の犬と黒豚。 獣の姫君と昏き昏冥。 続きを読む
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久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 「……申し訳ありません。やはり私は、その件に関して貴方を許すことができそうにない……っ」 歯を食いしばり、長く考えてきたのだろう煩悶を吐き捨て、泣き顔で切っ先を突き付ける。 「"黒豚"、シュシュ・シュヴァイン」 「私は今夜、貴方を切ります」

2016-08-05 22:23:05
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 【1ターン目/先攻】 目を拭う手、銀刃が揺れる。 先ほどの叫びで集まりつつあった獣たちはその勢いを早め、魔法の剣に導かれるように次々と駆け出していく。 その数は3。いずれも額に核を持つ混沌の獣だ。 (まずはお手並み拝見と参ります…!)↓

2016-08-05 23:07:41
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 疾駆する獣が狙うのは首、脚の腱……そして、目。 主の激情に釣られ、獣たちも咆哮を叩きつけながら飛びかかる。 ……噂に聞く"黒豚"の手際がどのようなものか。 そして、どんな業で彼と戦ったのか。 (見極めなくては)↓

2016-08-05 23:08:29
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 闇夜を切り裂く白い爪が幾筋。流星の如く、迫る。 【番犬の召喚:15】6,4,5 (23:01:59)

2016-08-05 23:08:44
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 【1ターン目/後攻】 「へぇ……売る相手を間違えたかな?」 軽口と共に、突きつけられた双牙のひかりに目を細める。 その表情や、含む馨りから察した、姫君の、否―― 仲間を傷つけられた怒り、だけでは、ない。 “月の犬”の我欲。獣の魔女の、欲。↓

2016-08-05 23:45:56
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 ――切ります。 「おいで」 涙の伝う宣言に、甘撫で声で返し、己も大振りな双爪を引き抜く。 「やれるものなら、だけど」 気丈に涙を拭い、獣の魔女が魔の刃で、黒狼を使役する。 まだ淡く涙に濡れた、美しい月色の瞳。↓

2016-08-05 23:46:15
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 夜天に輝く、こがねの宝石―—ぞくり、と欲が惹かれて、核が熱を帯びる。投影された召喚獣達からも、良質な混沌の馨りがする。 (ああ、熱い) 強欲の炉に、かちりと火が点る。 熱に浮かされたような、くらりとする、あの心地。……たまらない。↓

2016-08-05 23:46:39
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 ―—駆り出された狼三匹が、颯のようにこちらへ接敵する。 額から、利の匂いがする。狙うならばそこだ、と瞬間的に一打を放つ。 右の刃で、眼球狙いの額を綺麗に抉り抜いて、まずは一匹。 そのまま右で首を狙うあぎとを制し、左の刃で同様に穿つ。二匹目。↓

2016-08-05 23:47:21
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 「……つ、ぅ……っ……!」 ぞぶ、と脹脛の下方、腱の辺りを穿たれる。 見下ろす暇はなく直感だけで、無事な側の足を振り上げた。炉によって強化された膂力で、延髄辺りを踏み殺し、そうしてから、忘れることなく額の核を毟り取る。↓

2016-08-05 23:47:56
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 とぷ、とぷん、と足元の影の中に、綺麗に抉り抜かれた核が沈む。 強欲の業につき、得られる物に取り零しなし。 さて、片足の腱は犠牲になった、が――↓

2016-08-05 23:48:42
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 周囲一帯へ、加速度的に影の粒子が展開して、一足早く、宵闇に更夜が訪う。 無事な側の足で、踏み込んだ。至近の闇に飛び込み、魔女の眼前の暗がりまで、瞬時に転移した。 忽ち、肉薄となった距離から。 けものの血に濡れた右の一刃を、袈裟掛けに振るった。 .

2016-08-05 23:48:58
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 【HP100→85】 【リリトゥの夜径:9 】3,1,5 (23:10:57)

2016-08-05 23:49:08
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ (なにが「おいで」ですか) 手の甲で目端を拭い、彼の動きを睨むように見つめる。 送り出した混沌は三つ。どれも命に至る斬撃を命じたが、これで終わるような相手でないことは容易に想像がつく。 ゆえに視覚や混沌の知覚は総動員だ。↓

2016-08-06 00:25:29
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 戦の中で命を掠め取る。宝石を盗み出す……その手口を、私は知らなければならない。 (さあ、どうします) 森に満ちる混沌を凝視する。↓

2016-08-06 00:26:51
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 獣が疾駆し、造成された筋肉が逞しく空を裂くところまではよく見えた。 しかし脚に一太刀与えたようだがそれ以外の感触はなく、それどころか、一瞬の交叉で狼達は漏れ無く全て解体されていた。 (……これが、"黒豚")↓

2016-08-06 00:27:26
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 見たぞと思ったのも束の間、ぞ、と背筋に寒気が走った。 甘い声が聞こえた気がした。蕩かすような、嘲笑うような。それは紛れも無く捕食者の声だろう。 笑みを浮かべているのが分かる。からころと鈴の鳴るような声の出処は……瞬きに合わせられ、足元へ。↓

2016-08-06 00:28:09
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 夜闇そのものとなった暗殺者の一刀は、迷いなくこの身を断ちにきて―― 「――っ、ぐ、ぅ」 肩口に食い込んだところで銀剣の出迎えを受けた。 刃は肩を裂き、宵の口に紅を散らす。金属同士の衝突音は森の木々に吸い込まれた。 瞬間の、静寂。↓

2016-08-06 00:31:35
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 視線が交わる。 先ほどの軽口から変わらず、夜中に浮かぶ金の瞳は笑みを浮かべている。……きっと、心底楽しいのだろう。 (冗談じゃない) 鎖骨が悲鳴を上げている。これ以上押し切られるとそのまま両断されそうだ。ならば、↓

2016-08-06 01:12:51
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 二刀のうち一刀を肩口から離す。身に食い込む刃はその分を回転するように受け流し、胴を捻って相手の腹部に一刀を…… (いや、温い) 自身はどう足掻いても魔法師だ。邪紋使い相手に切り結ぶなら、特別な補助がいる。 (……) (仕方ない、か)↓

2016-08-06 01:13:03
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 迷いは一瞬。 目の前の相手は、リスクを負わなければ打倒できない相手だ。それを認めて、腹をくくる。 「――《啼け!モロスよ!》」 袈裟の刃に倒されながら愛し仔の名を呼ぶ。 魔法、『獣の鎧』。 名に引かれ、夜が殺到した。↓

2016-08-06 01:13:14
久遠 @carnevans215

@schsch_schwein_ 森の虚よりも影の粒子よりも濃い靄の中から、 人の構造限界を超えた速度の腕が伸び、 さあはらわたを差し出せと、混沌の叫びを吼える。 【獣の鎧/貫手:9】[4D6] 4,1,2,2 (00:35:04)

2016-08-06 01:13:29
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 ――歓喜の声が、知らず、こぼれる。 口元が弧を描く。楽しい。意識が熱に眩めく。 刃は確実に肩口へと食い込んだが、それ以上は適わない。決して侮っていたわけではないけれども、たおやかな白い腕で、ここまで凌がれるとは思いもしなかった。内心で、賞賛を。↓

2016-08-06 02:02:19
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 と――双刃の片方が、ふっと外れた。 思案、逡巡が、挙動やまなこから伝わってくる。何をしてくる? (ほら、何かしないと) 唇を舌で舐めて、ぐ、と力を込める。 (このまま、文字通りに『押し切って』しま――)↓

2016-08-06 02:03:38
シュシュ@条約邪紋 @schsch_schwein_

@carnevans215 ――思考を裂くような、詠唱が奔る。 「あ」 瞠目。歓喜に、喉がひくつく。 「すごい」 混沌が急速に揺らぐ。己の核も騒ぐ。 「なに、それ」 ななついろの首飾り。 魔法具と思しきそれによって、己が行使する夜影の粒子が、瞬く間、漆黒の靄に塗り潰されていく。↓

2016-08-06 02:04:16
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