【憑依:TS/R18】氷井町グロブスタ「降る」

まとめました。 そしてタイトルのセルフ縛りはあきらめにより緩和されました。特に何が変わったと言うわけでもないのですが。
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九重七志@憑依特化 @yorishirosama

遂には。 「――ぁ」 ぐるんと眼球が回り、大きな泡を吐いて崩れ落ちる。 斯くして少女は意識を手放し、溺れるように闇へと沈む。 対して、蠢き続ける"あかいもの"は、次第に体積を減らしてゆく。

2017-10-09 23:00:18
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

即ち、少女の中へ。その内側へ。 じゅくり、じゅくりと、浸透を続けていく。 やがて、全ての粘液が少女の中へ消え去ると。 骸のような少女の躰は。 一度だけ、ビクンと跳ねた。

2017-10-09 23:00:43
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

小雨、バス停。俯く少女。 乱れた着衣を直すこともせず、その少女は笑っていた。

2017-10-09 23:10:12
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

泣き腫らしたような赤い目、犬歯を剥き出した微笑。 その指先は自らを抱くように、自分の体へと向かっていた。

2017-10-09 23:10:25
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

「……ぁっ……はァ……んぅ……」 その右腕は豊かな乳房へ、その左腕は整えられた薄毛の秘部へ。 びしょ濡れの身体は、ただ雨に打たれたという風ではなく。 淫靡で、姦濫な、厭らしい雌の臭いを漂わせていた。

2017-10-09 23:10:57
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

「んぁっ……はぁ……ああっ……」 おおよそその瞳に理性はなく。 獣のように情欲を貪っている。

2017-10-09 23:11:13
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

あっ、と小さく声が鳴る。 一拍を置いて、咽ぶような嬌声。 寄せ波のように、引き波のように。 繰り返す快楽は、飽くことなく反復する。

2017-10-09 23:11:48
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

「…………っはぁ~…………」 ようやく、手が止まる。 両手をぐでっと垂らし、上を見上げて長く一息をつく。 上気した頬はうっすらとほの赤く、掛けていた眼鏡を白く曇らせている。

2017-10-09 23:15:07
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

少女は、荒れた呼吸を整えながら。 ぬめったものに塗れた指を口元へ持っていく。 粘ついた指先にそっと口をつけ、ちろりと下を這わせると。 妙に合点のいった顔で、ぽつりと呟いた。 「……なんだよ、『これでいい』じゃん……」

2017-10-09 23:27:18
九重七志@憑依特化 @yorishirosama

少女はすっくと立ち上がると、傘も差さずふらふらとバス停を離れてゆく。 ぴちょり、ぴちょりと体液を滴らせながら。 段々と勢いを強める、雨水に打たれながら。 少女は今にも歌いだしそうな勢いで、大口を開けて笑う。 そんな少女の口の端には、得体の知れない"あかいもの"が垂れていた。

2017-10-09 23:33:25