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【悪堕ちシナリオ】敵幹部でありながら終盤まで主人公に寄り添ったヒロインの末路

主人公と共に旅をしていたヒロインが悪堕ちするというのもいいのですが、自分が「最終的に主人公に倒されるべき存在」であることを知った上で、主人公と一緒に旅をしていた状況の方が、より良いと思うのです。
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悪堕研究機構 @utakuochi

主人公が倒すべき敵の幹部の最後の1人がヒロインだった、という展開は良いと思うのですよ。 しかも、ヒロイン自身が敵勢力だったことを知らない状況よりも、自分が「最終的に主人公に倒されるべき存在」であることを知った上で、主人公と一緒に旅をしていた状況の方が、より良い。

2017-11-03 21:41:26

パターン1

最終決戦を前にヒロインが真実を打ち明けるパターン

悪堕研究機構 @utakuochi

「あなたが結論にたどり着いたのであれば、私も真実を話す必要がある。私は……長らく空席だった四天王の最後の1人……まぁ、彼らは最初から3人で行動していたから、本当は四天王で4人いるとは知らなかったみたいだけど」 「なぜ黙っていたんだ」 「……あなたとの旅が楽しかったからかしら」

2017-11-03 21:48:02
悪堕研究機構 @utakuochi

「あなたと初めて出会ったときは、あなたが組織に敵対することになるとは思ってなかった。本当に、私は楽しかった……組織から離れて、自由意志を手に入れて、あなたと一緒に各地を旅できたこと。でも、旅を続けた結果、あなたは敵対する道を選んだ。私は悩んだけど……あなたを選んだ。それは本心よ」

2017-11-03 22:00:26
悪堕研究機構 @utakuochi

「黙っていたのは悪いことだと思っていたけど、見ず知らずの私のことを信用してくれたことが嬉しかったし、一緒に旅をすることであなたが喜んでくれていたから、ずっとこのまま真実を伏せて、全てがうまくいくのであれば、それでいいと思ってた。何より、私にはあなたに真実を知らせない自信があった」

2017-11-03 22:08:40
悪堕研究機構 @utakuochi

「本当に……このまま『三幹部を倒せば首領に挑戦できる』というシナリオを、あなたに歩んでほしかった。まぁ、そのシナリオは結果として首領の前で私が消滅することになるのだけど……このままあなたに何も知らせずに私が消えるのと、ここで私が真実を打ち明けるのと、どちらが良かったのだろう」

2017-11-03 22:17:45
悪堕研究機構 @utakuochi

「けれども、あなたは自力で真実にたどり着くことができた。それは、私の想定を超えた事態であり……私は心の奥底でそうなる未来を望んでいたのだろうね……とても安堵している。うん、そうだね、だから……私の最後で、最大のお願いを聞いて欲しい。私に、組織の幹部としてあなたと戦わせて欲しい」

2017-11-03 22:22:40
悪堕研究機構 @utakuochi

「馬鹿な……そんなことできるはずないだろう!」 「……あなたならそう言うと思っていた。だから、私は覚悟を決めてきたのよ。今からあなたに、組織の人間としての、私の本当の姿を見せる。その姿を見て、あなたは嫌悪するかもしれない。私の力に絶望するかもしれない。でもそれでいい……それで」

2017-11-03 22:36:26
悪堕研究機構 @utakuochi

「やめろ! 俺はお前と戦いたくない!」 「戦いたくないのは、あなたの意志の話。私は“戦いたい”の。それに、私が全力であなたの相手をすることで、あなたも本気を出さざるを得ない。あなたはとても優しい人間……だからこそ、私に倒されるような甘い人間は、この先の首領との戦いに必要ない!」

2017-11-03 22:43:55
悪堕研究機構 @utakuochi

「ふ……ふふ……見て、これが私の本当の姿。首領に……あの方の寵愛を受け、最もあの方に近しい存在であり、組織最強の戦士としてこの世に生み出された存在。あの方の愛を一身に受ける存在だからこそ……あの方は私に自由意志をくれた。組織を抜けて、一人の女性として生きてよい裁量を……」

2017-11-03 22:53:37
悪堕研究機構 @utakuochi

「これまでの私は、組織の人間と悟られないように様々な能力を封印してきた。それこそ、あなたの能力に合うように調整を加えて。それでも十分に楽しかった。あなたと力を合わせれば、どんな相手とでも戦うことができたから……でも、それもここまで。やっぱり私はあの方に仕える人間だから」

2017-11-03 23:09:57
悪堕研究機構 @utakuochi

「後悔していないと言えば嘘になるかな。でも、その後悔を塗り潰して余りある選択肢が、私が組織の人間として本気であなたと戦うこと。ふふ……私、自信があるんだ。私の方があなたより強いっていう。でも、万が一……万が一私があなたに敗れたとしても、あなたに負けるのであれば、それも後悔はない」

2017-11-03 23:18:27
悪堕研究機構 @utakuochi

「これまで、私はあなたの意志を尊重してきた。それが結果的に良い旅に繋がってきたから、私も楽しかった。だからこれは、私の人生の中で……私とあなたとの関係の中で、一生に一度のお願い。今回は、あなたの意志を尊重できないのを許して欲しい。この涙は、ただそれだけを嘆く証みたいなものだよ」

2017-11-03 23:32:00
悪堕研究機構 @utakuochi

「でも、もう、この涙すら必要はない。この瞬間を境に、私とあなたは本来の姿に戻る。その結果として、私が消えるか、それともあなたが消えるか、という当然の結末が待っている。そしてそれを私は望む。あなたに本当の私の姿を見せて、本当の私を受け入れて欲しいから……だから、参ります……!」

2017-11-04 00:05:45

パターン2

敵首領の目の前で主人公に真実を打ち明けるパターン

悪堕研究機構 @utakuochi

こういう立場にいるヒロインが、首領との決戦の場で 「なんだ、お前は知らされていなかったのか。その女は……」 「やめて! ……彼には私から話させてください」 という感じで、首領を背にして主人公と相対して真実を語り出す状況も良い。 twitter.com/utakuochi/stat…

2017-11-04 13:04:32
悪堕研究機構 @utakuochi

「ようこそ最深部へ。君と顔を合わせるのはこれが初めてか……君に会えて嬉しいよ」 「御託はいい、さっさと終わらせるぞ」 「まぁ、話し合いで済むような相手ではないと分かってはいるが……私を倒したいという気持ちは彼女も同じかね?」 「なぜそこで彼女の話が出てくる」

2017-11-04 14:14:07
悪堕研究機構 @utakuochi

「なんだ、君は知らされていなかったのか。その女は……」 「やめて!」 彼の後ろで静かに首領とのやり取りを聞いていた彼女が大声を上げて言葉を遮った。 「やめて……ください……彼には……私から話をさせてください」 ゆっくりと彼女は、彼の後ろから首領の方へと歩みを進める。

2017-11-04 14:19:28
悪堕研究機構 @utakuochi

俯いた彼女の表情を明瞭に見ることはできなかったが、唇を噛み締めるかのように口端に力がこもっていた。 少しだけ彼の前に歩み寄り、首領に背中を向けるように振り返り、彼女は彼と相対して顔を上げた。 「ごめんなさい。いつかあなたに話す時が来ると思っていたけど、それが今であることを許して」

2017-11-04 14:23:40
悪堕研究機構 @utakuochi

「私は……あなたが探していた四天王の最後の1人……長らく空席だったから倒す必要がないとあなたは判断したけど、本当はあなたのすぐ側にいて、あなたの味方をしていたから、戦う必要もなかっただけの話。何も知らないあなたと一緒に、何食わぬ顔で首領を倒して大団円……にはできなかったかぁ……」

2017-11-04 14:38:24
悪堕研究機構 @utakuochi

「嘘だろ……あいつに洗脳されているんだよな……? それとも何か俺の知らない弱みを握られて……」 「あなたがそう考える気持ちも分かる。あなたは……とても優しい人。他人を疑うこともなく、見ず知らずの私を信じて、ともに旅をさせてくれた。でも……だから私は今、真実を話さなければいけない」

2017-11-04 14:41:51
悪堕研究機構 @utakuochi

「私は、元々首領の側近となるよう生み出された、プロトタイプの怪人。私の成功を皮切りに生み出されて行ったのが、私以外の四天王の三人だったけど、首領は、最初に生まれた私を寵愛してくれた……全てを与えてくれるほどに。地位も、力も、首領の愛も……そして最後にいただいたのが、自由意志」

2017-11-04 14:55:32
悪堕研究機構 @utakuochi

「首領は、組織を抜けて、一人の女性として生きてよい裁量を私に与えてくれた。そうやって組織を離れた私は、あなたと出会った。結局あなたには、怪人としての能力は見せなかったけど……それでもあなたの側にいることは楽しかった。あなたと力を合わせれば、どんな相手とでも戦うことができたから」

2017-11-04 15:05:34
悪堕研究機構 @utakuochi

「それじゃあお前は、自分の仲間を喜々として葬ってきたのか……!」 「仲間……そう言われると苦しいわね。でも、さっき話したように、私は最初に首領に生み出された存在で、私にとっては首領が全て。それ以外の存在に向ける感情は、あなたと同じよ。そして、そうであることを首領は許してくれた」

2017-11-04 15:09:50
悪堕研究機構 @utakuochi

「私が彼女に自由意志を与えるということは、私に刃向かう未来も受け入れるということだ。そして果たして実現したわけだが、私はそれで良かった。私が愛した存在が、自分の考えで剣を取り、自分の足で歩みを進める。私に与えられた力を使うことなく、な。それを見れただけで私は誇らしかった」

2017-11-04 15:15:14
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