勇者ユウの大冒険(復刻版)

簡易まとめ
1
前へ 1 2 ・・ 30 次へ
アシス@与太垢 @asis_yota

「…………」 魔術師のお兄さんは大きなため息をついた。 「……なんでそこまでして勇者になりたいんだ」 「だって……魔王がいたら皆が苦しむじゃないですか。幸せになれないじゃないですか!そんなの見てられないですから!」 私はぎゅっと拳を握りしめた。

2017-09-30 21:50:32
アシス@与太垢 @asis_yota

「勇者になれば大切なものを失うような辛い旅が待っているだけかもしれません。だけど、このまま何もしなければこの世界にいるみんなの大切なものが奪われるだけです。そんなのよくないです!……誰かの大切なものをこれ以上奪わせない!それが私の戦いたい理由です」

2017-09-30 21:54:38
アシス@与太垢 @asis_yota

「勇者になれば大切なものを失うような辛い旅が待っているだけかもしれません。だけど、このまま何もしなければこの世界にいるみんなの大切なものが奪われるだけです。そんなのよくないです!……誰かの大切なものをこれ以上奪わせない!それが私の戦いたい理由です」

2017-09-30 21:54:38
アシス@与太垢 @asis_yota

「……はぁ、こりゃ言っても聞きそうにないな」 そう言って男は目を覆った。 「……お前との約束守れないかもしれないけど、許してくれよな?」 「約束?」 「こっちの話。……ところで、威勢のいいことを言うけどゴブリンごときに手こずってたあんた一人で魔王を倒せるのか?」 「うぐぅ……」

2017-09-30 21:59:45
アシス@与太垢 @asis_yota

「……はぁ、こりゃ言っても聞きそうにないな」 そう言って男は目を覆った。 「……お前との約束守れないかもしれないけど、許してくれよな?」 「約束?」 「こっちの話。……ところで、威勢のいいことを言うけどゴブリンごときに手こずってたあんた一人で魔王を倒せるのか?」 「うぐぅ……」

2017-09-30 21:59:45
アシス@与太垢 @asis_yota

痛いとこをつかれた。 「あー、えーと、頑張ります!」 「頑張ってどうにかなるような相手じゃねぇって。ということでな」 男は持っていた杖をコツンと私の頭を小突いた。 「いてっ!」 「勇者の伝説にもあるだろ。奴には仲間がいたんだ」 「……そうですね。ってもしかして」 「ああ」

2017-09-30 22:03:00
アシス@与太垢 @asis_yota

痛いとこをつかれた。 「あー、えーと、頑張ります!」 「頑張ってどうにかなるような相手じゃねぇって。ということでな」 男は持っていた杖をコツンと私の頭を小突いた。 「いてっ!」 「勇者の伝説にもあるだろ。奴には仲間がいたんだ」 「……そうですね。ってもしかして」 「ああ」

2017-09-30 22:03:00
アシス@与太垢 @asis_yota

にっこりと笑いながら左手を私に差し出した。 「——魔術師ハールだ。お前の救う旅に協力したいが許してくれるな?」

2017-09-30 22:04:44
アシス@与太垢 @asis_yota

にっこりと笑いながら左手を私に差し出した。 「——魔術師ハールだ。お前の救う旅に協力したいが許してくれるな?」

2017-09-30 22:04:44
アシス@与太垢 @asis_yota

「…………もちろん!」 私は差し伸べられた手に応じた。 「勇者ユウです。よろしくお願いしますね!ハールさん!!」

2017-09-30 22:05:44
アシス@与太垢 @asis_yota

「…………もちろん!」 私は差し伸べられた手に応じた。 「勇者ユウです。よろしくお願いしますね!ハールさん!!」

2017-09-30 22:05:44
アシス@与太垢 @asis_yota

【第一話:ルーンの魔術師】

2017-09-30 22:06:20

第二話 勇者と魔術師

アシス@与太垢 @asis_yota

【第一話:ルーンの魔術師】

2017-09-30 22:06:20
アシス@与太垢 @asis_yota

「……そろそろ森を抜けるぞ」 「本当ですか!」 ハールさんの言葉に思わず顔が綻んだ。 「そんなに嬉しいのか」 「だって、いつ魔物が出てくるか分かんないんですから。あー、怖かったです……」 「お前やっぱり戦いに向いてないよな」 「そんなことないです!」

2017-10-01 22:54:42
アシス@与太垢 @asis_yota

「ま、なんにせよ。安心するにはまだ早いようだがな?勇者様」 「へ?」 私が首を傾げた瞬間に、視界の左端から何かが飛び出してきた。 「またゴブリン!? あ、えーと……」 「遅せぇよ!!」 私が剣を抜こうとあたふたしている間にハールさんが敵に突っ込む。

2017-10-01 22:57:47
アシス@与太垢 @asis_yota

右手で杖の握りしめ、身体をひねって振りかぶる。 「吹っ飛べ!」 そのまま杖の横っ面を小さな魔物の顔めがけて叩き込む。ゴブリンは動く隙など与えられないまま、どこかへと飛ばされていった。 ……この一瞬の光景をなんとか視界にとらえたでも自分を褒めてあげたい気分だ。

2017-10-01 23:04:28
アシス@与太垢 @asis_yota

「……口が開いてるぞ、ユウ」 「今ゴブリンいました?私の夢じゃないですよね」 「面倒だから夢ってことにしといていい?」 「ダメです!ハールさんのカッコいい瞬間が無かったことになってしまいます!」 「無かったことにしていいぞー」

2017-10-01 23:06:13
アシス@与太垢 @asis_yota

「……ところでハールさん」 「何?」 「今のはどんな魔術だったんですか?すごく軽やかに吹っ飛びましたけど……」 「ん? いや、あんな雑魚相手に魔術なんていらないよ。魔力がもったいないじゃん」 ふわぁと退屈そうに欠伸をかいた。

2017-10-01 23:08:55
アシス@与太垢 @asis_yota

「えっ、つまり、ハールさんの実力ってことですか?肉体強化の魔術とかを使わずに?」 「そうだけど」 「ええっー!!!?」 驚いた。魔術師ってのは魔術を使うから近接戦闘は苦手とするものだと思っていた。

2017-10-01 23:13:28
アシス@与太垢 @asis_yota

「魔術師ってのは魔力が生命線だからなー。魔力を必要としない戦闘が出来るなら節約するのが普通だよ。幸い杖ってものは殴るのにも適しているからな!」 そう言って、彼はなれた手つきでクルクルと杖を回し始めた。 「おぉ!」 思わず拍手をしてしまう。

2017-10-01 23:16:15
アシス@与太垢 @asis_yota

「まあ俺は一人旅が長かったからな。近距離も遠距離も対処できないようじゃ誰にも勝てないよ」 「へー……。ハールさんってどのくらい旅をしてるんですか?」 「……数百年くらいかな」 「ええっ!?本当ですか!!???」 数百年って、私より少し上にしか見えないのに。

2017-10-01 23:19:51
アシス@与太垢 @asis_yota

「……本当だと思う?」 そう、こちらを馬鹿にするような視線をするハールさんを見て、私は冷静になった。 「嘘ですか?」 「さぁ、どうかな?」 「……私はそんな嘘に騙させるようなバカじゃないですよ!!」 「でも一瞬信じかけてただろ?」 「……ううっ」

2017-10-01 23:21:54
アシス@与太垢 @asis_yota

「……図星だったのか」 「いえ、ですが騙されてませんよ!嘘だったんですよね!」 「まあ、どっちでもいいだろ」 「そうやってすぐはぐらかすんですね!」 「実は俺は伝説の勇者の仲間だったんだぜ」 「どう考えても嘘じゃないですか!!!」

2017-10-01 23:24:57
前へ 1 2 ・・ 30 次へ